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算数の勉強は軽く何度も教えて解法に慣れること――同様のことは国語にも as/3823.html
森川林 2019/08/18 19:40 

 算数の勉強法でいちばんよいやり方は、答えを横に置き、自分が解いた問題の採点をすぐその場で自分で行うことです。
 そのことによって、間違えたときの対応が早くなります。

 間違えた問題は、解法を見てなぜ間違えたのかを理解し、問題集のその問題に三角印をつけておきます。
 そして、間をおいてもう一度その問題に取り組むのです。

 2回目に取り組んでも同じように間違えた場合、三角印を追加して、3回目4回目というように繰り返しその問題を解く練習をします。

 小学校高学年の難しい問題の場合は、4回ぐらい解き直して初めてできるようになるということもあります。
 1回や2回ですぐにできるようになるのは、小学校低中学年までの間だけです。

 ところで、解法を見ても子供が理解できない場合、お父さんやお母さんに聞くことがあります。
 そのときに、お父さんお母さんが子供に説明するやり方は、基本はその問題集の解法のとおりの説明です。
 親が自分なりに工夫して説明するやり方は、意外と自己流で子供には分かりにくいことが多いものです。

 さて、親が一生懸命に説明しても子供がなかなか理解できない場合、いちばんよくないやり方は、時間をかけてその日のうちに理解させようと頑張ることです。

 算数の理解は、慣れでできるようになるという要素があるので、1回目は軽く教えて子供が理解できても理解できなくてもそのまま終わりにし、また2回目にその問題に当たったときも同じように軽く教えて、3回目にも軽く教えるというように、軽い説明を何度も繰り返しているうちに子供が次第に理解できるようになるというところがあります。

 その日のうちに1日で頑張って教えようとすると、子供は算数を難しく感じるようになり、親はつい子供に厳しく接するようになります。
 算数は、考える勉強ではなく慣れる勉強だと考えておくことが大切なのです。

 サマーキャンプで算数の勉強に取り組んだ子供たちの中には、学校で勉強しているところよりも先の問題をやった子が何人もいました。
 そうすると、最初から分からない問題が出てきます。
 それを答えを見ながら理解して勉強を進めるというふうにすると、最初のうちは分からなくても次第に答え方に慣れてくるのです。

 家庭での算数の勉強も、分からない問題はその問題に慣れるというような位置づけでやっていくといいと思います。

 勉強には、理解が大切ですが、理解が身につくのは、その理解に慣れることによってです。

 同様のことは、国語力にもあてはまります。
 国語力の本質は、難しい文章を読み取る力ですが、その力をつけるコツはやはり難しい語彙に慣れることなのです。
 問題集読書は、そのための勉強法です。

 国語は、国語の問題集を解くことによって力がつくのではありません。
 国語の問題集の問題文を読み慣れることによって力がつきます。
 その読む力の土台の上に、解く力が結びついて国語力がつくようになるのです。

 算数の勉強法でいちばんよいやり方は、答えを横に置き、自分が解いた問題の採点をすぐその場で自分で行うことです。
 そのことによって、間違えたときの対応が早くなります。

 間違えた問題は、解法を見てなぜ間違えたのかを理解し、問題集のその問題に三角印をつけておきます。
 そして、間をおいてもう一度その問題に取り組むのです。

 2回目に取り組んでも同じように間違えた場合、三角印を追加して、3回目4回目というように繰り返しその問題を解く練習をします。

 小学校高学年の難しい問題の場合は、4回ぐらい解き直して初めてできるようになるということもあります。
 1回や2回ですぐにできるようになるのは、小学校低中学年までの間だけです。

 ところで、解法を見ても子供が理解できない場合、お父さんやお母さんに聞くことがあります。
 そのときに、お父さんお母さんが子供に説明するやり方は、基本はその問題集の解法のとおりの説明です。
 親が自分なりに工夫して説明するやり方は、意外と自己流で子供には分かりにくいことが多いものです。

 さて、親が一生懸命に説明しても子供がなかなか理解できない場合、いちばんよくないやり方は、時間をかけてその日のうちに理解させようと頑張ることです。

 算数の理解は、慣れでできるようになるという要素があるので、1回目は軽く教えて子供が理解できても理解できなくてもそのまま終わりにし、また2回目にその問題に当たったときも同じように軽く教えて、3回目にも軽く教えるというように、軽い説明を何度も繰り返しているうちに子供が次第に理解できるようになるというところがあります。

 その日のうちに1日で頑張って教えようとすると、子供は算数を難しく感じるようになり、親はつい子供に厳しく接するようになります。
 算数は、考える勉強ではなく慣れる勉強だと考えておくことが大切なのです。

 サマーキャンプで算数の勉強に取り組んだ子供たちの中には、学校で勉強しているところよりも先の問題をやった子が何人もいました。
 そうすると、最初から分からない問題が出てきます。
 それを答えを見ながら理解して勉強を進めるというふうにすると、最初のうちは分からなくても次第に答え方に慣れてくるのです。

 家庭での算数の勉強も、分からない問題はその問題に慣れるというような位置づけでやっていくといいと思います。

 勉強には、理解が大切ですが、理解が身につくのは、その理解に慣れることによってです。

 同様のことは、国語力にもあてはまります。
 国語力の本質は、難しい文章を読み取る力ですが、その力をつけるコツはやはり難しい語彙に慣れることなのです。
 問題集読書は、そのための勉強法です。

 国語は、国語の問題集を解くことによって力がつくのではありません。
 国語の問題集の問題文を読み慣れることによって力がつきます。
 その読む力の土台の上に、解く力が結びついて国語力がつくようになるのです。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

森川林 2019年8月18日 19時55分  
 子供の教育は、「雨だれ岩をも穿つ」のように行うのが基本です。
 てっとり早く知的な理解で済ませようと思うと、必ず無理が出てくるのです。


nane 2019年8月18日 19時57分  
 日本にもともとある勉強法は、特に初等教育の場合は、素読に見られるように「慣れ」の勉強法でした。
 しかし、慣れの勉強法を嫌った戦後教育は、理解を前面に出した教育を行いました。
 その理解の勉強によって、できる子とできない子の差が大きくつくようになったのです。
 今の親や先生は、戦後の理解の教育を受けた世代なので、子供に何かを教えるときもつい理解させることを先行させてしまうのです。


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