ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 facebook会員五千名以上。これから対話の教育を Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1281番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/28
facebook会員五千名以上。これから対話の教育を as/1281.html
森川林 2011/06/30 15:09 



 言葉の森のfacebook会員が五千名以上になりました。(6月30日現在5737名)

http://www.facebook.com/kotobanomori

 言葉の森のサイトの特徴は、facebookを単なるウェブサイトのひとつとしてではなく、つながりのあるメッシュのひとつとして位置づけていることです。

 これから、このfacebookを利用して、従来のインターネットではできなかった新しい教育のシステムを作っていきたいと思っています。



 今回は、その応用例のひとつとして、「対話の教育」を取り上げます。



 親子の対話というと、親と子がただお喋りをするだけのように聞こえると思います。実際、そういう面もありますが、それだけではありません。

 親子の対話は、年齢と話の質との関係で、話をすることがきわめて強力な学習の要素を持つことがあるのです。

 その最も顕著な例は、幼児期に表れます。



 0~2歳の幼児期は、まだ対話を交わすようなレベルではありません。しかし、この時期に実は、対話の核となる能力が急成長しています。

 幼児期に、親との生きた会話のかわりに、テレビやCDの音声が流れている環境で成長すると、対話の能力が阻害されるおそれがあります。おもしろくもないのに笑い声が聞こえてきたり、悲しくもないのに泣き声が聞こえてきたりすると、幼児は、対話を感情のないものとして学習してしまうのです。

 いったん最初の学習が成立すると、あとは、人間が話しかけても、その話を感情のないものとして聞くようになります。こういう子供が人間との人間らしい対話の能力を回復できる時期は、3歳ぐらいまでと言われています。

 幼児期の対話というのは、それほど重要なものなのです。



 音楽の世界では、幼児期に絶対音感を育てる方法があります。同じことが、音楽だけでなく言葉についてもあてはまります。

 幼児期は、絶対語感の育つ時期です。この時期に、親が実物とかかわりのある状態で、いろいろな話しかけを行うと、子供の思考力が大きく成長します。

 しかし、その場合に大事なのは、できるだけ実物との関連を持たせて話をするということです。その点で、絵本の読み聞かせよりも、実際に何かをきっかけにして話をすると方が話の中心になります。



 読書の場合は、それぞれの年齢に応じた発達段階があります。

 好きなものを読むのが基本と言っても、年齢相応よりも易しいものを読み続けると、逆に読む力が低下する場合があります。例えば、漫画は小学校低学年では、読む力を育てる面の方が強いのですが、高学年になると逆に読む力を低下させます。

 それは、ちょうど、やわらかいものばかり食べているとあごが丈夫にならないと同じようなことです。絵の助けを借りて読めるようなものばかり読んでいると、文字だけの文章を読む力が育ちません。

 高校生以上になると、本をよく読んでいるといっても、それが小説のような本ばかりであれば、やはり読む力はあまり伸びません。



 同じことが、対話の場合にもあてはまります。

 対話というのは、ただ親子でお喋りをすればいいというのではなく、考える喜びを育てるという面を重視して話していく必要があります。

 だから、子供が小学校低学年から中学年、高学年とだんだん成長していったときに、その子供の成長に応じて、親が考える楽しさを伝えられるような話をしていくことです。



 そういう話が自然にできる人もいます。しかし、ほとんどの人は、準備や努力なしにそういう話をすることができません。

 しかし、いったん中身のある知的な対話を親子でできるようになると、それは、その家庭の文化となり、その子供が大人になったときにも受け継がれていくようになります。

 食事中にみんなでテレビを見ながらごはんを食べるというようなこともひとつの文化です。そういう環境で育った子供は、自分が大人になり親になったときにも、やはり同じように子供たちにテレビを見せながら食事をするでしょう。

 逆に、食事中に、年齢の違う親子がそれぞれ自分なりに話をしながらごはんを食べるということができればそれもひとつの文化です。

 子供の教育のほとんどは、この家庭の文化の中で行われます。家庭の文化が崩壊している中で育った子が、学校や塾の教育で成長するというのは難しいのです。反対に、学校や社会環境がどんなに悪くても、家庭の文化さえしっかりしていれば、子供はのびのびと成長します。



 その家庭の教育文化を作ることに、facebookが活用できます。

 今、言葉の森のfacebookサイトには、「読書」や「遊び」や「季節の行事」のグループがあります。グループというのは、参加者が自由に投稿やコメントを交わせる掲示板のようなものです。

 このグループの中に、今後、課題の長文をもとに子供が作文の勉強をする際に、親子でどういう対話ができるかという情報交換のページを作っていく予定です。

 対話というのは、対話自体と目的として行うものではありません。そういう対話ができるのは、よほど趣味や関心が一致している場合ですし、その場合も毎日話せば話題はなくなってしまいます。

 作文の勉強という毎日の新しい課題があって、その課題に沿って対話をするということができれば、話題は尽きることはありませんし、何よりも考える喜びの感じられる知的な対話ができます。

 幼児期の語りかけのあと、子供が小学生になったら、その年齢に応じて自然に知的な対話が交わしていけるような発展性のあるサイトをこれから作っていきたいと思っています。



※5月からfacebookサイトの更新に取り組んでいたため、ホームページの更新が遅れていました。

 言葉の森のfacebookは、ほかのサイトにはないユニークな取り組みがいくつもあります。まだ会員になっていない方は、ぜひ言葉の森のfacebookページの会員になってくださるようお願いいたします。

http://www.facebook.com/kotobanomori


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
インターネット(25) 対話(45) 

コメント欄

コメントフォーム
facebook会員五千名以上。これから対話の教育を 森川林 20110630 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
かきくけ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「かきくけ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
インターネット(25) 対話(45) 
コメント1~10件
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
近所のローソン 森川林
毎日新聞を見たけど、記事はまだ載っていまでした。 4/25
毎日新聞に言葉 森川林
 しばらく前に、毎日新聞の人が取材に来ました。  そのとき 4/24
テスト送信 森川林
https://www.mori7.com/za2024d0 4/24
4月保護者懇談 森川林
シラン ●今後の「森からゆうびん」の学習デ 4/22
マスクにしても 森川林
マスクにしても、ワクチンにしても、消毒にしても、 自分たち 4/21
イエスも釈迦も 森川林
イエスも釈迦も、理想の社会を築きたいと思っていた。 しかし 4/21
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習