ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2461番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/24
帰国子女と受験作文 as/2461.html
森川林 2015/11/09 09:36 


 帰国子女の受験では、作文、小論文の課題が出されるのが一般的です。
 教科の成績は勉強をしていたかどうかで差が出るので、その生徒が暮らしていた海外の教育環境によっ違いが出てしまうため、あまりあてにならないからです。
 それに対して、作文力はその生徒の思考力と関連があるので、その生徒が持っている学力の可能性とほぼ一致しているからです。

 帰国子女の受験作文で大切なことは、志望校の過去問を分析することです。
 中学受験の場合は、ほとんどが、現地での生活の経験を問うような課題です。しかし、難しい学校になると、世界の平和についてどう考えるかというような、社会的なテーマが出されるようになります。
 高校受験の場合は、現地での経験を問うようなテーマは逆に少なくなり、やはり世界平和の問題や、国によって異なる文化の違いの問題など、より社会的なテーマが多くなります。

 現地での経験を問うような問題の場合、対策は二つあります。
 ひとつは、親子で現地の経験を話し合っておくことです。その話を通して、子供本人が自分の経験の中で作文の材料に生かせる個性的な体験を発見していきます。
 文章の評価には、表現力の評価だけでなく、実例の面白さの評価も自然に入ってくるので、個性的な体験を書けるようにしておくことが大事なのです。

 もうひとつは、子供が作文を書いたあとに、その作文の中の経験をより一般的な視点でとらえられるように、これもやはり親子で話し合っておくことです。
 一般的な視点とは、「人間にとって」とか「人間は」とかいう言葉で表されるような感想のことです。
 例えば、民族は違っても人間の共感の本質は同じだとか、あるいは逆に、現地の文化と日本の文化の違いについて考えさせられた、などという感想です。
 こういう一般的な感想は、小6ぐらいの子供の場合、聞かされれば理解することができますが、自分から考えつくことはなかなかできません。だから、親子の話し合いが必要になるのです。

 社会や文化の問題の場合は、読書によって考える材料を増やしておくことが大切になります。
 高校受験でしたら、次のような本が参考になります。(絶版なので中古しかありません。)
「日本人のこころ」(岡田彰雄 筑摩書房)
http://www.amazon.co.jp/dp/4480880038

 ちなみに、国語の問題で比較文化論が出るのは、日本だけの特徴のようです。それだけ日本文化は、欧米や他のアジアの諸国の文化とは違うところが多いのだと思います。

 作文小論文の対策としては、とりあえず出そうなテーマで10本書いておくことです。その10本をいずれも傑作に仕上げ、それを何度も繰り返し読む練習をしていくのです。

 作文試験のときに、自分がこれまで書いた作文の中から、2つか3つの表現を使うことができれば、実力の120パーセントを発揮したことになります。
 作文試験が、他の教科の試験と比べて不安になりやすいのは、実力が充分に発揮できるかどうかわからないからです。
 自分の書いた傑作を何度も読むという練習をしておけば、ほぼ実力が発揮できると考えておくとよいと思います。

 言葉の森の作文指導の特徴は、構成を重視して書くことです。そのため、評価する人からは、「構成がわかりやすい」とよく言われます。
 構成を重視して書くために、書く本人にとっても書きやすく、読む人にとっても読みやすいのですが、これには長所も短所もあります。
 長所は、実力のある生徒は実力が発揮しやすいということですが、短所は逆に、実力(語彙力)がない生徒の場合は、その実力不足がはっきりと出てしまうことです。
 実力をつけるためには、作文の勉強とは別に,読書と対話とできれ問題集読書によって思考力(語彙力)を鍛えておくことです。


 帰国子女の受験では、作文、小論文の課題が出されるのが一般的です。
 教科の成績は勉強をしていたかどうかで差が出るので、その生徒が暮らしていた海外の教育環境によっ違いが出てしまうため、あまりあてにならないからです。
 それに対して、作文力はその生徒の思考力と関連があるので、その生徒が持っている学力の可能性とほぼ一致しているからです。

 帰国子女の受験作文で大切なことは、志望校の過去問を分析することです。
 中学受験の場合は、ほとんどが、現地での生活の経験を問うような課題です。しかし、難しい学校になると、世界の平和についてどう考えるかというような、社会的なテーマが出されるようになります。
 高校受験の場合は、現地での経験を問うようなテーマは逆に少なくなり、やはり世界平和の問題や、国によって異なる文化の違いの問題など、より社会的なテーマが多くなります。

 現地での経験を問うような問題の場合、対策は二つあります。
 ひとつは、親子で現地の経験を話し合っておくことです。その話を通して、子供本人が自分の経験の中で作文の材料に生かせる個性的な体験を発見していきます。
 文章の評価には、表現力の評価だけでなく、実例の面白さの評価も自然に入ってくるので、個性的な体験を書けるようにしておくことが大事なのです。

 もうひとつは、子供が作文を書いたあとに、その作文の中の経験をより一般的な視点でとらえられるように、これもやはり親子で話し合っておくことです。
 一般的な視点とは、「人間にとって」とか「人間は」とかいう言葉で表されるような感想のことです。
 例えば、民族は違っても人間の共感の本質は同じだとか、あるいは逆に、現地の文化と日本の文化の違いについて考えさせられた、などという感想です。
 こういう一般的な感想は、小6ぐらいの子供の場合、聞かされれば理解することができますが、自分から考えつくことはなかなかできません。だから、親子の話し合いが必要になるのです。

 社会や文化の問題の場合は、読書によって考える材料を増やしておくことが大切になります。
 高校受験でしたら、次のような本が参考になります。(絶版なので中古しかありません。)
「日本人のこころ」(岡田彰雄 筑摩書房)
http://www.amazon.co.jp/dp/4480880038

 ちなみに、国語の問題で比較文化論が出るのは、日本だけの特徴のようです。それだけ日本文化は、欧米や他のアジアの諸国の文化とは違うところが多いのだと思います。

 作文小論文の対策としては、とりあえず出そうなテーマで10本書いておくことです。その10本をいずれも傑作に仕上げ、それを何度も繰り返し読む練習をしていくのです。

 作文試験のときに、自分がこれまで書いた作文の中から、2つか3つの表現を使うことができれば、実力の120パーセントを発揮したことになります。
 作文試験が、他の教科の試験と比べて不安になりやすいのは、実力が充分に発揮できるかどうかわからないからです。
 自分の書いた傑作を何度も読むという練習をしておけば、ほぼ実力が発揮できると考えておくとよいと思います。

 言葉の森の作文指導の特徴は、構成を重視して書くことです。そのため、評価する人からは、「構成がわかりやすい」とよく言われます。
 構成を重視して書くために、書く本人にとっても書きやすく、読む人にとっても読みやすいのですが、これには長所も短所もあります。
 長所は、実力のある生徒は実力が発揮しやすいということですが、短所は逆に、実力(語彙力)がない生徒の場合は、その実力不足がはっきりと出てしまうことです。
 実力をつけるためには、作文の勉強とは別に,読書と対話とできれ問題集読書によって思考力(語彙力)を鍛えておくことです。


 対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

コメント欄

コメントフォーム
帰国子女と受験作文 森川林 20151109 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
くけこさ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「くけこさ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
帰国子女(12) 受験作文小論文(89) 
コメント21~30件
……前のコメント
デジタル教科書 森川林
デジタル教科書という考えがありますが、教科書とか自分の好きな 6/8
記事 5093番
国語読解クラス 森川林
 国語力は、知識として身につけるのではなく、国語力を育てる生 6/7
記事 5092番
国語力はテクニ 森川林
「国語力をつけるために、特に読書をする必要はない」という耳あ 6/6
記事 5091番
リアルな通学教 森川林
 未来の教育は、対話型の少人数オンラインクラスの教育になりま 6/5
記事 5090番
クリティカル・ 森川林
西洋には、批判を通して新しい考えが生まれるという弁証的な発想 6/4
記事 5089番
優しい母が減っ yori
私の母は、もう中学2年生なのに、スマホをもたせてくれません。 6/3
記事 979番
日本を復活させ 森川林
 日本を復活させる道筋は、創造教育文化国家を目指すこと。 6/1
記事 5081番
4月の森リン大 森川林
 大学生や社会人になった元生徒の子供たちが、自分が中学生だっ 5/31
記事 5085番
優しい母が減っ 森川林
 娘さんの友達から怖がられているというお母さん、コメントあり 5/8
記事 979番
優しい母が減っ 娘の友達
娘は中3。私は自称甘い母親です。世の中の厳しい先輩ママたちか 5/7
記事 979番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 総合ク 森川林
 ありがとうございます。  みんなの前で発表するというのは 9/23
森のアンケート
総合クラス まめパン
気が付いたら一番長く続いている習い事になっていました。子ども 9/22
森のアンケート
Re: 作文 森川林
 ありがとうございます。  学校の授業では、「たとえをどこ 9/22
森のアンケート
作文 マリモ
作文は今まで書いたことがなかったので、「こういう感じで書くと 9/22
森のアンケート
2024年9月 森川林
●受験作文コースの勉強の仕方で重要なこと  通 9/22
森の掲示板
Re: 色々な 森川林
 ありがとうございます。  読書紹介が、学校で役に立ってよ 9/21
森のアンケート
色々な練習がで ありんこ
本の紹介で発表の練習ができます。 学校でおすすめの本を紹介 9/21
森のアンケート
Re: 意見要 森川林
 ありがとうございます。  言葉の森のやっていることは新し 9/21
森のアンケート
意見要望 あおれす
作文への指導、本の紹介等、素晴らしいシステムでいつも楽しく参 9/21
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 ありがとうございます。  子供の作文では、お母さんが自分 9/20
森のアンケート

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習