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読むだけで作文小論文の受験対策に as/3496.html
森川林 2019/01/10 04:18 

 2月に出版される「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」(かんき出版)の最後の校正をしていました。

 自分の書いた文章ですが、作文試験問題の解答例と解説を読むと、さすがに参考になることが書かれていると思いました。
 ここに載っている解説を読むだけでも、かなり作文小論文のレベルが上がると思います。

 例えば、その一部を引用すると、
(いいのかなあ。笑)
====
 入試の作文課題には、学問や勉強に対する姿勢が課題として出されることがよくあります。
 学問や勉強のあり方が課題となる場合、意見はその課題に基本的に賛同する立場で書きます。反論する形よりも、賛同する形の方が意見が深まることが多いからです。
 展開部分は、その意見の裏付けとなると自分の体験実例を書くという形になります。
 学問や勉強に関する体験実例には、学校や学習塾で行った勉強の話よりも、自分が自主的に取り組んだ勉強的なものにする方がより深みのある実例になります。
 自分から進んで何かを学んだとか、何かに取り組んだという実例は、その場ですぐに思い出すことが難しいので、あらかじめ自分自身の過去の経験から使えそうなエピソードを思い出して整理しておきます。
 学問や勉強に関する作文のまとめ方は、「学問とは人間にとって……」「勉強とは人間にとって……」という形になることが多くなります。
 この結びの一般化の主題はそれほど多くの種類はないので、自分なりにいくつかの意見を考えておくと、どういう課題が与えられたときでもうまくまとめることができるようになります。
====

 説明ばかりの文章でややわかりにくいかもしれませんが、ここに書いてあることを理解するだけで、文章のレベルがかなり違ってきます。(具体的なことは、解答例として書いてあります。)
 例えばどういうことかというと、「勉強することの大切さ」とか「学ぶことの意義」とかいう課題が出された場合、自分の体験実例として、算数をがんばったとか、英語をがんばったとかいう普通の勉強の話を書いてしまうと、誰も同じような作文になって感動が薄れるということです。

 ここは、夏休みの自由研究でセミの羽化を観察したとか、カブトムシを幼虫から育てたとかいう、学校の教科の勉強には入らないが、自分が自主的に行った話を入れていくといいのです。すると、そこに個性と感動が入るので、作文の内容が一段階レベルアップします。
 同じ意見なら、実例に感動や個性のある文章の方がその意見に説得力が出るからです。

 ところが、こういう話をその場ですぐに思い出すということはまずできません。だから、普段の作文練習の中で、自分らしい実例を見つける練習をしていくということなのです。

 作文には、正解のようなものはありませんが、そのかわりちょっとしたコツのようなものはたくさんあります。

 もうひとつの例として、例えば、志望理由書などにしても、ほとんどの生徒は普通に志望した理由を書きます。
 しかし、それでは、誰が書いても同じような文章になってしまいます。

 志望理由書は、あたりさわりないことを書くものではなく、自分をアピールするために書くものです。
 すると、大事なのは理由ではなく、理由の裏付けとなる実績というところになるのです。
 この志望理由書の書き方も、この本で解答例と解説を載せています。


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森川林 20190110  
 公立中高一貫校が作文試験を課すようになってから、作文力をつけるという本がいくつか出ていましたが、これらを読んでも受験生は、あまり書き方がわかるようにはならないと思います。
 それはなぜかというと、解答例に、実際の生徒が書いたよく書けた文章というものが使われているからです。
 よく書けたのは、指導によってよく書けたのではなく、その生徒の実力としてたまたまよく書けたのですから、ほかの人が読んでも参考になりません。つまり、実例がよかったとか、いい表現が入ったとかいうことで、よく書けたことになっているからです。
 また、課題の解説の多くは、その課題に対する心構えや準備のようなことが書かれていることが多く、どう書いたらいいかということまでは書かれていません。
 それは、たぶん子供たちの作文を実際に指導した経験のあまりない人が書いているからだと思います。


nane 20190110  
 作文指導における誤解でかなり多いのが、上手に書けた子の作文を見せて、ほかの子を上手にさせようとすることです。
 他人のよく書けた作文を見せるだけで、それで上手に書けるようになる子はまずいません。
 それどころか、かえって自信をなくし、作文嫌いになるだけです。
 だから、お母さんやお父さんも、決して、ほかの子の上手な作文を見せて、「こんなふうに書けたらいいね」などとは言わないことです。
 いつも自分の子供の作文のいいところを見て褒めてあげることなのです。
 どこがいいところかというと、それは指導項目で先生が指導しているところです。
 作文の上達のためには、こういう地道な積み重ねが大事なのです。


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小学校低学年で始めるほど効果の高い勉強 as/3495.html
森川林 2019/01/09 10:01 

 今の試験は、基本的に記憶力の試験です。考える問題もあると言う人がいるかもしれませんが、考える問題というのも、結局は考え方や解き方を記憶して知っている者だけが時間内に解けるという試験です。
 だから、記憶力のあるなしが試験勉強に大きく影響します。

 もちろん、記憶力の試験だとはいっても、単純に特定の知識を覚えているかどうかを見るような試験ではありません。
 複数の解き方を記憶して、更にその解き方の組み合わせ方を記憶するというようなより複雑な試験です。
 しかし、基本は記憶力の試験なのです。

 その記憶力を高める勉強として最も効果のあるのが暗唱です。
 小学校低学年から暗唱の練習をしていると、文章のリズム感がついてきたり、難しい語彙を読み取る力がついてきたり、毎日一定の時間(10分程度ですが)勉強する習慣がついてきたりと、いろいろな効果があります。
 それらの効果の中でも、特に重要なのが、覚えることが苦にならなくなるということです。

 試験の準備などで覚えることが多いと、普通、ほとんどの子は嫌がるものですが、暗唱に慣れている子は、それを特に負担だとは思いません。むしろ、覚えることが楽しいという感じになることも多いのです。
 それは、読んだことがすぐに頭に入るという脳の仕組みになっているからだと思います。

 日本では、江戸時代まで四書五経の素読の教育が行われていました。
 明治、大正時代以降も、家庭によっては、湯川秀樹氏の家のように六歳からの素読の教育が行なわれていました。
 しかし、戦後の教育の中で、素読や暗唱は、理解する勉強の妨げになるとして排除されてしまったのです。
 そのために、かえって日本の子供たちの総体的な学力が低下しました。

 理解する勉強には、落ちこぼれになる子がいます。
 しかし、素読の勉強には、落ちこぼれになる子はいません。
 誰でもそれぞれに自分のできることができ、しかも、中には極めて高いレベルまで進む子もいるのです。

 今の大人は、すべて戦後の理解を先行させる教育の中で育ってきたので、音読を繰り返すとか、何かを記憶するとかいう勉強を一段低いもののように見る傾向があります。
 しかし、九九の暗唱が日本人の計算力の基礎となっているように、低学年からの暗唱の勉強は実は学力全体のきわめて広範囲な土台となっているのです。


 言葉の森の暗唱長文集は、ホームページのリンクにあります。
 どなたでもごらんになれます。

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森川林 20190109  
 音読や暗唱を、理解する勉強に比べて一段低いもののように感じる人が多いと思いますが、それは戦後教育の影響です。
 音読や暗唱は、それ自体が目的なのではなく、考える力を伸ばすための土台です。
 この土台作りを始めるいちばんの時期が、小学1、2年生です。

nane 20190109  
 音読や暗唱のような簡単に見えるものほど続けるのが難しい面があります。
 これを続けやすくするために行っているのが、百字ずずつの暗唱法、暗唱検定という目標、寺子屋オンラインでの暗唱チェックなどです。


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記事 3494番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/29
これからの教育モデルは、オンラインの寺子屋教育 as/3494.html
森川林 2019/01/08 07:31 

 あるブログで、サイババスクールの話を読みました。そこでは、単なる知識や技能を教えるだけでなく、もちろんそれも大切なことですが、人間が生きる根本の哲学と実践を教えているような学校でした。
 シュタイナースクールにしても、モンテッソーリ教育にしても、このようなある理想に根ざした教育を行っているところは。世界に数多くあります。

 しかし、いくら数多くあるといっても、そこに来られる人はほんのわずかです。
 それは、場所の制約があることと、多くの場合費用の制約があるという理由からです。もちろん、そのような学校の中には無料のところもありますが、それはその地域や団体からの援助によって成り立つ無料ですから、本質的な無料ということではありません。
 現在の教育の問題は、教える中身はそれぞれに豊かなものがあるのにもかかわらず、それを広げる方法ががないというところにあります。

 しかし、ここで未来の展望として考えられることがあります。
 それは、例えば複数の人工衛星によって世界中どこでもインターネットが利用可能になり(すでにそういう計画が進んでいると思いますが)、子供たちが数万円のクロームブックのような端末さえ持っていれば(アイパッドでももちろんいいのですが)、地球全体で質の高い教育が可能になるということです。

 現在も、すでにMOOKなどの試みによって世界中を対象とする教育は可能になっていますが、学校という先生や生徒との触れ合いのある教育機会はまだほとんど達成できていません。
 しかし、それは学校という形でなくてもいいのです。大事なことは、人間どうしの交流があることです。

 学校という組織は、もちろん大きな影響力を持ちますが、多くの人にとって、学校で特によい教育を受けたという実感はないと思います。
 その代わり、人間形成において影響を受けたのは、両親や兄弟や祖父母、そしてテレビや本の文化、さまざまな友人たち、そして学校も含めた多くの集団や組織でした。
 中でも両親による影響は、子供の人間形成の上で大きな影響を持っていたと思います。

 こう考えると、子供たちがそれぞれの家庭で、又は地域のある家庭に集まって、インターネットによるオンラインで、さまざまな地域の子供たちと先生が多様な勉強に取り組むというのが、未来の教育の姿になってくるのではないかと思います。

 このようなシステムができれば、世界中の子供たちが場所や費用の制約のない良質な教育が受けられるようになります。
 このときの先生の役割は、教えることよりも子供たちを育てることになりますから、今のような教育資格を持った人に限定されるのではなく、志のある多数の人によって担われて行くようになります。

 先生の役割が、教えるから育てるへ、ティーチングからコーチングへと変わるのは、インターネットで提供される優れた教材が教育の中身になるので、その中身を先生が教えるということがなくなるからです。

 この結果、ネットワークを利用した教育は、場所代も建物代も人件費もほとんどかからなくなり、世界中の子供たちに文字どおり制約のない教育を提供できるようになります。
 費用がほとんどかからないとはいっても、お金のやりとりがなければ運営は回りませんが、それはブロックチェーンでカバーできるようになるので、運営のための大きな組織が必要になるわけではありません。

 クロームブックのような端末は、現在日本では4万円程度ですから、量産すれば1万円ほどで生産できるのではないかと思います。
 インターネットの接続が無料になるとすれば、世界中で数十億人の子供たちすべてにその端末をプレゼントしたとしても、計算は省略しますが大した金額ではありません。

 このような教育のモデルを日本にあてはめると、オンラインで行う寺子屋教育のようなものになると思います。
 この教育モデルを作るために、言葉の森では、寺子屋オンラインと、森林プロジェクトによる講師育成講座を進めているのです。

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森川林 20190108  
 言葉の森が今さまざまな新しい企画を考えているのは、未来の教育モデルを作るためです。
 モデルとともに大事になるのは、そこに盛り込むキラーアプリケーションとしての教育の中身ですが、その中身には、30年以上の独自開発の歴史を持つ作文教育があります。
 今、まだ不足しているのは、時間とお金だけなのです。


nane 20190108  
 インターネットとブロックチェーンの時代には、物ではなく事が物事を左右します。(何かややいこしいが)
 事というのは、ビジョンとモデルのことです。
 モデルという型ができることによって、中身が育っていくのです。


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1.2週の授業の動画をアップロード as/3493.html
森川林 2019/01/07 19:44 
1月2週の授業動画をの動画をアップロードしました

 新年から、かなり遅れてしまいましたが、寺子屋オンラインの1.2週の授業の動画をアップロードしました。
 内容は、1.2週の作文の題材のヒントとなるようなyoutube動画と、国語・算数数学・理科kの教科書に沿った参考資料です。。
 授業の動画をアップロードしているのは、現在は小学生までですが、希望があれば中学生、高校生の課題もアップロードしていく予定です。

寺オン作文発表学習1.2週
▽小1
https://youtu.be/PNx_4zd25xg
▽小2
https://youtu.be/e_qERgtcjmA
小3
https://youtu.be/LvxRihDKmCs
小4
https://youtu.be/8Ai4PpOu4tg
小5
https://youtu.be/MOQW0nqRjjI<
小6
https://youtu.be/ilIK2i8QiWc

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nane 20190107  
遅れてしまいましたが、やっと1.2週の動画をアップロード。
理科の教科書準拠の問題集はあまりおもしろくないので、youtubeなどでもっといいものを探したいと思っています。だれか、やってくれる人がいればいいのですが。

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記事 3492番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/29
新しい形の勉強、寺子屋オンライン学習のおすすめ as/3492.html
森川林 2019/01/07 08:10 

 言葉の森が日本で初めて本格的な作文専科の教室を始めたころは、なぜ作文の勉強をするのかということを説明するのに時間がかかりました。
 当時は、大学入試の小論文試験などというのもありませんでした。中学、高校の入試でも、もちろん作文試験というものはなかったからです。
 そこで、そのころの何もないところから考えたのが、作文学習の意義です。
 それは、作文を書くことを通して、個性、知性、感性を育てるということでした。

 しかし、今は当時と比べると、作文を教える他の教室も増え、作文や小論文の試験が多くの学校で行われるようになったので、あらためて作文学習の意義を説明するという必要も少なくなりました。
 そして、現在では、小1から高3まで(実際には幼児から社会人まで)一貫した作文指導を行えるようになり、その指導法を続けて既に何年も経ちます。
 文章を書くというのは学年が上がるほど頭を使う勉強になるので、長く言葉の森をやってきた生徒には、考える力と表現する力と個性のある人が多いという特徴があります。

 ですから、今は作文の勉強をする意義を説明する必要はほとんどなくなりましたが、今度は新たに説明する必要のあるものが出てきました。
 それは、言葉の森の寺子屋オンラインの意義というものです。

 現在、言葉の森の作文指導では、まだ不十分なところがあります。
 それは、作文の勉強は学年が上がるほど重要になるのに、高学年になり学校の勉強が忙しくなったり、作文を使わない受験が差し迫ってきたりすると、作文の勉強を辞めてしまう人がいることです。
 また、作文の勉強は、学年が上がるほど難しくなり負担が大きくなるので、中高生になると提出が滞ってくる生徒もいることです。

 そこで、この作文という、重要であるにも関わらず続けるのが難しい勉強をいかに継続しやすくするかということを考えて、一つの大きな可能性のある方法を発見しました。
 それが、同学年の生徒による少人数の発表と交流を通しての作文学習です。

 それが今、寺子屋オンライン作文と呼んでいるものです。

 これまで寺子屋オンライン作文の運営上のいろいろな試行錯誤を経てわかってきたことは、発表と交流は同学年の生徒どうしの5、6人の人数が最も子供どうしの話が噛み合うということでした。

 ただし、上の学年の生徒の作文を見ることが下の学年の生徒の参考になる面もあるので、それは今後、発表交流会などでできるようにしていきたいと思います。

 作文の勉強を意欲的に続けるためには、ほかにも、事前の準備が必要になるとか、保護者の協力が必要になるとかいうこともありますが、いちばんの要は、同学年で同レベルの生徒が交流ができるということだということが分かってきたのです。

 すると、そういうクラス分けを柔軟に行うためには、少人数のクラスを多数作る必要があります。
 これがもし大人数のクラスでよければ、クラスを多数作る必要はありませんが、それでは結局子供たち一人ひとりの発表ができず、先生が一方的に講義をする従来の一斉指導になってしまいます。


 そこで、言葉の森では、今年から、参加生徒全員が発表できるような少人数のクラスを数多く作ることにしました。
 この少人数クラスは同学年が基本ですが、人数調整の関係で近い学年の生徒で構成する場合もあります。その際も、同学年の生徒が増えれば、できるだけ同学年だけのクラスにしていく予定です。

 現在、電話通信の作文指導を受けている生徒は、担当の先生に信頼と親しみを感じて勉強を続けていると思います。
 しかし、将来のことを考えると、先生との個別指導だけでなく、個別指導に加えて他の生徒との発表と交流のある寺子屋オンラインクラスに移行することが作文の勉強を続けやすくする上で重要になってきます。

 また、寺子屋オンラインクラスに移行する生徒が今後増えれば、現在の個別電話指導をしている先生も、寺子屋オンラインクラスに移行して担当ができるようになります。

 これは、言葉の森の運営方針の大転換で、現在は、電話個別指導中心の作文指導から、寺子屋オンラインの少人数クラス中心の作文指導に移る過渡期だと考えていただけるとよいと思います。

 この事情は、現在の担当講師にも説明しているので、担当交代をする形で個別電話指導から寺子屋オンラインのクラスに移行することを、今担当している先生に気兼ねをされる必要はありません。
 現在の電話指導の先生も、いずれ寺子屋オンラインのクラスに移行するようになるからです。既に一部の先生は、個別電話指導と寺オンクラス指導の両方を担当しています。

 ただし、全学年が一斉に寺子屋オンラインクラスに移行すると、運営が混乱する可能性もあるので、当面は学年をしぼり、新小学3年生(現小学2年生)から先行して寺子屋オンラインクラスに移行できるようにしていきたいと思います。
 これは、もちろん本人の希望によるものですから、現在の個別電話指導のまま受講を続けることは全く差し支えありません。
 しかし、将来のことを考えると、早めに寺子屋オンラインクラスに移行する方が望ましいということは言えます。
 また、新小学3年生以外のどの学年の生徒も、希望する人は寺子屋オンラインクラスに移行できるようにします。しかし、同学年生徒の希望の時間が分散することも考えられるので、同学年の5、6人の少人数クラスを作ることが難しい場合は、少人数のクラス編成が可能になるまで待っていただくようになります。

  なぜ新小学3年生を先行するかというと、それは小学校低中学のころは、生徒どうしがすぐに仲よくなれる時期だからです。
 小学校高学年や中学生高校生という高学年になればなるほど、同学年の生徒との発表交流は意義を持ってきますが、逆にそのころになると、初めての人との交流は互いに遠慮してなかなか進まない面も出てきます。
 小学校低学年のうちに親しい友達関係を築いていれば、その延長で高学年になっても自然に交流することができます。
 また、小学校低学年から作文の勉強を始めている生徒は、作文力だけでなく発表力もある子が多いので、少人数クラスでの勉強もすぐに適応できるなどという理由があるからです。

 小学校低中学年のころは、ほとんどの家庭で親子関係はうまくいっているので、親が指示したことを子供は素直に従います。
 ですから、作文の勉強をわざわざ寺子屋オンラインの少人数クラスに移行して行う必要性はあまり感じられないと思います。
 しかし、小学校低中学年のころに親の言うことをよく聞いている子ほど、高学年になると自立心が生まれ親から離れるようになります。
 その時期になって寺子屋オンラインクラスへの移行を勧めても、子供が抵抗を示し手遅れに近くなることも多いのです。

 以上のような理由で、言葉の森では、当面新小学3年生の生徒を中心に、寺子屋オンライン作文クラスへの移行をおすすめしますが、今の担当の先生から離れたくないという人は多いと思います。

 そこで、もうひとつの案として、作文はしばらく個別電話指導のまま続け、それと並行して寺子屋オンラインの発表学習クラスに参加し、寺子屋オンラインの授業を早めに経験しておくということも提案したいと思います。

 更にもうひとつの案としては、個別電話指導を続けたまま、作文の発表と交流だけを寺子屋オンラインの作文クラスで行うということもあります。

 受講の料金に関しては、個別電話指導から寺子屋オンラインクラスへの移行の場合は料金変更はありません。
 勉強時間に関しては、個別電話指導の場合は10分以内の電話指導と、そのあとの家庭での作文学習になりますが、寺子屋オンラインの少人数指導の場合は30分から40分の生徒どうしの発表交流と、そのあとのオンラインにつなげたままでの作文学習になります。

 その週の作文を書き終えるまでオンラインにつなげておくということにするので、その日に書くのをあと回しにして提出できなくなるということはほとんどなくなります。

 発表学習クラスの料金は、現在月4回の授業で月額2,160円です(将来3,240円に改定する予定があります)。

 個別電話指導と並行して発表だけの寺子屋オンライン作文クラスに参加する場合は、追加料金が月額2,160円です(将来3,240円に改定する予定があります)。

 発表学習クラスの学習内容は自由です。
 作文の構想図や予習シートの発表は今のところ必須にしていますが、ほかに、理科の実験観察、社会の調査研究、工作の発表、さまざまな経験の発表、国語の勉強、算数の似た問題作り、暗唱の発表、読書の紹介など、自分で選んだものを自由に行えます。
 発表する作品は、あらかじめ画像や動画としてアップロードしていただき、それらを見ながら互いに発表をし感想を述べ合うという形にしています。この点で、保護者の協力が必要になります。
 授業の時間は45分程度です。授業のあと、それぞれ家庭で次回の発表の準備をします。準備の時間は、発表内容によりまちまちです。
 自由な発表ということにしていますが、何もないところで毎週自由に内容を考えてくるというのは大変なことも多いので、言葉の森の方で毎週、作文、国語、算数数学、理科の授業を動画として流し、それを見て勉強の参考にすることができるようにしています。
 何をどういう形で発表してもいいのですが、発表の指針としては、(1)実際に行ったことを、(2)学問的に深め、(3)創造的に発展させる、ということを大事にしたいと思っています。
 ただし、あまり難しく考える必要はなく、生徒自身の興味や関心のあるものを、みんなが面白く見られるように発表するということを考えていくといいと思います。

 発表学習クラスで身につくものは、次のようなものです。
(1)受け身の勉強ではなく、自分から主体的に取り組む勉強姿勢。
(2)みんなの前で発表する力、発表を聞く力、感想を述べる力。
(3)個性や創造性を生かそうとする姿勢。
(4)親子の対話と協力。
 ひとことで言うと、個性を活かしたコミュニケーション力ということになります。


 どれも、点数化しにくいものばかりですが、今後推薦入試やAO入試が増え、面接や口頭試問や集団討論などが試験で行われるようになると、発表学習クラスで身につけたコミュニケーション力は大きく役立つと思います。
 現に、小6で発表学習クラスに参加していた生徒や発表交流会に参加した生徒で、公立中高一貫校の試験に合格した生徒が一昨年から何人も現れています。今後、高校や大学の推薦入試でも、発表学習クラスでの勉強が役に立ったという生徒が増えてくると思います。

 また、発表学習クラスの生徒どうしは、毎週互いの発表に触れ感想を述べ合うので、仲がよくなることが多く、オンラインでありながら生涯の友達ができる可能性があります。これは、寺子屋オンラインの作文クラスも同様です。

 寺子屋オンラインの作文クラス、発表学習クラスのそれぞれの授業は、現在、下記の開始時刻で予定しています。この時間帯で既にスタートしているところも、これからスタートするところもあります。
 授業の時間は45分程度ですが、発表内容が多かったり保護者懇談会を行ったりする場合は時間を多少延長することがあります。延長する場合の途中退出は自由にできます。
┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓。
┃月曜┃火曜┃水曜┃木曜┃金曜┃土曜┃
┣━━╋━━╋━━╋━━╋━━╋━━┫
┃1700┃1700┃1700┃1700┃1700┃0900┃
┣━━╋━━╋━━╋━━╋━━╋━━┫
┃1800┃1800┃1800┃1800┃1800┃1000┃
┣━━╋━━╋━━╋━━╋━━╋━━┫
┃1900┃1900┃1900┃1900┃1900┃1100┃
┗━━┻━━┻━━┻━━┻━━┻━━┛


 寺子屋オンラインの作文クラス、発表学習クラスの体験学習は2回できますので、希望される方は、下記のページからお申し込みください。
▽寺子屋オンライン送信フォーム
https://www.mori7.net/teraon/teraform.php

 なお、同学年又は近学年の少人数クラスという寺子屋オンラインの性格から、その時間帯にクラス編成ができるまで待っていただく場合がありますので、ひとこと欄に、できるだけ第二希望、第三希望なども入れておいてくださるとありがたいです。

 以上、大きな変更のお願いになりましたが、今後の長期的な勉強を考えると、学習意欲を高め、仲のよい知的な友達関係を作るという寺子屋オンラインクラスの長所は大きいと思います。
 ぜひ、寺子屋オンライン作文クラスへの移行、又は、発表学習クラスへの参加のために、体験学習をしてくださるようお願いいたします。
 当面の主な対象学年は、新小学3年生(現小2)ですが、そのほかの学年の方の体験学習ももちろんできますので、新しい勉強法に関心のある方はぜひ体験学習にご参加ください。

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nane 20190107  
 また、長い記事になりましたが、重要な内容ですので、言葉の森の関係者は時間のあるときにぜひお読みください。


森川林 20190107  
 作文の勉強は、学年が上がるほど重要になります。
 考える力が必要になるので、作文を書くことによって思考力が伸びるからです。
 作文を書くことほど、考える力がつく勉強はほかにないと思います。
 しかし、ときどき小学生のうちに、もう大体書けるからと言って辞めてしまう人がいます。
 また、中学生のころに学校の勉強が忙しくなり、未提出が続いてしまう人もいます。
 そこで、作文の勉強を今よりも意欲的に楽しく続けられるように、寺子屋オンラインの少人数クラスでを始めました。
 今年から、この寺子屋オンラインの作文クラスと発表学習クラスを本格的に募集します。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
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●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
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