ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 現在の経済情勢と子供の教育5 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1386番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/5/28
現在の経済情勢と子供の教育5 as/1386.html
森川林 2011/12/29 22:19 



 工業時代のニーズは消費でした。その消費のためにお金を稼ぐというのが仕事でした。

 これからの文化の時代のニーズは生産です。生産と言っても、物作りのような生産とは少しニュアンスの違う文化の生産です。それが物の形をとることもありますが、本質は物ではなく文化です。だから、生産という言葉より創造という言葉の方が合っているかもしれません。

 自分が何かを創造し、それを提供することによって人々が喜び、その喜びの返礼としてお金が手に入るという結果がついてきます。これが新しい経済の流れです。

 最初は、小さな流れがあちこちに生まれるだけかもしれません。先ほどのスピリチュアル講座を開設した女性も、最初は近所の人の相談にのるぐらいかもしれません。しかし、やがてそういう流れの中から、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが現れてきます。

 ゲイツやジョブズは、IT(インテリジェンス・テクノロジー)という工業の世界から生まれました。だから、スタートは自分の頭の中にあるアイデアでしたが、作られたものは物であり、多くの人が消費することを前提とした製品でした。

 これからの文化の時代に作られるものは、単なる物ではありません。自分もその生産あるいは創造に参加できるという新しい資格のようなものなのです。

 だから、女性を中心とした多数のミニ起業家の中からやがて現れてくるのは、本当は、ゲイツやジョブズというよりも、女性の松尾芭蕉や女性の千利休といった方が近いでしょう。

 俳句を作るのに、工場や機械設備は必要ありません。お茶を飲むのも同様です。占いやヒーリングや運勢改善も、基本は同じです。マインドマップや速読法や記憶術も同様です。

 今の世界ではまだお金を動かすために、物という形をとることも多いのですが、やりとりされる本質は物ではなく文化です。

 そして、文化の本当の楽しみは、自分も創造に参加できるということにあるのです。

 iPhoneを買うのも喜びですが、自分で俳句を作るのも喜びです。同じように、自分でだれかをヒーリングするのも喜びです。そして、自分のヒーリングが売れるとなれば、あるいはヒーリング講座が売れるとなれば、それは物を手に入れる消費の喜びとは質の違った喜びになるでしょう。

 時代の象徴となる人物は、工業時代には、本田総一郎や井深大でした。江戸の文化の時代には、松尾芭蕉や千利休でした。そして、もう少しさかのぼれば清少納言や紫式部でした。

 いずれも、登場した最初のころは、それらの人物が担う製品や文化が社会の中で大きく育つとは思われていませんでした。

 今、日本は、そういう新しい文化の時代が始まる歴史の前にいます。

 言葉の森が、森林プロジェクトとして考えているのも、そういう新しい文化としての教育です。(つづく)


 低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
政治経済社会(63) 教育論文化論(255) 

コメント欄

コメントフォーム
現在の経済情勢と子供の教育5 森川林 20111229 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
つてとな (スパム投稿を防ぐために五十音表の「つてとな」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
政治経済社会(63) 教育論文化論(255) 
コメント1~10件
優しい母が減っ 森川林
 娘さんの友達から怖がられているというお母さん、コメントあり 5/8
優しい母が減っ 娘の友達
娘は中3。私は自称甘い母親です。世の中の厳しい先輩ママたちか 5/7
学習グラフのペ 森川林
言葉の森の今後の方針は、デジタルなデータをアナログで送信する 5/6
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
臨死体験で見た 森川林
臨死体験で見た「宇宙の真実」とは?【山納銀之輔さん前編】 5/28
Re: 読解検 森川林
 いい質問です。  このように質問する人は、国語の力がつく 5/23
読解検定4月中 あうせれ
問8のAが×だと思いました。←設問には「急に熱心になった」と 5/22
言葉の森のホー 森川林
言葉の森のホームページについて、わかりにくいだの何だのと言っ 5/22
5月保護者懇談 森川林
シラン ●学習グラフの見方  学習グラフ 5/22
未来の歴史の教 森川林
未来の歴史の教科書には、 「この時代の子供たちは、みんな、 5/18
言葉の森のYo 森川林
言葉の森のYouTubeチャンネルの登録者数が、1000人を 5/17
通学が普通、通 森川林
通学が普通、通信はおまけ、 オンラインは特殊な例外(笑)と 5/15
ブンブンドリム 森川林
 ブンブンドリムが、「31年の実績」と書いていたので、   5/15
基礎学力、総合 森川林
 勉強は、家庭学習で十分。  しかし、勉強の進捗状況をチェ 5/13

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習