ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3003番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/4
読書指導のもうひとつの課題――楽しい多読から楽しい難読へ as/3003.html
森川林 2017/08/19 06:01 


 読書の大切さということが、多くの人が了解されるようになってきました。
 長い目で見れば、読む力こそが学力の土台であって、点数で表わされるような知識は表面的なものに過ぎません。
 だから、子供の家庭学習の重点は、第一に読書、第二に勉強なのです。しかし、取り組む順番は、最初に勉強、最後に読書ですが。

 さて、そういう読書の大切さがわかってきたことはいいのですが、ここにもう一つ大きな問題があります。
 それは小学校低中学年の楽しい読書を、どのようにして高学年、中学生、高校生、更には大学生の難しい読書に結びつけていくかということです。

 アメリカの大学教育と日本の大学教育でよく比較される点は、読書の有無です。
 日本では、ほとんどの大学生はあまり本を読んでいません。
 大学での勉強は、高校までの勉強に比べて易しいいことが多いので、大学生の多くは余った時間を読書よりもレジャーやサークル活動など、さまざまな経験に時間を費やしているように見えます。

 確かに、学生時代に新しい経験に挑戦することは必要です。しかし、それと同時に難しい本を読む力を学生時代のうちにつけておかなければ、そういう読書力は社会人になってからはまず身につきません。

 この大学生時代の難しい読書の土台となるのが、高校生、中学生、更には小学校高学年のころに、ある程度難しい本を楽しく読むことができる力を養っておくことなのです。

 ところが、小学校低中学年の楽しい読書から、小学校高学年の難しいが楽しい読書へののつながりがなかなかできません。
 一つの指標として、難しい文章を読む力のある子は、入試問題集の問題文も読書代わりに楽しく読めます。しかし、多くの子にとって、入試問題集の問題文は難しいだけの退屈なものになっていると思います。

 この問題を克服するためには、子供の読書指導を、楽しくたくさん読めばいいというだけものから、自主的に難しい本に挑戦してその魅力を知っていくという、読書内容を成長させるものにしていかなければならないと思います。

 その一つの参考になるのが、子供どうしの読書紹介です。
 読書紹介の中で、同学年の友達が、自分が普段読んでいる本とは少しジャンルの違う難しい本を楽しく読んでいるらしいということがわかると、子供の読書は、その交流の中で自然に発展していくのだと思います。


 読書の大切さということが、多くの人が了解されるようになってきました。
 長い目で見れば、読む力こそが学力の土台であって、点数で表わされるような知識は表面的なものに過ぎません。
 だから、子供の家庭学習の重点は、第一に読書、第二に勉強なのです。しかし、取り組む順番は、最初に勉強、最後に読書ですが。

 さて、そういう読書の大切さがわかってきたことはいいのですが、ここにもう一つ大きな問題があります。
 それは小学校低中学年の楽しい読書を、どのようにして高学年、中学生、高校生、更には大学生の難しい読書に結びつけていくかということです。

 アメリカの大学教育と日本の大学教育でよく比較される点は、読書の有無です。
 日本では、ほとんどの大学生はあまり本を読んでいません。
 大学での勉強は、高校までの勉強に比べて易しいいことが多いので、大学生の多くは余った時間を読書よりもレジャーやサークル活動など、さまざまな経験に時間を費やしているように見えます。

 確かに、学生時代に新しい経験に挑戦することは必要です。しかし、それと同時に難しい本を読む力を学生時代のうちにつけておかなければ、そういう読書力は社会人になってからはまず身につきません。

 この大学生時代の難しい読書の土台となるのが、高校生、中学生、更には小学校高学年のころに、ある程度難しい本を楽しく読むことができる力を養っておくことなのです。

 ところが、小学校低中学年の楽しい読書から、小学校高学年の難しいが楽しい読書へののつながりがなかなかできません。
 一つの指標として、難しい文章を読む力のある子は、入試問題集の問題文も読書代わりに楽しく読めます。しかし、多くの子にとって、入試問題集の問題文は難しいだけの退屈なものになっていると思います。

 この問題を克服するためには、子供の読書指導を、楽しくたくさん読めばいいというだけものから、自主的に難しい本に挑戦してその魅力を知っていくという、読書内容を成長させるものにしていかなければならないと思います。

 その一つの参考になるのが、子供どうしの読書紹介です。
 読書紹介の中で、同学年の友達が、自分が普段読んでいる本とは少しジャンルの違う難しい本を楽しく読んでいるらしいということがわかると、子供の読書は、その交流の中で自然に発展していくのだと思います。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

森川林 2017年8月19日 6時10分 1 
 小学生の読書時間は、10年前とほぼ同水準で、むしろ少しずつ向上しています。
 しかし、中学生の読書時間は大幅に減り、高校生では1ヶ月に1冊も読まない子が半数以上いるということです。(文部科学省2017年調査)
 これは、実は、中学生、高校生の問題ではなく、小学生の高学年の時期に難しい本を読む楽しさを味わう力を身につけていないことの結果ではないかと思います。


nane 2017年8月19日 6時13分 1 
 高校生で本を読まない子は、大学生になってもほぼ必ず本を読むようにはなりません。
 大学生で難しい本を読まなければ、社会人になってからは絶対にと言っていいほどそういう本とは縁のない生活を送ります。
 これが、日本の教育の隠れた危機だと思います。


コメントフォーム
読書指導のもうひとつの課題――楽しい多読から楽しい難読へ 森川林 20170819 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
おかきく (スパム投稿を防ぐために五十音表の「おかきく」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント31~40件
……前のコメント
教育論に欠けて 森川林
 ボタンの掛け違いは、最後になるまでわかりません。  最初 2/18
教育論に欠けて 森川林
 しっかり勉強して、いい学校に入り、成績を上げて、目指す大学 2/18
創造発表クラス 森川林
創造発表の勉強は、知識的にやるのではなく、実験的にやることが 2/5
齋藤孝さんへの 森川林
私は、ブンブンどりむのようなレベルの低いものは誰もやらないだ 2/4
作文力の土台は 森川林
齋藤孝さんは、「齋藤孝先生が選ぶ 高校生からの読書大全」など 2/4
言葉の森は、オ 森川林
今、小123年生対象の基礎学力クラスと、小456年生対象の総 2/4
言葉の森の作文 森川林
私は、人を批判するのは好きではありません。 大事なことは、 2/3
自習室の利用を 森川林
ごめん、ごめん。 うっかりブレークアウトルームの設定を忘れ 1/29
自習室の利用を aeka
ブレークアウトルームが表示されないです^^;確認お願いします 1/28
自習室の利用を 森川林
 自習室は、ほぼ24時間開いています。  ブレークアウトル 1/24
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
歌はいいなあ 森川林
志村けんと八代亜紀が面白い https://www.you 6/3
大事なのは、結 森川林
大事なのは、結果よりも動機だ。 自分は、日本を守るために仕 6/2
読会検定5月  あかそよ
いつもありがとうございます。 問題3 AB共に、「兄ち 5/31
臨死体験で見た 森川林
臨死体験で見た「宇宙の真実」とは?【山納銀之輔さん前編】 5/28
Re: 読解検 森川林
 いい質問です。  このように質問する人は、国語の力がつく 5/23
読解検定4月中 あうせれ
問8のAが×だと思いました。←設問には「急に熱心になった」と 5/22
言葉の森のホー 森川林
言葉の森のホームページについて、わかりにくいだの何だのと言っ 5/22
5月保護者懇談 森川林
シラン ●学習グラフの見方  学習グラフ 5/22
未来の歴史の教 森川林
未来の歴史の教科書には、 「この時代の子供たちは、みんな、 5/18
言葉の森のYo 森川林
言葉の森のYouTubeチャンネルの登録者数が、1000人を 5/17

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習