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家族の対話が生まれる作文の勉強 as/817.html
森川林 2010/03/08 08:12 



 勉強というと、ひとりでポツンと机に向かって取り組むイメージがあります。たまに、子供が、ひとりで勉強していてわからないことをお父さんやお母さんに質問すると、お父さんかお母さんがちょっと面倒そうに教えます。そして、「何で、こんなこともわからないの」などと言うこともあります(笑)。

 ところが、作文の勉強は少し違います。それは、対話が可能な勉強なのです。ただし、うまくやるための工夫は必要です。その工夫とは、作文の書き方に関する批評はせずに、その作文に書かれている内容を認めてあげることです。

 言葉の森の作文の勉強における対話の第1は、音読と暗唱です。例えば、朝の食事の前の時間に、食卓で子供たちが大きな声で暗唱をします。子供たちの元気な暗唱は、聞いていても楽しいものですが、暗唱する当の子供たちも10分間で達成感のある勉強ができるのが楽しいものなのです。

 その暗唱の長文が、対話の種になります。テレビの番組を見て話題にすることはよくありますが、子供の読んでいる文章を家族の対話の材料にする方が更に話がはずみます。暗唱以外に、課題の長文を1ページ音読している子もいると思います。課題の長文は、更に豊富な話題を提供してくれます。

 対話の第2は、作文です。小学校1、2年生までは自由な題名ですから、どこかに遊びに行ったり、面白い出来事があったりしたときに、作文の材料として使うことができます。また、普段の何気ない日常生活の中でも、身近なものをたとえを使って表現する遊びができます。たとえを作る能力とダジャレを作る能力は共通していますから、日常生活でダジャレを使うことも、子供の言語感覚を育てることにつながります。

 小学校3年生以上は題名が決まっている課題なので、次の週の課題に合わせて、作文に書く材料を準備することができます。例えば、「虫をつかまえたこと」「玉子焼きを作ったこと」などの題名の場合は、その題名に合わせて実際に経験をしてみることもできます。また、「がんばったこと」「初めてできたこと」などの一般的な題名でも、家族で話題をふくらませていくことができます。例えば、「初めてできたこと」などという題名の場合は、次のような話ができるでしょう。

父「来週の課題は、『初めてできたこと』か。お母さんは、どんなことがあった」

母「そうねえ。小学生のとき、初めて自転車に乗れたときが感動的だったわねえ」

子「あ、ぼくも、それある、ある」

父「お父さんが初めて自転車に乗ったときは、そのまま曲がれなくてへいにぶつかったなあ」

子「へえ」(笑)

母「いなかにいるおじいちゃんにも、電話で聞いてみようか」

 作文の勉強における対話の第3は、書き上がった作文についてです。しかし、ここで大事なことは、書き方の注意や批評はしないことです。子供が書いたものに注文をつけるのではなく、書かれている内容に共感して読んであげることが大切です。

 中学生になると、子供は親とはあまり話をしなくなります。それは、子供が内面的な成長をしている時期なので、話をしないことが、ある意味で子供の成長にとって必要な時期でもあるのです。しかし、小学生のときまでに家族でたっぷり対話をしていれば、中学生や高校生になっても、必要なときにいつでも心をこめた話をすることができるようになります。



 勉強というと、ひとりでポツンと机に向かって取り組むイメージがあります。たまに、子供が、ひとりで勉強していてわからないことをお父さんやお母さんに質問すると、お父さんかお母さんがちょっと面倒そうに教えます。そして、「何で、こんなこともわからないの」などと言うこともあります(笑)。

 ところが、作文の勉強は少し違います。それは、対話が可能な勉強なのです。ただし、うまくやるための工夫は必要です。その工夫とは、作文の書き方に関する批評はせずに、その作文に書かれている内容を認めてあげることです。

 言葉の森の作文の勉強における対話の第1は、音読と暗唱です。例えば、朝の食事の前の時間に、食卓で子供たちが大きな声で暗唱をします。子供たちの元気な暗唱は、聞いていても楽しいものですが、暗唱する当の子供たちも10分間で達成感のある勉強ができるのが楽しいものなのです。

 その暗唱の長文が、対話の種になります。テレビの番組を見て話題にすることはよくありますが、子供の読んでいる文章を家族の対話の材料にする方が更に話がはずみます。暗唱以外に、課題の長文を1ページ音読している子もいると思います。課題の長文は、更に豊富な話題を提供してくれます。

 対話の第2は、作文です。小学校1、2年生までは自由な題名ですから、どこかに遊びに行ったり、面白い出来事があったりしたときに、作文の材料として使うことができます。また、普段の何気ない日常生活の中でも、身近なものをたとえを使って表現する遊びができます。たとえを作る能力とダジャレを作る能力は共通していますから、日常生活でダジャレを使うことも、子供の言語感覚を育てることにつながります。

 小学校3年生以上は題名が決まっている課題なので、次の週の課題に合わせて、作文に書く材料を準備することができます。例えば、「虫をつかまえたこと」「玉子焼きを作ったこと」などの題名の場合は、その題名に合わせて実際に経験をしてみることもできます。また、「がんばったこと」「初めてできたこと」などの一般的な題名でも、家族で話題をふくらませていくことができます。例えば、「初めてできたこと」などという題名の場合は、次のような話ができるでしょう。

父「来週の課題は、『初めてできたこと』か。お母さんは、どんなことがあった」

母「そうねえ。小学生のとき、初めて自転車に乗れたときが感動的だったわねえ」

子「あ、ぼくも、それある、ある」

父「お父さんが初めて自転車に乗ったときは、そのまま曲がれなくてへいにぶつかったなあ」

子「へえ」(笑)

母「いなかにいるおじいちゃんにも、電話で聞いてみようか」

 作文の勉強における対話の第3は、書き上がった作文についてです。しかし、ここで大事なことは、書き方の注意や批評はしないことです。子供が書いたものに注文をつけるのではなく、書かれている内容に共感して読んであげることが大切です。

 中学生になると、子供は親とはあまり話をしなくなります。それは、子供が内面的な成長をしている時期なので、話をしないことが、ある意味で子供の成長にとって必要な時期でもあるのです。しかし、小学生のときまでに家族でたっぷり対話をしていれば、中学生や高校生になっても、必要なときにいつでも心をこめた話をすることができるようになります。


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