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記事 2152番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
教えない教育の本質は、教えないことではなく、自分で学ぶこと as/2152.html
森川林 2014/05/26 19:29 


 教えない教育といった場合、それが、教えない教育ができる優れた先生でなければできない教育であるならば、それは、本当の教えない教育とは言えません。(ややこしいが)

 教えないという言葉にとらわれて、わからない問題に遭遇したときも、すぐに解法を見ずに自分で考えさせるということをすすめる人もいます。
 それも、確かにひとつの方法です。

 しかし、小中学生の勉強は、考える勉強よりも、基礎的な学力を身につける勉強が大部分を占めています。
 だから、わからない問題に出合ったときは、すぐに自分で解法を見て解き方を理解した方がいいのです。
 これを、先生に教えてもらうのではなく、自分でやることが、本当の教えない教育であり、教えない勉強です。

 自分なりに考えることは、必ずしも勉強でする必要はありません。遊びや仕事や趣味の生活の中で、考える場面はたくさんあります。
 すぐに解法を見るという勉強は、考えない勉強ではありません。答えを読んで理解するという能率のよい勉強をした上で、本当に考えるべきことに時間を割くのがいいのです。

 そして、考える時間は、問題集を解くかたちで作るよりも、親子の話し合いの中で作っていくのが最も理想的なのだと思います。

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Pomu 20181227  
割とこれは事実ですよね〜

ワークを家で宿題としてさせるよりも、答えを見てもいい形で授業の中で問題とかせてわからないやつは解説がしっかりしてる回答をみながら解いていくっていう。

まあ、答え全部移しちゃえー!って子もでてくるんだろうけど。



森川林 20181227  
 Pomさん、ありがとう。
 その「答えを写しちゃえ」となったときが、また大事な教育の機会なのです。
 そこで、勉強というのは自分を向上させるためにあるということを優しく話すと、子供のそれからの勉強に対する姿勢が変わってくるのです。

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記事 2151番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
学問の力 as/2151.html
森川林 2014/05/25 16:33 


 「算数は、+-×÷ができればよい」とか、「英語は会話ができればよい」とか言う人がいます。確かに、現実の必要から遊離した受験的な勉強の行き過ぎから、そういう声が出てくることは理解できます。
 しかし、学問の意義は、生活の必要のためではなく、生活の必要を超えたところにあるのです。

 ある公立中高一貫校の適性検査の中に、「ハンガーに洗濯物をバランスよく干すにはどうしたらよいか」というものがありました。
 左の何列目かにハンカチを1枚干した場合、右の何列目にハンカチを2枚干すかというような問題です。

 このようなことを日常生活で考える人はまずいません。試しにやってみて、バランスのとれたところを見つけるというのが普通のやり方です。
 では、なぜこのように、やってみればすぐわかることを、机上の紙の計算でやるのでしょうか。
 実は、これが学問なのです。

 もし、この問題を考えた子が、将来、宇宙ロケットのプロジェクトに参加し、月に遠隔操作でバランスのとれた装置を作るという課題が与えられたとします。その装置を月にまで持っていって、試しにやってみることはできません。
 つまり、生活の必要を超えた、より高い創造的な目標を達成しようとするときに、学問は必要になるのです。

 明治維新のときに、日本が急速に欧米の文化を取り入れることができたのは、この学問の力があったからです。
 江戸時代の寺子屋教育は、読み書き算盤という生活の必要の範囲にとどまっていたような印象を受けますが、そうではありません。寺子屋で基礎的な勉強を済ませたあと、より高度な学問に取り組んでいった人が数多くいたのです。

 例えば、伊能忠敬(いのうただたか)は、49歳で家業を長男に譲ったあと、かねてから関心のあった天文学を学び直しました。そして、地球の大きさを正確に測るために、日本列島を測量することを思い立ちました。
 当時の日本には、既にそういう、生活の必要から離れた学問を専門に教える先生がいたのです。

 翻って現代の教育を考えてみると、小学校低学年のころの生活の必要に結びついた勉強は、やがて高学年になり受験のための勉強へと発展していきます。しかし、そのあとの学問のための勉強につながる部分が不十分なように思えるのです。
 その証拠に、生涯で最もよく勉強したのが、高3の受験勉強のときだったという人は多いと思います。本当は、大学でこそ、生涯で最もよく勉強しなければならないのです。

 学問の素養は、18歳以降の古典の読書によって培われるものだと思います。
 言葉の森では、将来、そういう学問力をカバーするような勉強を進めていきたいと思っています。

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記事 2150番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
夏休みの自然寺子屋合宿参加受付中 as/2150.html
森川林 2014/05/24 10:58 


 夏休みの自然寺子屋合宿を、7/23~7/25 8/5~8/7 8/19~8/21の3回の予定で行います。(いずれも2泊3日)
https://www.mori7.net/stg/

 言葉の森で夏合宿を行うというのは、実は久しぶりの企画です。
 以前は、毎年のように近くの海や山で、子供たちを連れてキャンプをしていました。

 キャンプで面白いのは、普段の勉強とは違う面が見られるということです。
 特に、普段教室でよく騒ぐような子ほど、キャンプ場での仕事をしっかりしてくれます。
 うるさい子ほど、キャンプ場のような場では、頼りになることが多いのです。

 今回、夏合宿を再開したのは、今後、合宿教室という企画を広げることを考えているからです。
 従来のサマーキャンプなどでは、ただ自然の中で遊ぶことが重点でした。
 今回の夏合宿では、午前中寺子屋形式で勉強することと、午後自然の中で遊ぶこととをセットにしています。

 そして、この夏合宿を、夏休みが終わったあとも、通年型の土日合宿につなげていきたいと思っています。
 更に、その後は、国内の生徒の土日合宿だけでなく、海外から日本語留学に来る小中学生の長期間の合宿も受け入れていく予定です。

 留学生対象の合宿教室の場合、勉強の内容は、日本語の学習だけでなく、寺子屋形式で勉強する仕方を学び、併せて日本文化を学ぶようなものにしていきたいと思っています。

 いずれの合宿も、勉強だけでなく、自然の中で遊ぶ機会も作っていく予定です。
 自然の中の遊びで、いちばん楽しいと思うのは、動物と触れ合うことです。
 そこで、合宿場では、馬やロバやポニーを誰でも乗れるようにして、午前中の勉強のあとの午後の遊びは、各自が自分の好きな動物に乗って、近くの山や川で遊ぶというようなものにしたいと思っています。

 今回の夏合宿では、まだ馬やロバはいませんが、将来は、そういう動物と触れ合うことのできる自然寺子屋合宿を作っていく予定です。

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渡部美夏 20140524  
いつもお世話になっています。講師の参加は可能ですか?そして4歳、7歳の参加枠をご検討お願いしまーす。

森川林 20140525  
 自炊のときとか、お風呂に連れていくときとか、手伝ってくれる人がいるとありがたいです。
 今回は、小3からにしましたが、今後は幼児から参加できるようにしたいと思っています。

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記事 2149番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
最もよい社会が来ることを前提として準備する as/2149.html
森川林 2014/05/23 12:40 


 先日の「希望を前提として生きる」のfacebookページのコメントとして、「明日が雨で明後日が晴れなら、明日の雨の対策を考えるより、明後日の晴れの計画を考えた方がいい」と書きました。
 これが、これからの世の中の動きに対する対処の仕方です。

 明日の雨は激しいかもしれませんが、じきにやみ、そのあと明後日からは長期間にわたって明るい晴れ間が続きます。
 やがてやむ大雨のために対策を立てるのではなく、そのあとずっと続く晴れ間に向けての計画を立てる方が、ずっと実りのある準備になります。

 子供の教育についても、同じことが言えます。
 これから経済的にも、政治的にも、自然環境の上でも、厳しい雨の時代がやってくるかもしれません。
 しかし、そこで、安全確実なポジションを早めに確保して閉じこもろうとするのではなく、今のうちに、そのあと来る明るい未来の社会に向けての準備をすることが大切です。

 安全や安心には、一応目配りはしますが、それを第一に考えるのではありません。
 第一に考えるのは、挑戦と創造の人生をどう送るのかということです。
 これから、考えられる最もよい社会が来ることを前提として、その社会の中で生きる準備をしておく必要があるのです。

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記事 2148番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
国語力と国語の成績の関係 as/2148.html
森川林 2014/05/22 15:59 


 小学3年生ぐらいで、国語の成績が悪いというのは、算数やほかの教科の成績が悪いというのとは、性格が違います。
 算数は、主に学校の勉強時間の範囲で学ぶものですが、国語はそれまでの8、9年間の家庭生活の中で育ってきたものだからです。
 国語力は、国語の勉強によってではなく、国語的な生活の中で身についてくるのです。

 国語的な生活とは、何よりも、本を読む生活と、親子で話をする生活です。
 読書について言えば、毎日1時間本を読む子と、毎日30分を読む子との差は、その30分が何年間も続いた差です。だから、これは多少の勉強の量では逆転しないのです。

 言葉の森では、国語力をつける勉強として、(1)音読(又は音読と暗唱)(2)読書(3)対話、をすすめています。しかし、これは誰でもできる最低限の勉強です。もちろん、最低限の勉強であっても毎日続けていれば、国語力はついてきます。

 しかし、ここでついた国語力は、国語の成績とは多少異なります。

 現在の受験勉強を目標にした国語の場合、国語の成績は、実際の国語力よりも、国語の問題を解く技術の方が大きな差になっています。
 だから、国語力があってもあまり国語の成績のよくない生徒や、逆に国語力がそれほどないのに国語の成績がよい生徒がいるのです。

 国語の成績を上げるためには、言葉の森の毎月第4週目の読解問題で全問正解の百点を目標とすることです。
 ここで、理詰めに百点を取る練習をしていれば、国語の成績は必ず上がります。この読解問題で、60点や70点を取っているのであれば、それは問題の解き方がよくわかっていないということです。

 国語の成績を上げるために家庭でできることは、全国的な模擬試験などの信頼性のあるテストを、親子で全問を理詰めに解いてみることです。
 一度でも、この理詰めに解くというやり方を身につけると、それからは国語の成績が上がります。また、不正解だったときも、なぜ正解でなかったのかを考えることができるようになります。

 ところが、実は、中学3年生や高校3年生の受験期になってもまだ、こういう理詰めに解くというやり方を身につけていない生徒がほとんどなのです。
 しかし、それでも、わずか1、2回のアドバイスで、次のテストからはすぐに成績が上がります。

 その意味で、国語の成績を上げるのは実は簡単です。しかし、成績が上がるのはその生徒のもともとの国語力の範囲までです。
 だから、大事なことは、何よりもまず、音読と読書と対話によって、毎日の生活の中で国語力を育てる勉強を気長に続けていくことです。

 更に、音読、読書、対話以外に余力があり、やる気のある人は、小学校高学年以上になってから問題集読書に取り組むといいでしょう。
 しかし、問題集読書は、音読や読書や対話と同じように張り合いのない勉強なので、勉強に対する自覚のない小中学生のうちは、なかなか続けられない人も多いようです。

 そこで、言葉の森では、今、寺子屋オンエアなどで問題集読書をチェックできる仕組みをつくることを考えています。

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