ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2169番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/8
語彙力をどう身につけるか as/2169.html
森川林 2014/07/03 20:36 


 語彙力検定というものがあります。その学年の子が、どこまで語彙を知っているかという目安にはなりますが、そのための勉強をしたところで語彙力がつくわけではありません。
 ことわざ辞典も同じです。ことわざに関する知識は身につきますが、それでことわざ力がつくのではありません。

 語彙力やことわざ力は、生きた使い方をすることによって身につきます。だから、最もよい勉強法は、日常生活の中で難しい語彙やさまざまなことわざや名言を実際に使ってみることです。

 知識として身につけた言葉は、知識だけで終わってしまいます。知識があるのにこしたことはありませんが、生きた言葉が第一で、知識が第二という軽重の差を理解しておく必要があります。

 よく、耳にタコができるぐらい聞かされる言葉というものがあります。そういう言葉は、その言葉を身につけようとは思わなくても、いつしかその人の血や肉となり、生きた言葉になります。
 そういう言葉は、話す人の深い体験に結びついていることが多いからです。

 大事なことは、たくさんの知識だけの言葉を覚えることではなく、限られた数ではあっても生きた言葉を身につけることです。
 そのために親のできることは、自分自身の体験を、いろいろな機会を利用して子供に話してあげることです。
 そして、その体験を話すときに、その事実だけではなく、事実の背後にある本質的な概念も言葉にしようとすることです。すると、対話の中に、自然に抽象的な語彙が盛り込まれるようになります。
 例えば、体験談を話したあとに、その体験談にあてはまるようなことわざを考えてみるというようなことです。また、話を楽しくさせるために、たとえを使ったりダジャレを入れたりというような工夫もしてみるといいのです。

 こういう対話の機会として活用できるのが、言葉の森の毎日の長文音読と毎週の作文課題です。
 親子の対話は、子供が小学校低学年のうちに始めると、自然に生活の一部になります。

 子供の語彙力は、親子の対話の中で育っていくのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 対話(45) 

記事 2168番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/8
経済の時代から文化の時代へ(2) as/2168.html
森川林 2014/07/02 16:27 


 これまでの社会は、物を売って利益を上げ、その利益を再投資して物を作る、という経済のサイクルで成り立っていました。
 これからの社会では、学ぶことによって個性を発揮し、その個性によって作り上げたものを教える、という新しい文化のサイクルが生まれます。もちろん、文化の時代にも経済は動くので、学ぶことや教えることにも利益は伴いますが、中心になっているものは、物を得るとか利益を得るとかいうところから来る喜びではなく、自分を向上させ個性を発揮するという喜びになっているのです。

 この文化の時代には、教育の性質も変わってきます。
 経済の時代の教育は、受験のための教育でした。人よりよい点数を取り、上位の学校に入ることが、社会のよいボジションを獲得するための条件になっていたので、教育もその競争のための手段となっていました。

 文化の時代の教育は、自分の真の喜びを発見し育てるために、能力を全面的に向上させることが目的となります。もちろん、文化の時代にも経済は動いているので、創造的な個性を発揮することが、社会的な成功にもつながるという可能性は高くなります。しかし、これからの人間の求めるものは、社会的成功よりも、自分らしい自己実現になっていくのです。

 このように、学び合い、教え合い、人間の能力を全面的に開花させる教育の場として、森林プロジェクトというものを考えています。
 森林プロジェクトは、当面、子供たちの作文指導を中心としていますが、作文の学習を軸にして、家族の対話や地域のつながりを生かし、子供たちの能力を開花させるあらゆる教科を学習の対象としていくような場にしていきたいと思っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 森林プロジェクト(50) 
コメント321~330件
コメントは24時間以内に表示
……前のコメント
即自存在、対自 森川林
 中学生のころは、たぶん子供が人生で最も打算的に生きる時期で 12/3
記事 4374番
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習