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毎日の短文穴埋めドリルのような勉強で作文力がつくか as/2079.html
森川林 2014/02/08 06:48 



 小学校低学年の生徒のお母さんから質問がありました。
「これまで、『毎日少しずつでも書いた方がいい』ということで、簡単な文の穴埋めドリルのようなことをしていましたが、そういうものは、やはりした方がいいのでしょうか」

 そういうことは、全く必要ありません(笑)。

 毎日文章を書くという勉強は、形が残るので、子供も親も先生も、何かしっかりやっているような印象を受けます。しかし、それはただそういう印象がするだけです。
 文章の穴埋めドリルのようなことをいくらしても、まとまった文章を書く力はつきません。

 そのかわり、そういう毎日の穴埋めドリルのような勉強には、大きなマイナスがあるのです。
 それは、時間がかかることと、面倒なことです。

 一般に、書く勉強は、読む勉強の5倍は時間がかかります。
 だから、文章を1回書き写すような時間があれば、同じ文章を5回音読できます。又は、5倍の量の読書ができます。
 どちらの方が力がつき、どちらの方が楽かというと、もちろん1回書くよりも、5回や5倍読む方です。

 ところが、読む勉強は形が残らないので、初心者の先生ほど、つい形の残る書く勉強をさせたくなるのです。

 作文の勉強は、まず毎日読むことです。
 それは、ひとつには、自分の好きな本の読書です。もうひとつには、ちょっと難しい文章の音読です。
 この、多読と精読によって読む力をつけると、自然に書く力の土台ができます。

 そして、週に1回のペースで作文を書き、読んだ力を文章に定着させていくのです。

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森川林 20140208  
 毎日何かを書くという勉強は、長続きしません。
 長続きさせるためには、簡単な文の穴埋めドリルのようなものさせることになります。しかし、それでは何の力もつきません。
 そういうところで苦労するよりも、楽しく読む勉強をしていればいいのです。
 読む力のある子は、すぐに書く力もつくからです。

 それなのに、なぜ小学校低学年で日記のような書かせる勉強が多いかというと、低学年の子は親や先生の言うことを素直に聞くからです。
 しかし、そういう時期こそ、読む勉強の習慣をつけておく必要があるのです。

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早期英語教育の弊害に警鐘――小3以前の英語学習は日本語にマイナス as/2078.html
森川林 2014/02/06 22:25 



 英語の早期教育の論議が起きています。
 小4又は小5から英語教育をスタートするというのは、賛成です。
 中1から知識的な英語を始めるよりも、小4から英語に慣れる練習をしていく方がよいからです。
 しかし、それによって、小4以前に先取りの英語教育をする親や塾が出てくるところに問題があります。

 それは、小1から小3というのは、日本語脳が形成される重要な時期だからです。
 このころに英語を集中的に学習すれば、英語を母語のように使えるようになります。その結果、日本語脳が破壊されるのです。

 英語を使える人というのは、世界で何億人もいます。得意になったからといってそれがアドバンテージになるわけではありません。
 英語が得意になった代わりに、日本語が苦手かせいぜい普通でとどまっていては、仕事の役には立たないのです。

 そのかわり、日本語が使える人というのは、世界でたった1億2千万にしかいません。
 だから、日本語が得意だということは、きわめて優れたアドバンテージになります。
 日本語が得意であれば、英語はあとからの勉強でいくらでも普通の水準まで学習できます。
 それで全く問題ないのです。

 楽天の三木谷さんのように、成人になってからの英語の必要性を感じた人が、成人の世界だけの視野で児童の教育を論じているところに大きな問題があります。
 教育を論じる場合は、教育の世界のことを研究しておく必要があります。
 そのための必読図書のひとつが、「日本人の脳」(角田忠信)です。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J8RC2W

 幼児や低学年から英語の勉強を子供にさせようとする親は、多かれ少なかれ英語で苦労をしています。
 しかし、大人の視点で子供の教育を考えると、最も大事な子供の成長というものを見落とします。
 子供は大人を小さくしたものではなく、子供でしかできない成長をしているのです。

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村本 滋 20140207  
日本では、英語ができる、というのが少なからず重要なステータスになっていますね。カッコイイ、スゴイ、などなど。実に馬鹿らしいと思います。英語圏に赴任した人や赴任中の人が一変してやたら横文字使いたがるのに接するとその得意気さや下手くそさに嫌気がさします。英語ができることと人格とは全く無関係です。そこを多くの人が履き違えていることも、様々な局面で弊害が生じているのだと思います。
国際社会に対応して大人になる前から英語に接することは決して否定しません。しかし文科省が、小学校での英語教育の開始を高学年から引き下げ1年生から、しかも、英語塾に幼少から通っている児童らと英語力に差があるから、能力別?の教育も導入しようと考えています。学習経験がないだけで能力が低いと評価された児童の心痛如何ばかりか。

批判は切りがないのでこのくらいにして、質問です。
特にヨーロッパでは他国との国境近くの人は、幼少の頃から複数の言語に触れながらも、大人になってもしっかり使い分けができている例が多く見受けられます。
小学校低学年から英語教育をすると、日本語脳が破壊されるというのは、「日本人の脳」(読んでおらず恐縮ですが)特有のことなのでしょうか。


森川林 20140208  
 村本さん、ありがとうございます。

 英語は、単にコミュニケーションのツールです。
 それに対して、日本語は思考と感性のツールです。もともとの役割が違うのです。
 それを同じコミュニケーションのツールのように考えるから、今の英語教育のようにやりすぎる方向に行くのだと思います。

 という批判はさておき(笑)、ご質問に対して。

 幼児期から複数の言語で生活しているという例は、世界に数多くあります。
 しかし、日本語の場合は、それが難しいようです。
 日本語(それからポリネシアの言語、そしてたぶんアメリカインディアンの言語もそうかもしれません)は、世界のほかのあらゆる言語と異なる脳の使い方をする言語だからです。

 今の研究によると、小1から小3のときに育った場所が日本なら日本語脳になり、そうでなければ日本語脳にならないという調査結果が出ています。
 しかし、こういう理系の研究を、文系の専門家は受け入れないので、この話が広まっていないのだと思います。

バムセ 20140209  
「日本人の脳」を是非読んでみたいと思います。他にもお勧めの本がありましたら教えて下さいませんか?

あるブログに量子物理学を研究するには、論理で考える英語よりも、情緒を語る日本語が有利、
量子物理学関連のノーベル賞分野では、湯川、朝永、江崎、小柴、小林、益川、南部氏などが受賞していることでも明らかと書かれていました。
未来を担う子供達に日本語をしっかり身につけてもらうことの重要性を考えさせられました。

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凍るような寒さが羽化を準備する as/2076.html
森川林 2014/02/06 12:46 



 facebook記事より。

====

 今日は、久しぶりに寒い朝でした。

 しかし、この寒さがないと、芽を出さない植物もあります。

 寒さがないと、羽化しない昆虫もいます。

 新しいステージに上るときに、いったん凍るような寒さが必要なのです。

 今日の寒さも、その新しいステージに上る一歩手前なのかもしれません。

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方程式の面白さ、図形の面白さ。面白さを味わためには勉強はほどほどに as/2075.html
森川林 2014/02/05 06:33 



 facebook記事より。

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 方程式の面白さは、編み物の面白さに似ています。(あるいは機織りか。)
 手順どおりにやっていくと、……
「あら、いつの間にか、こんなにきれいにできちゃった」

 図形の面白さは、自然界に生まれる結晶を発見する面白さに似ています。
「こっちから、見ると、こんなきれいに見えるんだ」

 いずれも、面白さを感じるためには、嫌になるほどやりすぎないことです。
 勉強の時間は、親から見てものたりないぐらいがちょうどいいのです。(特に低学年の場合)

 犬とボール投げをして遊ぶときも、犬が嫌になるほどたっぷり遊んでやると、その遊びに興味を失います。
 もう少し遊びたいなあと思うぐらいでやめておくのが長く楽しく遊ぶコツ。


 昨日は、珍しく雪が降りましたが、特に積もることもなく、今日はもうすっかり晴れ。
 これから、春も本番です。(まだ早いか。)

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。



 算数の通信教育で、ちょうどいいぐらいのペースで続けられるのが、「できた君の算数クラブ」です。
http://www.dekita.co.jp/
 自学自習を基本理念としているので、勉強の習慣がつくところが優れていると思います。


 近所の土手に、もうカラスノエンドウが咲いていました。

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入試の作文は字数を埋めることが第一。情報処理化した国語の勉強の仕方 as/2074.html
森川林 2014/02/04 17:25 



 入試で作文試験が行われる場合、最初の年は、課題も比較的易しいのが普通です。それは、どういう課題を出したらいいのか、試験を出す側も見当がつかないからです。
 実際に試験を行ってみると、1年めは点数にある程度のばらつきがありますが、2年めからは、どの生徒も差がつけにくいぐらい上手に書いてくるようになります。
 そこで、作文試験の課題は、年々難化していきます。

 現在、中・高・大の入試で行われる作文試験の課題の多くは、試験を出した先生でもまともに書けないだろうと思うものがかなりあります。
 それを短時間の制限の中で書かせるのは、そういった試験にしないと、点数の差がつかないからです。

 だから、試験対策は、第一に、まず時間内に字数を全部埋めるということになります。
 そのためには、課題の長文をかなりのスピードで読み、細かい設問をかなりのスピードで解くことが要求されます。
 国語の試験が情報処理の試験になっているというのは、こういう事情からです。

 したがって、いちばんいい勉強法は、試験問題に出るような文章を読み慣れておき、試験問題に出るような文章を書き慣れておくことです。

 試験問題に出る文章に慣れておくという点では、過去問が最も役に立ちます。
 ところが、中学入試の課題は、小6の生徒対象に作られているので、小5までの生徒には、ふりがながないと読めない漢字も使われています。
 そこで、漢字の読みを先取りする勉強をしていく必要が出てくるのです。

 また、文章が読めるということは、すらすら読めるということです。すらすら読めるようになるためには、繰り返し読むことが必要になります。
 その繰り返しの読みを行うために、音読という勉強法が役に立ちます。

 長文がなめらかに読めるようになると、どこがよく理解でき、どこがあまり理解できていないかがわかってきます。
 そこで、家族との対話が必要になります。難しい長文を、お父さんやお母さんの身近な体験談と結びつけることでより深く理解していくのです。

 だから、国語の勉強法は、まず、読書、次に漢字の読み、そして音読、対話、作文となるのです。

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