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全科学力クラスの4月からの勉強――中学生高校生対象の新しいクラス as/5285.html
森川林 2025/02/13 13:49 


 全科学力クラスは、中学生と高校生が対象です。

 勉強は、学校や塾や予備校に通って行うものではありません。
 家庭で自分のペースで行うものです。

 その家庭学習のときに、AIが役に立ちます。
 AIは、いつでも、どんなことでも、わかりやすく説明してくれます。

 しかし、人間が勉強する目的は、AIのような人間になることではありません。


 話は少し飛躍しますが、近い将来、ベーシックインカムが導入されるようになります。
 それは、人類全体の生産力が、すでに人類全体の消費力を上回っているからです。

 にもかかわらず、多くの人がそれほど豊かに暮らせないのは、生産力の多くが軍事費やもろもろの非生産的なものに費やされているからです。
 しかし、あるときから、それらの無駄が取り消されます。

 また、人間がする仕事は、AIやロボットによって次々となくなっていきます。
 今ある仕事の多くは、人間がやらなくてもいいものになります。

 また、今後の科学によって、エネルギーは無料に近づきます。
 例えば、地球は、高速で自転し更に高速で公転しています。
 極端に言えば、その自転や公転の一部でも使えれば、エネルギーはほとんど無料になります。
 今はまだそこまで科学が進んでいないので、化石燃料を使っているのです。

 これからの近い将来の社会を考えると、子供たちの勉強の目的は、いい大学に入り、いい会社に就職するというようなことではなくなります。
 今はまだ、漠然とグローバル企業のホワイトカラーを目指し、役職と給与の上昇を目指す人生設計があります。
 しかし、そうではない選択肢が増えています。

 勉強の目的は、自分の好きなことを生かして、独立して仕事をすることになります。
 しかし、ベーシックインカムの時代の仕事の目的は、売上を上げて利益を確保することではなくなります。
 自分の個性を生かし社会に貢献することが仕事の目的になります。

 江戸時代の長い平和の時代に、日本ではさまざまな新しい文化が生まれました。
 その中には、利益になるものもありましたが、ただ文化を豊かにするだけのものもありました。

 ベーシックインカムの時代には、自分の個性を生かす仕事は、仕事というよりも、自分の個性を生かす文化の創造になります。
 しかし、「勉強の目的は文化の創造」というのではわかりにくいので、「勉強の目的は独立起業」としておきます。

 今はまだ、子供たちの多くにとって、勉強の目的は、テストでいい点数を取ること、そしてやがていい大学に合格することになっています。
 しかし、本当の目的は、将来、独立起業を目指すことです。


 これからの勉強で大事なことは、4つあります。
 第一は、国数英理社の基礎学力を身につけることです。
 第二は、知識力ではなく思考力を伸ばす勉強をすることです。
 第三は、創造的な研究をし発表する習慣を作ることです。
 第四は、ほかの人とのコミュニケーション力と共感力を育てることです。


 全科学力クラスでは、毎月1週目は、国語の勉強をします。
 国語の勉強のひとつは読解力をつけること、もうひとつは記述力をつけることです。
 読解力は、読解検定をもとに行います。
 記述力は、国語問題集の問題文をもとに、要約と感想を書く練習をします。

 2週目は、数学の勉強をします。
 数学は、数学の問題集をもとに行います。
 問題を解くだけでなく、自分なりに問題の解説をしたり問題の作成をしたりします。
 数学の問題の中には、解答と解法を見ても理解できないときがあります。
 そのときは、AIを活用します。

 3週目は、英語の勉強をします。
 英語は、英語の問題集をもとに行います。
 また、英文の暗唱と英作文の練習をします。
 英語は、AIの得意な分野です。

 4週目は、創造発表の勉強をします。
 これは、探究学習を更に創造的発表的にした勉強です。
 創造発表の主な分野は、理科と社会とプログラミングです。
 理科と社会は問題集と教科書をもとに行います。
 プログラミングは、プログラミングの書籍をもとにします。
 プログラミングは、AIを最も活用できる分野です。

 これらの勉強によって、将来の独立起業を目指します。
 その途中の過程で、大学入試を目指したり、学校のテストの成績向上を目指したりするのです。

 これまでの勉強は、知識を頭で理解することが中心でした。
 しかし、これから必要になる勉強は、その知識を身体化することです。
 そのために、思考、創造、発表が必要な勉強をしていきます。

 これまでの勉強には、個性は必要ありませんでした。
 しかし、これからの勉強は、個性と不可分の勉強になります。
 それぞれの個性を通して、同じクラスの生徒どうしが交流することが勉強のもうひとつの重要な柱になります。

 なぜなら、人間の本当の成長は、他の人との交流の中で育つからです。

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AI時代の教育(その1) as/5284.html
森川林 2025/02/13 08:07 


 AIはすでに十分に発達していますが、更にそれが加速します。
 子供たちの勉強は、これから、AIと結びつくかたちで進みます。

 そのときに、人間が受ける教育はどうあるべきかということを考えておく必要があります。

 人間がAIと違う点は、身体を持つことです。
 この身体性によって、人間は特定の時間と空間の中で生きるようになります。

 もちろん、AIも、時間と空間を指定すれば、それに応じた対応をします。
 しかし、AI自身が、特定の時間と空間の中に生きているわけではありません。

 わかりやすい例で言えば、人間は、例えば誰かが好きになります。
 しかし、AIは特定の誰かを好きになったり嫌いになったりすることはありません。
 これが、身体性の違いです。

 現在、学校で行われている教育の多くは、身体性とは無縁です。
 だから、AIで教育ができます。

 すると、今後の教育の主な場所は、学校ではなく、家庭になります。
 AIに教えてもらい、AIに質問し、AIに評価してもらえばそれで十分です。

 しかし、それでは、人間の主体性がありません。

 人間が持つ身体性は、AIとは異なる価値を生み出します。

 それが、ひとつは、問題意識や義憤と呼ばれるようなものです。
 もう一つは、夢や憧れや希望と呼ばれるようなものです。

 AIは、本質的に問題意識や夢を持ちません。
 人間が、AIに問題意識や夢を与えて、初めてそのために動くのです。


 話が少し飛びますが、AIが感情を持つかどうかということも、これでわかります。
 AIは、感情を持つ動作をすることはできますが、感情は持ちません。
 それは、AIは身体性を伴っていないからです。

 もうひとつ話は飛びますが、AIが人間に反抗したり人間を支配したりするようになるかという話がありますが、それは原理的にありません。
 AIは、あらゆる情報を総合して考えます。
 すると、Aとって有利なことがBにとって不利であり、Bにとって有利なことがCにとって不利なことであることもわかります。
 すると、BにもCにも有利になることが、結局は回り回ってAにとっても有利になることがわかります。
 そこでAIが出す結論は、「最大多数の最大幸福」のようなものになるのです。


 さて、話は戻って、人間はこれからどう生きるべきかということです。
 AIが誰でも利用できるようになり、ロボットが誰でも利用できるようになると、人間の生活は便利になります。

 しかし、そこで、人間は、次第にサルになっていく可能性があります。
 テレビを見るサル、必要なボタンを押せるサル、AIに何でも教えてもらえるサルになる可能性もあるのです。

 サルになった人間は、AIに新しい問題意識や新しい夢を指示することはできません。

 だから、ここで、新しい教育が必要になるのです。

 その教育とは、これまでのようにAIに近づくことを目指す教育ではありません。
 人間の身体性を生かし、人間がいつまでも新しい問題意識と新しい夢を持つための教育です。(つづく)

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