AIの発達によって、今後の教育は大きく変わります。
第一は、人間の先生が教える時代ではなくなるということです。
子供は、AIで自ら学ぶことを選ぶようになります。
そのときに大事なことは、ただ、勉強をするだけではなく、同年齢そして同レベルの友達との人間どうしのコミュニケーションがあることです。
友達とのコミュニケーションを通して、勉強するために、言葉の森では、基礎学力クラス、総合学力クラス、全科学力クラスを開いています。
AIによって、教育が変わる第二の面は、知識の吸収を中心としたこれまでの教育の見直しが必要となることです。
知識は基礎的な学力の知識だけでよくなり、むしろ創造と発表が教育の中心になっていきます。
知識の土台になる基礎的な学力は、学習の前提として、誰もが身につけておく必要があります。
その中心は、日本語を読む力と、数学の基礎学力です。
知識の上に成り立つのは、論理力と思われていますが、単純な論理力ではなく思考力が必要になります。
思考力の基盤は、難しい文章を読む力をつけることです。
言葉の森では、難しい文章を読む力をつけるために、推薦図書検定の仕組みを現在作っているところです。
思考力を発展させるものは、作文力です。
そのために、言葉の森では、森リンで作文の自動採点ができるようにしています。
しかし、作文を通して考えるためには、手書きで書く練習をしていく方が効果的です。
手書きOCRは、まだ発展途上ですが、将来は、手書きOCRで作文をテキスト化して、森リンが採点するという仕組みになっていくと思います。
OCRオシロンに、縦書きの原稿を横に読み込んでしまう問題が発生しました。
これは、GoogleのAPIが、まだ日本語の縦書きに対応しきれていないためです。
また、ChatGPTのAPIは、2024年5月に開始されたばかりなので、まだ日本語に十分対応できていなかったためです。
いろいろ修正をしましたが、根本的には直りませんので、今後は、GoogleやChatGPTのAPIが改善されるのを待つしかありません。
しかし、現在でも、ChatGPTに直接画像を読み込ませると、かなり精度の高いテキスト化をしてくれます。
OCRオシロンでテキスト化がうまくいかない場合は、ChatGPTに直接画像をアップロードしてテキスト化をしてくださるようお願いします。
https://www.mori7.com/osiron/
OCRの性能は、日々向上していますが、これまでは日本語の手書きの文字をテキスト化するのは、まだ難しい面がありました。
しかし、AIが文脈で文字を読み取れるようになってきたことで、手書きの文字の読み取り性能が一挙に上がりました。
言葉の森が開発したOCRの「オシロン」は、現在、日本の最高レベルのOCR機能を持っていると思います。
それは、AIを組み込んだOCRだからです。
言葉の森のOCRの特徴は、子供が書いた手書きの文字を補正してテキスト化することです。
その理由は、テキスト化の目的が、作文の森リン点を出せるようにすることだからです。
だから、小学1年生が書いたひらがなだけの作文も、普通の漢字仮名交じり文に変換してテキスト化します。
作文力の本質は、文章が漢字で書いてあるかひらがなで書いてあるかには関係なく
、どのような語彙で書かれているかというところにあります。
手書きで作文を書いている人は、OCRの「オシロン」を活用して、手書きの作文とテキスト化された作文の両方を作文の丘から送ってくださるといいと思います。
話は変わりますが、人間が考えることと書くことの間には、強いつながりがあります。
人間は、頭の中で考えるだけでなく、手で書きながら考えます。
パソコンでタイピングすることと考えることの間のつながりは、手で書くことことと考えることとの間のつながりよりも弱くなります。
タイピングは、考えたあとの清書のような性格の入力の仕方です。
手書きは、考えを深めながら書くという性格の入力の仕方です。
だから、将来の作文では、手書きが復活すると思われます。
その手書きの作文を「オシロン」がテキスト化するのです。
しかし、手書きは、パソコン入力よりも確かに時間がかかります。
そこで、手書きは、四行詩のような簡潔で密度の濃い書き方になっていくのだと思います。