ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 901番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/6
読書指導を計画中―付箋読書、問題集読書を中心に as/901.html
森川林 2010/05/14 09:30 



 今年の3月に、小5以上の希望者を対象に問題集読書と四行詩の練習を1週間分だけしました。

 2011年度用の問題集は、全国で6月前後に発売されます。それが発売されるようになってから、本格的に問題集読書の指導に取り組むことを計画しています。

 通学教室では、現在、教室にある問題集を貸出方式で読んでいます。小学校高学年や中学生以上の生徒は問題集読書ですが、小学校低中学年の生徒は、教室にある本を貸出して、普通の付箋読書をしています。小学校5・6年生は、普通の読書でも問題集読書でもどちらでもいいというようにしています。何しろ、毎日本を読むということが大事だからです。


 今、読書の大切さが再認識されるようになり、学校でも読書指導に取り組むところが増えてきました。しかし、子供たちの中には、「本は学校で読んでいるから、家では読まない」「家では勉強が忙しいから、本を読んでいる暇がない」というようなことを言う子がいます。これは、実は、さかさまです(笑)。学校は勉強するところで、家は本を読むところです。

 読書の結果がはっきり表れるのは、中学生になってからです。家で本を読む習慣のある子は、国語、数学、英語とも成績が上がります。本を読む習慣のない子は、その反対です。この傾向は、もちろん小学校時代からも表れています。

 しかし、家で本を読む習慣と、学校での本を読む指導との間に、相関関係はありません(特に中学生以上の場合)。本を読む習慣をつけるためには、家で独自に本を読む家庭の文化を作っていく必要があるのです。そのためには、親が日常生活の中で折に触れて本を読んでいるということが大事です。

 図式的に言えば、親が本を読まず、子供も本を読まず、勉強ばかりに力を入れている家庭の子は、次第に成績が下がります。逆に、親も子も本を読み、勉強は普通にやっているという子は、学年が上がるにつれて次第に成績が上がってきます。

 家庭で本を読む習慣をつけるためには、最初は、毎日の時間を決めて、家族全員が一斉にそれぞれ好きな本を10ページ以上読むというような意識的な取り組みをしていく必要があります。家庭の文化を変えるというのは、それぐらい気合いを入れないとできません。


 本を読む力のある子は、小学校高学年以上になると、問題集読書のような歯ごたえのある知的な文章を読むことに喜びを感じるようです。子供たちの書いた四行詩を読んでいると、そういうことが感じられます。

 しかし、本は毎日読んでいても、四行詩は二、三日しか書かないという子もかなりいます。それは、本読みは気楽にできるが、ノートを取り出して何かを書くという作業はなかなか気楽にはできないからという理由によるものだと思います。

 そこで、今考えているのは、本を読むときは読むことだけに徹底させて、付箋を貼りながら読むだけにするという方法です。そして、1週間たったら、付箋を貼った箇所をもとに四行詩をまとめて書くという形です。付箋を貼ること自体は、全く負担はありません。かえって、読んだ結果が残るので、読書がはかどるようになります。付箋を貼ってある箇所を見れば、四行詩はすぐに書くことができます。

 通信教室の場合は、先生が本を直接チェックすることができないので、小学校低学年の場合は、読んだ本の記録をシールなどを貼る簡単な形でお母さんに見てもらうことを考えています。小学校中学年は、付箋読書を中心に四行詩を書いて提出する形というです。小学校高学年、中学生、高校生は、問題集読書を中心に四行詩を書くという形です。

 以上のような読書指導の計画を現在考えています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 問題集読書(33) 

記事 900番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/6
勉強はスポーツのように明るく単純に取り組む as/900.html
森川林 2010/05/13 08:59 



 スポーツの練習では、「今日はかったるい」「休みたい」などと子供が言ったら、コーチは、「何を言ってるんだ」「しっかりしろ」とどなって練習をやらせて、何も問題はありません。できないことをさせるわけではありませんから、がんばらせることは無理なくできます。子供は、「えー」などと言っても、コーチが断固として決めたことについては、喜んで従います。子供は、大人からはっきりし指示をされることを求めているのです。

 ところが、勉強になると、迷いだす大人がいます。子供が、「くたびれた」「やりたくない」などと言うと、「そう、困ったね」などと、それに引きずられてしまう人が多いのです。

 例えはよくありませんが、小6の長文に、「ペットの犬に引っ張られて散歩する日本人」という話が出てきます。吠える犬、噛む犬など、言うことをきかない犬の共通点は、犬が自分を主人だと思っていることです。そういう関係になると、人間はいつも犬を叱り、犬はいつも言うことをきかないという状態が固定化します。

 ところが、人間と犬の関係がうまくいっていると、人間は自由に犬に任せ、犬は自然に言うことをきくという状態になります。こうなると、ムチもアメも必要ありません。

 教室で勉強をしていると、ときどき、「先生、わからない。来て」と、遠くから叫ぶ子がいます。生徒の方が、自分が主人だと思っているのです(笑)。だから逆に、先生が、「○○君、説明するからちょっとおいで」などと言ってもなかなか来ません。

 スポーツの練習であれば、こういう場面はまずありません。「○○、ちょっと来い」「はい!」と、呼ばれればすぐにダッシュで来るのが普通です。

 企業が、スポーツをしていた学生を採用するのは、スポーツをしていると、このように自然に健全な人間関係ができるということと、スポーツをしていると勝ち負けにタフになるということがあるからです。

 いったんできた人間関係は、なかなか変えられません。先生と生徒の関係も、親と子の関係も同じです。しかし、犬と人間の関係と違い、人間どうしの関係は、方針がはっきりしていれば、徐々にいい方向に変えていくことはできます。その方針とは、スポーツの練習のように、日常生活や勉強を、明るく単純にきびきびと行っていくということです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 教育論文化論(255) 

記事 899番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/6
スズメのマンション、スズメゾン as/899.html
森川林 2010/05/12 04:14 


 教室の玄関によくスズメが来るので、えさをやっていたらだんだん慣れてきて、手の届くぐらいのところまで近づくようになりました。

 ある日、新聞で、都会からスズメが減っているという記事を見ました。スズメの住宅難なのだそうです。

 そこで、楽天で、セキセイインコ用の巣箱が安く出ているのを見て、早速10箱注文して、表に出した本棚に並べておきました。

 翌日、ふたを開けてみると、何とその中にもう巣の材料の草が運び込まれています。10箱とも全部そうなので、思わず笑ってしまいました。


 子供はみんな生き物が好きです。しかし、住宅事情やアレルギーなどで、なかなかペットを飼う機会が持てません。そういうとき、自然に目を向けると、人間と仲のよい生き物はたくさんいます。例えば、奈良公園のシカです。奈良公園と同じように日本中の公園にシカを放し飼いにしたら、子供たちは大喜びするでしょう。

 シカがだめなら、ニワトリやアヒルでもかまいません。子供が朝起きたらすぐに公園に行って、朝ごはん用の玉子を探してくるなどということになれば、子供たちは毎朝張り切って早起きするでしょう。

 本当は、街路樹も、ユリノキなどではなく、実のなるイチョウやカキやクリなどを植えて、そこにアケビやノブドウのつるをはわせておけば、毎日学校に行くのも楽しくてたまらなくなるはずです。

 と、そこまで行かなくても(笑)、ベランダにスズメ用の巣箱を一つ設置しておき、毎朝あまったご飯でえさをやっておけば、家の中でカゴに入れたペットを飼うよりも、ずっと面白い生き物体験ができるということがわかりました。


 未来の地球は、人間どうしの争いがなくなるとともに、人間と動物の間にも争いはなくなるようになると思います。それでも、ステーキやフライドチキンを食べたいという人はいるでしょうから、植物性タンパク質で肉と同じような食感のものが開発されるようになるはずです。そうすれば、もう牛や豚や鶏を食べる必要はなくなります。

 動物園も、やがてなくなるので、動物を見たければ、その土地に行けばよいというようになるでしょう。

 ペットも、カゴに入れて飼うようなものではなく、自然の生き物と人間が共存することがペットのある生活ということになると思います。

 日本人は、ツバメと仲よく暮らす文化を持っています。その文化を、スズメやほかの生き物たちに少し拡張するだけで、すぐにたくさんの和やかな、動物たちとの関係が生まれてくるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教室の話題(26) 息抜き(19) 
コメント201~210件
……前のコメント
これから来る未 森川林
 教育の世界は、これから大きく変わります。  どう変わるか 12/27
記事 4604番
これから来る未 森川林
 講師募集:理科系の勉強が好きな人。平日17:00~、18: 12/27
記事 4604番
オンラインクラ 森川林
 反転学習の前提は、家庭で学習する習慣があることです。   12/22
記事 4603番
暗唱力が伸びる 森川林
 言葉の森が、なぜ暗唱の勉強を始めるようになったかというと、 12/21
記事 4602番
探究型学習と学 森川林
 世界の先進国の教育に比べて、日本の教育は大幅に遅れています 12/19
記事 4601番
探究型学習と学 森川林
 子供が大学に行かずに、高卒や中卒で暮らしていく場合も、個性 12/19
記事 4601番
国語の「勉強が 森川林
 勉強法で間違えやすいのは、子供をロボットかブロイラーのよう 12/14
記事 4599番
ゴールは大学入 森川林
 糸川英夫氏が、大学の進学先を音楽にするか理科にするか悩み、 12/13
記事 4598番
メディアに取り 森川林
 作文と国語の教育法のエッセンスを紹介してもらいました。 12/13
記事 4596番
不登校の子も参 森川林
 学校の勉強を面白いと思っている子は、ほとんどいないと思いま 12/10
記事 4594番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
画像送信テスト 森川林
回回回 11/2
森川林日記
Thunder 森川林
https://www.thunderbird.net/ja 10/29
森川林日記
この忙しいとき 森川林
この忙しいときに、というかいつも忙しいけど、今は特にというと 10/28
森川林日記
もう二度とGm 森川林
 Gmailが突然、大量のPOP3は受信できないようにした。 10/28
森川林日記
2025年10 森川林
△ミズヒキグサ ●紙ベースの勉強が基本。デジタルの 10/22
森の掲示板
3I/Atla 森川林
それは、いい結果になるだろう。 10/2
森川林日記
SDGsとかL 森川林
SDGsとかLGBTQとかいう新しい言葉を使う人は、考えの浅 9/27
森川林日記
千葉県立千葉中 森川林
受験生に点数の差をつけるためだけのテスト。 横浜市立南 9/25
森川林日記
2025年9月 森川林
●家庭学習の習慣を  小学生のうちから家庭学習 9/22
森の掲示板
OCRのオシロ 森川林
今からOCRのオシロンの作り直し。 これまでgoogl 9/20
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習