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長所を見れば、長所が育つ―「学習障害」という言葉も欠点直しの発想 as/978.html
森川林 2010/07/30 14:43 


 欠点直し優先ということに関連して、学習障害ということを取り上げます。

 学習障害という言葉は、一種の流行語のような感じがするほどよく使われています。子供の実際の姿を見れば、さまざまな長所が見られるはずですが、学習障害という言葉は、その子供の学習能力のごく一部の不得手な面だけを取り上げて、「ここに欠点がある」というレッテルを貼っているだけという場合がかなりあると思います。

 これまでも、何人かの保護者の方から、「うちの子は学習障害で……」という相談を受けたことがあります。しかし、どの子も全く問題なく、むしろその学年の平均よりもよく書けるようになる子が多かったのです。

 中には、「学校の先生に、普通の学級ではついていけないから特殊学級に行くようにと勧められたが……」という相談もありました。しかし、その子は、体験学習のあと、すぐにその学年の子が書く作文をよりもずっと充実した作文を毎週楽しく書くようになりました。

 結局、どの子も、先生や親から、「欠点がある」ということだけを見られていたために、本人も自分自身を欠点の面からしか見られないようになっていただけなのです。一体、だれがその「学習障害」とか「特殊学級」とかいうことを決めていたのか、と言いたいところです。

 このように、「学習障害」という言葉の多くは、子供を見るときに、まず欠点から見るという発想によって生まれたものです。

 今ある長所を見ていけば、どんな子も大きな可能性に満ちています。たとえ今、どんなにやる気がないように見えたり、学力が思わしくなかったり、いたずらばかりしているように見えたりしても、少し想像力を働かせてみれば、その子が将来立派な社会人になって活躍する姿が目に浮かぶはずです。

 だから、今ある欠点だけを見て、その欠点を直すことだけ考えるのは、単に大人の想像力の不足なのです。

 現代は、人間の想念力が強くなっている時代です。親や先生が、その子を「だめな子だ」とか「○○障害がある」とか見れば、子供はそういう方向に育ちます。悪いところを見れば、子供は素直なので、その悪い方向に成長します。しかし、親や先生がその子のよいところを見れば、子供は素直にそのよい方向に向かって成長していくのです。

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「もっと厳しく注意して……」とは言うが as/977.html
森川林 2010/07/29 16:58 


 体験学習のお母さんから、「もっと厳しく注意してほしい」という要望をときどき受けます。しかし、それは、無条件にお断りしています(笑)。

 厳しく注意すればよくなるという発想に、実はもっと大きな問題があるのです。

 注意したり直したりして作文がうまくなるのであれば、すぐにみんな作文が上手になっています。しかし、作文指導に熱心な先生に教わると、注意したり直したりする指導が増える結果、作文が嫌いになる子が多くなるのです。

 作文を書くときに、「間違った書き方をして叱られたい」と思いながら書く子はいません。みなそれぞれ一生懸命に書いています。

 提出するときも、「さあ、今日は何を注意されるかなあ」と期待しながら出す子はいません。やはり、いいところを見て褒められたいと思いながら作文を出すのです。

 だから、基本は褒めることです。注意したり叱ったりするのは、意識的にさぼっているときだけです。

 では、欠点はどうしたら直るのでしょうか。

 第一は、読む力をつけることです。読む力が十分につけば、欠点は一言の注意で直ります。

 第二に、そのために、長続きすることを優先し、楽しく勉強することです。

 したがって、家庭でお母さんがすることは、間違いを注意することではなく、いつもよいところを見て褒めて、そのかわり、毎日の読む勉強としての暗唱や読書は妥協せずに続けることです。

 この逆の人、つまり、毎日の暗唱や読書の自習はせずに、作文の欠点だけを直すというやり方をする人が多いのです。

 子供が小学校低学年のときは、だれでも親の言うことを素直に聞きます。その時期に、親が勉強をやらせすぎると、大きくなって子供は親の言うことを聞かなくなります。

 子供が素直に言うことを聞く年齢であればあるほど、勉強に関しては甘く、しつけに関してだけ厳しくという姿勢が大事です。(ただし、その場合のしつけも、最小限のものです。例えば、あいさつをする、返事は「はい」と言う、くつをそろえる、イスをしまう、食事中はテレビを見ない、何でも正直に言う、などそれぞれの家庭でルールとして決めたことだけです)

 このやり方で子育てをすれば、親はいつもにこにこしていられるし、子供はいつも楽しく生活ができるのです。

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子育て(117) 

記事 976番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/6
8月から通信でも問題集読書スタート(生徒父母向け記事) as/976.html
森川林 2010/07/28 14:15 



 この3月に、小学5年生以上の希望する生徒に問題集読書の見本を送り、問題集読書の体験をしていただきました。

 今回は、問題集を各自で用意していただく形で、本格的に問題集読書をスタートします。現在、約50名の人が問題集読書の自習に登録しています。「手引」と「分冊の表紙」は、8月1週までに登録した人にお送りする予定です。

▽問題集読書の登録ページ(問題集読書の自習オプションは無料。問題集は各自でご用意ください)
https://www.mori7.com/mori/mdds.php

 問題集は、言葉の森でまとめて注文したためか、アマゾン書店で品切れが続いていますが、楽天ブックスでは在庫があるようです。(2010年7月28日9:48現在)

▽楽天ブックスの「中学入学試験問題集」
http://tinyurl.com/27mg3kc

 問題集読書は、小学生は毎日6ページ、中学生高校生は毎日4ページ、問題集の問題文を読書代わりに読んでいくという勉強です。読みながら、印象に残ったところに傍線を引いていきます。そして、傍線を引いた箇所をもとに四行詩を書いて先生に提出します。

 四行詩は、文章の一部の抜き書きでも、自分の感想のようなものでも、どちらでもかまいません。抜き書きならば簡単にできますが、簡単なわりに、ほとんどの子はいい四行詩を書いてきます。ここで書いた、ちょっと背伸びをした表現が、やがて自分で書く作文にも生かされていくようになると思います。

 言葉の森の生徒が、中学生や高校生になるまで勉強して、大学生や社会人になったときに、言葉の森で勉強していた成果を実感することがあります。

 一つは、文章を書く際に抵抗がなく、レポートなどが楽に書けるということです。

 もう一つは、言葉の森で感想文を書くために読んだ多くの長文を覚えていて、それが何かの折にときどき出てくるということです。テレビや漫画の軽い文化が多い中で、真面目で硬い、しかしセンスのよい文章を読んだことが大きな蓄積になっているのです。

 問題集読書は、この優れた文章を読む機会を更に拡大させるものになると思います。

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