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アクティブラーニングを超える新しいフラーレン・オンライン教育 as/3913.html
森川林 2019/11/11 08:19 

 2020年の教育改革での新しく求められる学力として、考える力、書く力などが挙げられています。
 これは既に多くの人が気が付いていることですが、学校の成績がよく受験勉強の知識は持っていても本当の意味での学力のない人が増えてきたからです。

 昔の東大生と今の東大生は質が違うと言われています。(「教育激変」池上彰・佐藤優より)
 今いい学校に進む人は、学力のある人というよりも、受験のための知識と方法を詰め込んだだけという人が多くなっているのです。

 そのような反省から、東大や京大でも推薦入試や特色入試を行うようになりました。
 ペーパーテストの成績だけで見ていると、入ってくる学生は、受験校や受検塾で受験勉強をした人だけという結果になってしまうからです。

 しかし、いま考えられている新しい教育改革のもとでの新しい教育は、評価のしようがないということが言われています。
 それが、今回の英語民間試験の延期や、記述試験の評価の混乱に見られています・。

 また、例えば、アクティブラーニングで、みんなと協力する力があるとか、考える力があるとか、あるいは道徳教育で道徳観が身についているかどうかということは、○×をつけて点数を付けるような性格のものではありません。

 しかし、ここで考えなければならないこと、そもそもそういう点数化されるような評価が教育にとって本質的なものかどうかということです。
 知識や技術のように評価が客観的に数値化できるものであれば、それは点数として評価することが合理的です。
 それが本人の励みにはなり目標にもなるからです。

 しかし、江戸時代の寺子屋に学ぶ子供たちは、点数による評価で勉強していたわけではありません。
 みんなと勉強することが楽しいとか、または自分のした勉強が他の人に認められるとか、そういう人間のつながりの中で勉強に対する意欲を持っていたのです。

 点数で評価するという分野は、教育の中に確かにありますが、点数で評価しない分野もまたそれ以上に多くあるのです。

 言葉の森の創造発表クラスの子供たちは、毎回自分なりに個性的に研究した内容を発表しています。
 それは、評価されたり、点数をつけられたり、競争させられたりするからではなく、自分の好きなことを研究して発表することが楽しいから行なっていることなのです。

 本来の教育とは、このように楽しいから行うというものであるはずです。
 しかし、その楽しさが、小中学生時代には友達との交流の楽しさという面を持たなければ長続きはしません。
 たったひとりで自分の好きな勉強に打ち込むというのは、もう少し年齢が大きくなってからです。

 友達との交流の中で勉強を楽しむということが、これからの勉強の新しいスタイルになっていきます。
 言葉の森の作文読解クラス、創造発表クラス、自主学習クラスもこのような観点で行なっています。

 このときに大事になるのは、教材や先生よりも、生徒の主体性です。
 その生徒の主体性を支えるのは、保護者の協力です。
 そのために、生徒と保護者との保護者懇談会が毎月定期的に行うようにしました。

 ところで、現在世の中で広がっているオンライン教育とのほとんどは、ビデオオンライン教育か、マンツーマンオンライン教育です。
 それらのオンラインは、ただ教える人と教わる人のラインがつながっているだけのオンラインです。
 言葉の森の目指すオンライン教育は、つながっている生徒どうしがまた相互つながるという、フラーレン状というか網目状のオンライン教育です。

 このフラーレン・オンライン教育が可能なのは、学習する勉強の内容そのものが、答えのある勉強よりも、答えのない創造的な勉強になっているからです。
 特に、作文読解クラスと、創造発表クラスはそうです。
 自主学習クラスは、自分で勉強するクラスですから、もともと交流は副次的なもので、交流として行うのは読書紹介か暗唱発表です。

 今、アクティブラーニングがさまざまなところで行われていますが、そのアクティブラーニングの問題点は、第一に人数が多すぎることで、第二に答えのある学習が想定されていることです。
 答えのある学習ということは、できる子とできない子がいるということで、しかもそれが大人数で行われるのであれば、できる子もできない子も退屈し、お喋りするだけの勉強になってしまう可能性があります。

 言葉の森のオンライン教育は、まだ生徒数がのべ150人ぐらいで、言葉の森の全生徒のごく一部です。
 だから、まだ十分に稼働しているとは言えません。
 十分に稼働するとは、同学年同レベルの生徒が切磋琢磨するようなクラスになることです。

 しかし、未来の教育は、このフラーレン型のオンライン教育の中でしか実現できないと思います。
 そして、言葉の森がイメージしているのは、オンライン教育がオンラインでとどまるのではなく、季節ごとの自然合宿教育で、自然や友達と触れ合う機会と組み合わさることです。

 先の長い話ですが、この新しいフラーレン・オンライン教育をこれからも広げていきたいと思っています。

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森川林 20191111  
 新しい教育は、作文にしてもプログラミングにしても、本来答えのない教育です。
 作文やプログラミングに答えがあるとしたら、それは初歩の基礎的な勉強のところだけです。
 この答えのない創造的な教育が十分にできるのは、少人数のオンライン教育だけです。

nane 20191111  
 昔は、オンライン教育と通常のリアル教育は、かなり違うものと考えられていました。
 しかし、これからその垣根は次第になくなります。
 現に、Zoomを使った教育は、運営を工夫すれば、リアルな教育よりもずっと親近感を感じる度合いが高いのです。


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11月の無料読解検定は団体受検もできるようにしました as/3912.html
森川林 2019/11/08 13:59 

 11月の無料読解検定について、森林プロジェクトで作文教室を開いている先生から、
「生徒が自宅から受検するのは難しいから、通学の教室でまとめて受検できるといい」
という提案がありました。

 そこで、団体受検の仕組みを、次のようにします。

 団体は、学校でも、塾でも、個人の家庭が友達を集めてという形でもいずれでも結構です。
 住所、電話、氏名などの情報は、その団体を代表する方のものでお願いします。

 送信フォームの中のひとこと欄に、受検する生徒の
1.姓
2.名
3.姓ふりがな
4.名ふりがな
5.性別
6.学年
を、下記のようなテキスト形式にして入れてください。
(区切りは、読点かコンマのいずれかでお願いします。)
====
姓、名、姓ふりがな、名ふりがな、性別、学年
森野、一郎、もりの、いちろう、男、小3
川上、花子、かわかみ、はなこ、女、小5
……
====
 11月15日が締め切りで、問題用紙などは団体のご住所あてにお送りします。
 なお、人数が多くなる場合は、15日以前でも締め切らせていただくことがありますのでご了承ください。

 11月読解検定のお申込みは、下記のフォームからお願いします。

https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=dks201911

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森川林 20191108  
 読解検定を団体でも受検できるようにしてほしいとの要望がありましたの、11月の無料読解検定から、団体受検ができるようにしました。
 自宅でパソコンやタブレットを使うのが難しいという人でも、所属する団体の会場で一緒に受検できます。
 団体には、学校や塾以外に個人の家庭も含まれますので、ぜひご利用ください。



nane 20191108  
 11月の無料読解検定から、団体受検ができるようにしました。
 11/22から11/28の範囲で、それぞれの団体の都合のよい時間と場所で検定試験が受けられます。


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作文読解クラスの体験学習募集――作文は、書く力の前に考える力をつけることが大切 as/3911.html
森川林 2019/11/08 10:14 

 作文というものには、三つのステージがあります。
 一つは読む力、もう一つは考える力、そして、最後に書く力です。
 作文の勉強というと、多くの人はこの書くところだけで考えます。

 だから、作文の指導というのは、書いた結果である作文を添削することに重点が置かれてしまいます。
 添削で直るのは、書く力の中でも表記を正しく書くという書き方の部分ですから、添削によって大罪が増えたり主題が深まったりすることは期待できません。
 だから、作文の勉強は、書く力をつけるという勉強の前に、読む力、考える力をつける必要があるのです。

 書く力が直接現れるのは、誤字のない、正しい表記を、必要な字数で、ある時間内に書くという場合です。
 これは練習を重ねることによって誰でも身についていきます。
 この書く力以上に大事なのが読む力です。

 読む力というのは感想文に限らず、題名課題の作文の場合でも当てはまります。
 例えば、「私の友達」という題名が出されたときに、その人が持っている友達の経験、読んだ友達についての文章、他の人に聞いた友達に関する話などが、これまでの読む力になっています。
 読む力という材料がなければ、よい作文は書けません。
 逆に、友達というものに関する材料が豊富にあれば、それだけでその作文は半ば書けたことになるのです。

 この読む力と書く力は違うという例はわかりやすいと思いますが、もう一つ大事なことは、考える力と書く力も違うということです。

 作文というものは、その性質上、一次元的な方向で書かれていきます。

 ところが、考えることは、ある考えから別の考えに飛躍したり、また他のことを突然考えたりというような二次元的な広がりで進んでいきます。
 この一次元的な書くことと、二次元的な考えることの違いがあるにもかかわらず、ほとんどの人が考える過程を書く過程と一緒に行います。
 そのために、書くことによる一次元的な制約が、考えの二次元的な広がりを妨げる場合があるのです。

 考える力をつける二次元的な広がりをもつ勉強は、構造図を書くことです。
 構想図を書くことに慣れない人のために、言葉の森では、題名課題に入る小3から6まで、 予習シートというものを渡しています。
 この構想図又は予習シート書く中で考えを深めるところが、作文の勉強で一番重要なところなのです。

 では、考えるとはどういうことかというと、それはその人が持っているさまざまな材料を構成する力です。
 材料の幅が広いほど、構成する力が必要になってきます。
 例えば、異なる意見AとBあり、両方を材料として使うとすれば、その両方をつなぐ考えを創造しなければなりません。
 これが考える力のもとなのです。

 考える力を伸ばすためには、異なる材料を仕入れておくことが大切です。
 それは、読む力として身につけていく面もありますが、作文の場合はすでに一つのテーマが決まっていてそれに対して読む力をつけるということですから、対話とか他の人の発表を聞くとかそういう勉強が役に立ちます。
 この考える力を作文指導の中に生かすのが、友達どうしの発表と交流です。

 作文を書く前に自分が予習してきたことを発表するという機会があれば、発表するために事前に自分なりに考えたり家族に取材をしたりする必要が出てきます。
 すると、その分材料が豊富になり、考える力が必要になってきます。

 また、予習の発表で同学年の生徒が同じテーマについて予習してきたことを発表すれば、それは他の人の異なる材料や意見を知るという機会になりますから、ここでもまた自分の考えがふくらんできます。

 この予習の発表を作文の勉強の中心にしていくために、少人数のオンラインクラスがあります。
 先生と生徒の個別の作文指導では、先生との対話の中で話が広がりますが、少人数クラスの中ではそれに加えて友達どうしの対話の中で考えが深まります。
 この少人数のオンラインクラスの作文という勉強が、これからの作文学習の中心になっていきます。
 個別指導で事後的な添削が中心になりがちな従来の作文の勉強ではなく、事前の予習を互いに発表しあうことで考えを深めるという新しい作文の教育がこれから広がっていくのです。

 オンライン作文のプレ受験作コースの体験学習を募集しています。
 プレ受験コースは、小学4、5年生の受検作文を目指す人がが中心で、月曜から金曜の17時から1時45分のクラスで行います。
 また、このほかに、小中学生のオンライン作文クラスも募集しています。

 プレ受験コースの作文体験学習を希望される方は、下記のフォームからお申し込みください。

https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg2019tp

 プレ受験コース以外の作文読解クラスの体験学習は、下記のフォームからお申し込みください。

https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg2019ts

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創造発表クラスの体験募集――未来の社会とこれからの教育

自主学習クラスの体験募集――自主学習と先生のチェックが最強の勉強法

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森川林 20191108  
 作文の勉強の特徴は、自分で自分の作文の評価ができないことです。
 だから、独学や家庭学習が難しいのです。
 教室に体験学習に来る子に、ときどき、「作文は得意、苦手、普通のどれくらい?」と聞くことがあります。
 「得意」という子は、よく書けない子です。
 「苦手」という子は、普通によく書ける子です。
 「普通」という子は、かなりよく書ける子です。
 自己評価と客観的な評価がほとんど違うのが作文の勉強の特徴です。
 だから、オンラインの少人数クラスで勉強すると、自分の作文の客観的な位置がわかると同時に、どうしたらもっとよく書けるようになるかが、ほかの子の予習を聞いてわかるようになるのです。


nane 20191108  
 作文は、長く続ければ誰でも上達します。
 早く上手に書かせたいと思って注意を増やすと、上手にならないばかりか続けられなくなるので結局上達しません。
 しかし、早く上達させる方法もあります。
 それは、いつも褒めること、長文音読をすること、予習をすることです。
 この予習のための方法がオンラインクラスの予習の発表です。


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●中学受験国語対策
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