ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 657番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/1
暗唱のコツはただ単に繰り返すこと as/657.html
森川林 2009/10/16 22:15 


 今日、体験学習に来た小2の男の子に、100字の暗唱をしてもらいました。
 ルビは振ってありますが難しい漢字も多く、最初は何度も間違えながらやっと1回読み終えました。この分だと、10分間読んでも数回しか読めないというペースです。
 しかし、今回は、暗唱用紙を使って30回読む練習にしているので、時間はいくらかかっても平気です。

 低学年の子は、最初のうちは横にだれかがついていないとできないようです。そこで、私(森川林)は、横で色鉛筆を削りながら暗唱を聞くことにしました。

 片道の15回まで読んでも、最初と同じペースです。しかも、あちこち間違えたり飛ばしたりします。それでも、読み終えたつど、「お、上手になったね」「うまくなったぞ。その調子」などと励ましながら暗唱を続けます。

 残り10回ぐらいになると、自分でもだんだん終わりに近づいてきたことがわかるので、だんだん元気が出てきたようです。残りの5回で、つっかえながらも大体全文を言えるようになりました。

 30回読み終えたあと、「わあ、すごい。よく読めたね。じゃあ、見ないで言ってみよう(笑)」と長文を裏返しにすると、「えー!」と言ったあと、間違いなくすらすらと言えました。
 これには、子供も自分で驚いたようです。こういう難しい文章を自分の力で暗唱するという経験は、これまでなかったはずです。
 この子のような間違えたりつっかえたりの読み方だと、多くのお母さんは、気長に褒めることができずに、途中であきらめてやめさせてしまうと思います。

 勉強のコツは、ただ反復することです。それも、目先を変えて反復するのではなく、同じことを同じように反復するのが大事です。これは、小学生の勉強にとどまらず、中学生や高校生の勉強にもつながる重要なコツです。

 貝原益軒は、100字の文章を100回暗唱するという勉強法を提唱しました。しかし、現代では、単に100回暗唱するというのはやはり子供にとって抵抗が大きすぎるでしょう。100回の暗唱には、30分以上かかるからです。
 その点で、暗唱用紙を使った30回の暗唱は、だれにとっても無理なくできる方法になっているようです。

 同じ日に、高校生と中学生の英文の暗唱もしました。こちらは、日本語換算で100字程度の短い文章ですが、中学生や高校生の子は、反復するよりも頭で覚えようとするので、逆にかえって暗唱するところまで行きません。だいぶ長い時間がかかって、やっと100字の暗唱ができました。
 慣れてくれば10分以内で楽にできるものですが、反復というコツがまだわからないので、遠回りの勉強になっているのです。しかし、これも、やっているうちに自然にコツがつかめてくると思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 

記事 656番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/1
暗唱フォンダブル改良型の作り方 as/656.html
森川林 2009/10/15 22:16 
両耳用を作る場合は、3枚の紙を使います。まず1枚目を横に二つに折ります。
真ん中の折り目に合わせて下半分を折ります。(※2)
横にして、縦に二つに折ります。
真ん中の折り目に合わせて左右を折ります。。
裏返して、片側の開いた箱を作ります。
始めに折った真ん中の折り目を利用して120度ぐらいにホッチキスで固定します。
同じものを二つ作ります。
3枚目の紙は、(※2)から更に上半分も折ります。
更に左右に折ります。
裏返して、コの字型の溝のような形にします。
真ん中で90度ぐらいにおりホッチキスで固定します。
2つの長い箱と1つ短い溝を組み合わせます。
 
暗唱フォンダブル型の完成。
長い箱を平面化するには、箱の閉じてある方を左右に広げ、箱の開いている方を内側に折り曲げます。
平たく折りたたみます。
短い溝の方も平面に折りたたみます。
折りたたんだ3つの部品をそろえておきます。
暗唱フォンダブル型の完成。
分解する。
折りたたむ。
セットする。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 

記事 655番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/1
漢字書き取りのページ、暗唱の木改良、暗唱フォン改良 as/655.html
森川林 2009/10/14 21:18 
■漢字書き取りのページを作りました。
 ひらがな、カタカナ、数字と、教育漢字、常用漢字を網羅しています。
 これを筆記体のフォントで印刷して、その薄い文字の上を12色の色鉛筆を使って12回なぞると、漢字も覚えるし字も上手になる、という仕組みです。
https://www.mori7.net/mori/kakitori.php

 江戸時代の人たちが達筆だったのは、文字をなぞって覚えたからです。現代に、そのなぞる練習法が伝わっていないのは、筆を使わなくなったからです。そこで、筆のかわりに色鉛筆を使うようにしました。
 12回なぞると、自分でも驚くほど上手な字が書けるようになります。


■暗唱用紙を改良しました。

 これで暗唱の木を作ると、昆虫や葉っぱが出てきます。毎日楽しく暗唱できると思います。

■暗唱フォンを改良しました。
 両耳タイプですが、更に、折りたたむと薄くなり、かばんに入れてどこにでも持ち運べます。
 材料は、A4の紙3枚、ホッチキスの針10本で、作成時間は3分ほどです。

▼暗唱フォンダブル改良型

△折りたんだ形(輪ゴムでとめてある)


△ススッ。


△カシャーン、カシャーン、カシャーン。


△シャキーン。おお!

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 

記事 654番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/1
江戸時代のなぞる勉強法 as/654.html
森川林 2009/10/12 22:11 


 江戸時代の文字の勉強法は、手本を筆で何度もなぞって真っ黒になるまで書く練習でした。紙が真っ黒になると、乾かしてまたなぞります。頃あいを見て、先生が清書をさせ、その清書に朱を入れるという勉強法でした。
 このなぞるというやり方によって、子供は、ただ文字を覚えるだけでなく、美しい文字の書き方も覚えていたのです。

 現代の勉強法では、漢字はやはり書いて覚えますが、その回数はあまり多くありません。間違いなく正しく書けるようになれば、それでできあがりです。その完成度を見るためにテストをするという仕組みになっています。

 欧米の人が日本語を勉強する際に、いちばん苦労するのが漢字だそうです。それは、やはり漢字を理解して覚えるという発想から勉強しているためだと思います。

 習得の第一段階は、やはり理解です。第二段階は、記憶です。記憶して再現できるようになれば勉強は完成です。しかし、その先に、更に反復して血肉化するという勉強があります。
 江戸時代の教育は、理解や記憶でとどまらずに血肉化するという目標で行われていたようです。

 この勉強法を現代に生かすには、どうしたらいいでしょうか。
 漢字の書き取りで言えば、まず、教科書体や筆記体のフォントを白抜き文字で大きくプリントします。その白抜き文字の上に、何色もの色鉛筆で何回も文字をなぞっていきます。
 このような書き方をすれば、漢字を覚えるだけでなく美しい漢字の書き方も同時に身につくようになります。

 なぞるという勉強法は、反復すること自体を目的にしています。だから、かえって飽きずに続けられます。理解や記憶という勉強法は、理解や記憶をするところまでを目的にしています。だから、かえって飽きやすいのだと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育技術(5) 

記事 653番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/6/1
速読、多読、精読、難読の関係 as/653.html
森川林 2009/10/11 00:11 


 読書には多読という要素もありますが、ほかに、精読、難読という要素もあります。

 速読は、多読の土台となるものという点で重要です。多読がなぜ価値があるかというと、知識の材料を仕入れることができるからです。人間のものの考え方を三角形の面積と考えると、知識がその三角形の底辺となります。この底辺の知識が現実の世界を反映しています。そこに三角形の高さという思考力が掛けられます。この思考力は創造性とも呼ばれるものです。こうしてできた「現実的な創造」というものが三角形の面積に当たります。その点で、知識を幅広く仕入れるために本をたくさん読む、本をたくさん読むために速く読む、ということが必要になってくるのです。

 ところが、もう一方で、たくさん読むだけではなく深く詳しく読むということも読書の重要な要素です。精読というのは、遅い読書ではなく、繰り返し読む読書、つまり復読のことです。「読書百遍意自ずから通ず」という世界が復読の世界です。

 さらにもう一つの重要な読み方は、難しい読書、つまり難読です。難読は、知識を手に入れるために読むのではなく、考え方を身につけるために読むというような読み方といってもいいでしょう。この難読の対象となる本は、いわゆる古典と呼ばれている本です。古典と呼ばれている本を読む意味は、古典が当時の世界における革新の書だったという点にあります。なぜ革新の書だったかといえば、それはその当時のパラダイムに対して新しいパラダイムを提案した書物だったからです。新しいパラダイムは理解しにくい、つまり読みにくい。これが、難読が価値ある読書ということの意味です。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 読書(95) 
コメント11~20件
……前のコメント
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
未来の子育て、 森川林
 「今は、勉強が大事なのだから、自分のしたいことは大学に入っ 3/8
未来の子育て、 森川林
 かつて、三井三池炭鉱は、日本のエネルギー産業の花形で、安定 3/7
未来の子育て、 森川林
幼児期や小学校低学年のころは、何でも吸収できます。 しかし 3/6
未来の子育て、 森川林
 今の日本の受験勉強は、清朝末期の中国の科挙に似てきています 3/5
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
読会検定5月  あかそよ
いつもありがとうございます。 問題3 AB共に、「兄ち 5/31
臨死体験で見た 森川林
臨死体験で見た「宇宙の真実」とは?【山納銀之輔さん前編】 5/28
Re: 読解検 森川林
 いい質問です。  このように質問する人は、国語の力がつく 5/23
読解検定4月中 あうせれ
問8のAが×だと思いました。←設問には「急に熱心になった」と 5/22
言葉の森のホー 森川林
言葉の森のホームページについて、わかりにくいだの何だのと言っ 5/22
5月保護者懇談 森川林
シラン ●学習グラフの見方  学習グラフ 5/22
未来の歴史の教 森川林
未来の歴史の教科書には、 「この時代の子供たちは、みんな、 5/18
言葉の森のYo 森川林
言葉の森のYouTubeチャンネルの登録者数が、1000人を 5/17
通学が普通、通 森川林
通学が普通、通信はおまけ、 オンラインは特殊な例外(笑)と 5/15
ブンブンドリム 森川林
 ブンブンドリムが、「31年の実績」と書いていたので、   5/15

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習