模擬試験の結果をどう見るか 国語の問題文も本も、読むものではなく頭に入れるもの(その2) 国語の問題文も本も、読むものではなく頭に入れるもの(その1) 勉強の始めに5分間読書、勉強の終わりにたっぷり読書 中学生の勉強を作業的なものにせず、目的を持った勉強にさせるために

記事 2611番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2018/5/22 
作文の苦手は作られる
森川林 2016/06/28 08:10 


 作文の下手な子がいた場合、その一つの原因に苦手意識があるからということがあります。苦手意識というものは、実力以上に作文を苦手にするのです。
 だから、褒めてくれる先生のもとでは、子供は実力以上に上手に書こうとするので、実際に少しだけ上手になります。そこでさらに褒めてあげることによって、本人の気分のよさをてこにし、実力をつけるための音読と読書を続けさせていくのです。
 これが作文を上達させるコツです。

 しかし、作文力や国語力というものは、それまでの日常生活の蓄積の中で作られてきたものなので、毎日音読と読書を続けても、すぐに目に見えるような上達は感じられません。
 音読と読書を一日も欠かさず半年続けて、効果など忘れた頃に、書いていることが少し変化していることに気がつくのです。

 では、なぜ子供は苦手意識を持つようになったのでしょうか。
 人間は自分で自分の書いた文章を評価できません。特に子供は自分の書いたものが上手なのか下手なのかを自分で判断することはできません。文章には○×試験のような点数はつかないので、自分で客観的に評価することはできないのです。

 子供が自分の作文に苦手意識を持つのは、他の人から比較されたり批評されたりするからです。それは学校の先生や親による善意の一言であることが多いのです。
 例えば「〇〇君のように上手に書いてごらん」とか、「これではまるで何年生の作文みたいだよ」とか、本人を発奮させるつもりで言った軽い一言が、子供の苦手意識を形成するのです。

 特に子供がある箇所に自信を持って書いた時ほど、マイナスの批評は悪い影響を与えます。
 例えば、子供が字数の長さに関して頑張ろうと思い、長い作文を書き、それを自信を持って先生や親に見せた時、見せられた大人がよりよい批評をしてあげるつもりで、「長ければいいというものではないから、もっと中心を決めて丁寧に書く方がいいよ」というようなことを言うと、子供の苦手意識はそこで決定的になるのです。

 実際に、小学校低学年の時に作文の批評をされたのが原因で、高校3年生まで自分で作文を書けない、つまり親がいつも代筆をしていたという人がいました。
 その人が大学浪人1年目の時に、言葉の森の体験学習に初めて訪れ、最初の説明でその日からすぐに作文が書けるようになり、その後1年間毎週作文を書いているうち、苦手意識など全くなくなり立派な小論文を書けるようになったということがあります。
 高校3年生まで書けなかった生徒が、一日で書けるようになったのですから、奇跡のような話ですが、体験学習ではこういうことがよくあります。

 作文を上達させるコツは簡単です。第一は実力をつけるために、毎日の音読と読書を一日も欠かさずに続けていくことです。
 第二は、音読も読書も作文も、どんなに間違えていても、やる気がなさそうに見えても、決して注意をしたり、批評をしたりせずにいつでも褒め続けていくことです。
 第三は、すぐの効果は期待せずに、目に見えるような効果は忘れた頃にやってくると思って気長に続けていくことです。
 このやり方でどの子も国語力と作文力が上達していくのです。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森の特徴(83) 作文教育(134) 

コメント欄

コメントフォーム
作文の苦手は作られる 森川林 20160628 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
れろわを (スパム投稿を防ぐために五十音表の「れろわを」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 17,226件
新着コメント1~10件
「学力の経済学 nane
 例えば、テレビを見る時間を決めるとか、 5/21
「学力の経済学 森川林
 子供の学力を決定するものは、勉強よりも 5/21
どんな本を読む nane
 無明とは、暴飲暴食や二日酔いのことです 5/20
どんな本を読む nane
 若いときは、無明の方に真実があると思い 5/20
どんな本を読む 森川林
 子供の本選びのことを考えていて、岡潔さ 5/20
楽しさ一番、学 nane
 遊びを勉強にまで高め、勉強を創造にまで 5/19
楽しさ一番、学 森川林
 今の勉強の多くは、本人が興味を持てない 5/19
作文が早く書け nane
 音声入力は、日本語ではまだ句読点には対 5/17
作文が早く書け 森川林
 中3の生徒の保護者から、「先生からの電 5/17
心に残る勉強、 nane
 今、子供たちがやっている勉強が、本当に 5/17
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■模擬試験の結果をどう見るか 6月27日
■国語の問題文も本も、読むものではなく頭に入れるもの(その2) 6月23日
■国語の問題文も本も、読むものではなく頭に入れるもの(その1) 6月22日
■勉強の始めに5分間読書、勉強の終わりにたっぷり読書 6月21日
■中学生の勉強を作業的なものにせず、目的を持った勉強にさせるために 6月20日
■人工知能に負けない学力を育てる 6月17日
■オンエア講座「中学生定期テスト対策」0616資料 6月15日
■オンエア講座「公立中高一貫校受験対策」6/15の資料 6月14日
■オンエア講座「読書感想クラブ」6/14の資料 6月14日
■オンエア講座の紹介、オンエア作文は追加料金無料、森リン採点の仕方(言葉の森新聞6.3週の記事より) 6月12日
■子供の読書生活にkindleを活用する時代 6月10日
■まぐまぐニュースに掲載された記事――公立中高一貫校の受験は、塾に行かなくても家庭でできる(2)――中学生の勉強も家庭でできる 6月9日
■まぐまぐニュースに掲載された記事――公立中高一貫校の受験は、塾に行かなくても家庭でできる(1) 6月8日
■成績と学力とは違う――成績を上げるには成績を上げるための勉強が必要――「中学生定期テスト対策」オンエア講座) 6月7日
■暗唱検定5級の合格者6名 6月6日
■幅広い読書経験と、自分から進んで経験する力を育てる――読書感想クラブ 6月5日
■家庭で取り組む公立中高一貫校受験対策(6/2追加) 6月1日
■「中学生定期テスト対策」オンエア講座の目的と方法(5/31追加) 5月30日
■国語力は必ず上がる――そのあまりにも平凡な方法 5月27日
■勉強のし過ぎによる勝ち負け感覚を克服する――文化の学力 5月23日
■自分で計画を立てて勉強する力をつける、「中1からの中学生定期テスト対策と入試国語」 5月21日
■受験勉強の王道=過去問対策を家庭学習でカバーする、小4からの公立中高一貫校受験対策 5月20日
■幅広い読書力と、個性的な経験力をつける読書感想クラブ 5月19日
■公立中高一貫校受験の理科・社会の勉強の仕方 5月18日
■どんなに作文が苦手な子でもすぐに書けるようになる方法 5月17日
■「中学生の定期テスト対策講座」で、自分で計画を立てて勉強する力をつける 5月12日
■小4からの公立中高一貫校受験対策講座、オンエア方式でスタート 5月11日
■少人数で密度の濃い話ができるオンエア講座――「小1からの読書感想クラブ」 5月11日
■初の暗唱検定「3,000字6分以内」に合格者4名も! 5月9日
■連休を終えて 5月6日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造が価値の源泉となる社会(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プレゼン作文発表会(20)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

Donate with IndieSquare