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小学6年生で、国語はよくできるのに、作文がものたりないという場合の対処の仕方
森川林 2019/04/12 08:17 

 国語の成績はいいのに、作文がなぜかものたりない、これでは、受験の作文に対応できないのではないか、と思われているお母さんは多いと思います。
 これは、実はきわめてよくあることです。

 国語の成績がよいのは、読む力があるからです。
 本などもよく読んでいるので、読むための語彙はしっかり身につけているのです。

 しかし、読むための語彙と書くための語彙は違います。
 難しい文章はそれなりに読めても、自分がそのような難しい文章をそれなりに書けるかというと、そういうことはありません。

 書く力の土台は読む力ですから、読む力をつけていれば自然に書く力はついてきます。
 しかし、それはすぐにつくわけではありません。
 自然につくのを待っていては、小6の受験には間に合わないという子の方がずっと多いのです。
 これは、能力の問題ではなく、精神年齢の発達の問題なので、受験に間に合わせるためには工夫が必要です。

 受験作文にも対応できる書く力をつけるための方法は、四つあります。

 第一は、問題集読書です。
 入試問題の問題文を読書がわりに読み、そこに書かれている語彙や表現に慣れておくことです。

 第二は、長文の音読です。
 言葉の森の課題フォルダの長文は説明文が中心です。
 受験作文で要求される文章も説明文、意見文です。
 小学生は、それまで事実文中心の文章を読み、事実文中心の作文を書いていたことが多いので、説明文、意見文のための語彙にはなじみがありません。
 それを、音読の繰り返しによって、自分でも使えるようにしていくのです。

 第三は、作文の準備のときに、子供がお母さんに似た話を取材することがあったら、似た話という題材部分の話とともに、その作文の感想となる主題部分の話もしてあげるのです。

 子供は特に、主題の部分で使う語彙をあまり持っていません。
 だから、小学校低学年は、「とてもたのしかったです」「まったやってみたいです」「こんどはがんばりたいです」などの、どこでも使えるような語彙で結びをまとめてしまうことが多いのです。
 高学年の場合は、一般化の主題という大きい感想になりますが、それも、「人源にとってとても大切だということがわかった」などという、やはりどこでも通用するような結びにしてしまうことが多いのです。

 子供は、まだ難しい感想を書く力はありませんが、読む力はあります。
 だから、お母さんが言った感想の部分の言葉は十分に理解できます。
 それを参考にして書くことによって、次第に自分の主題部分の語彙力を身につけていくのです。

 受験作文コースの段階に入ったら、この親子の対話は、お父さんとお母さんの協力で更に強化していく必要がありますが、それはまたその時点で説明します。

 第四は、これは最近できるようになったことですが、寺オン作文クラスで、ほかの小学6年生の作文の準備を聞くことです。
 寺オン作文クラスは、よく書ける生徒が多いので、ほかの人が準備してきた似た例や感想を聞くと、そのときの発想が自分の今後の勉強の参考になります。
 そして、自分も同じようによりよい作文を書く準備をしようという気持ちになるのです。
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森川林 2019年4月12日 8時25分  
 私は昔、自分が小学6年生のころに書いた作文を読みましたが、すごく幼稚なことを書いていました。
 それなりに自分で考えている片鱗はあるのですが、語彙が伴っていないのです。
 これは、今の小学6年生の子供たちも、ほぼ同じだと思います。
 ただ、みんな、課題に合わせて背伸びをして書いているので、次第にその背伸びが実力になっていくのです。

nane 2019年4月12日 8時37分  
 小学6年生は、優れた感想を書く力はまだありませんが、読む力は十分にあります。
 だから、自分の感想がものたりないことはわかっていて、できればもっと格好いいことを書きたいと思っています。
 だから、そこで、お母さんに相談するといいのです。「この作文の感想、どう書いたらいいかなあ」と。
 そのときに、お母さんは、「そんなの、自分で考えなさい」と言うのではなく、「こういうことも書けるし、こういうことも書けるし」といくつかの案を示してあげるといいのです。
 すると、子供は、読む力はありますから、その中で自分にいちばんしっくり来るものを採用して、自分の感想を書きます。
 すると、それがその子の語彙力になっていくのです。


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