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1月の森リン大賞(小1-小6) as/792.html
森川林 2010/02/19 19:21 
 1月の清書をもとにした森リン大賞が決まりました。

 小4までは、自分なりに楽しく作文を書いていくことが大事なので、代表作品は表示していません。

 生徒のみなさんには、「山のたより」に、自分のこれまでの清書の森リン点の経過も併せて表示しています。




1月の上位入賞者(小1の部68人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1かぞくでとしょかんレッツゴークリーム6144342435687
2はじめてのうみのそこクポノ6048637435589
3路面電車がうごく町とらたいがくん6038543505480
4たこ、たこ、あがれみりまりん6057338475392
5とびばこ六だんとべたきむち6045141435187
6サンタからもらったベイブレードきしそ5961739495581
7ちぎょグッピーウルトラマンゆうま5953837435483
8むかしあそびおはなちゃん5952638435383
9胎内めぐりみるく5975538475287
10つりトム5945444435279





1月の上位入賞者(小2の部109人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ものしりしょうゆ館タカ70108142647689
2今年の目ひょうアルセウス6747041526095
3キッザニアきすけ6646842607279
4二人の時間 楽しいななかず6653739506789
5カメのカメすけりすっぴ6658541476490
6「あぁ、つかれた…。」すももちゃん6688241466189
7ぼくのたん生日パルキア6644139546183
8雪の一日ぷっくりん6581038576580
9プレオおゆな6546139446387
10スキー教室で学んだことかなろ6571442456380





1月の上位入賞者(小3の部133人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ひどい交通事故の多い交差点ダイヤモンド7367149657776
2くさるよ、くさる。むちゃくちゃくさる。メゾピアノ7276252497293
3はじめてのスキーキャンプきまめ7165744497986
4道路の四つの四季ゆかり7168843516790
5お風呂にはいるの気持ちいいなさやか7062943567079
6美人なべおるわ7058047476792
7なくし物のれんぱつしゅわきち7092648456487
8び生物、細菌はすごいな~!!なるちゃん7092139486489
9おひめさまのママ(ママひめ)JJ7074641546387
10どきどきパニック人生ゲームななみ6958541447286





1月の上位入賞者(小4の部127人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1楽しみだねらんら80100039758493
2自信がある百人一首シャーロック・ホームズ78107749697881
3生き物みんなつながっているかもわ7877958627389
4大変な朝孫悟空7792259507983
5アメリカで生まれた迷い虫ほしのみか7683748607793
6休み時間のボールおにじよう76127449607686
7よ・り・み・ちリラックマ76125451516889
8持ってきて良かった、青いジャンパーなぞのたびびと75144841587984
9楽しいゲームが一ぱいだりょうたろう7582444507593
10この寒さは何なんだ四葉のクローバー7588348517081





1月の上位入賞者(小5の部135人中)


「明けました」おめでとうございます
みいちゃん

「明けましておめでとうございます。」

と家族みんなで新年最初の挨拶を交わした。ここは私の祖父母宅である。大晦日から一泊していたのだ。あいにく、初夢は見なかったが、気持ちの良い朝であった。今はもう年が明けて一ヶ月経とうとしている。『明けまして』というより、『明けました』という言葉の方が似合う程だ。では、今年の我が家の正月のレポートを続けよう。新年最初の挨拶が終わると、朝食をとる。メニューは、祖母の手作りのお節とお雑煮とお屠蘇だ(お屠蘇はメニューに入るのだろうか?)。お屠蘇は、私が一番若いからと、一番にいただいた。少し苦味がある。そして、お雑煮やお節を一通りいただき、後は胃のスペースをあけておく。なぜなら、昼食こそが本番だからだ。

 昼になった。いとこの家族が、祖父母宅へやってきた。いとことはいっても、みんな大学生・大学院生だ。いとこの家族は、いろいろなオードブルをつくって持って来てくれた。それがけっこうおいしくて、たくさん食べてしまった。そして、おなかいっぱいになったところで、いとこのお姉さんやお兄さんに遊んでもらった。いっしょに人生ゲームをしたり、いっしょにこたつでテレビを見たり。私は一人っ子で兄弟姉妹がいないし、こんなに年の離れたお姉さんとしゃべったりする機会がほとんどないから、楽しかった。とこんな風に、私の家でのお正月はのんびりゆったり過ごしている。初もうでにも行かない程だ。

 昔と今の日本の正月、調べてみるとどうも違うようだ。まず、違うのは年賀状だ。正月には、昨年お世話になった方などに、年賀状を送る習慣がある。しかし、1990年頃から携帯電話が広まったため、年賀状ではなく、メールですませることが多くなってきているそうだ。また、正月(元旦)の意味も変わっている。昔は数え年を使っていて、元旦に一つ年を加えていたため、正月は、無事歳を重ねられたことを祝う日でもあった。しかし今は、満年齢を使っているため、そのような意味はなくなったという。このように、昔と今では、正月の習慣や意味も違うのだ。

 私は、家により、様々な正月の過ごし方があると思うが、それぞれ新年を祝う気持ちは変わらないということが分かった。もう元旦(正月)は過ぎたが、『一年の計は元旦にあり』というように、今年も、正月から気持ちを入れかえて計画的に毎日を過ごしたいと思う。

『今年もよろしくお願いします。』
そう書かれた年賀状。
「こちらこそよろしくお願いします。」
私もつぶやいてみた。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1「明けました」おめでとうございますみいちゃん80103943678583
2あけましておめでとうございます。しもん80115353718487
3こう入二日にして依存症へ…まかじろう791385448710584
4お正月にやったことはねペン79123042588886
5楽しさ100%のお正月ゆきんこ79114541638481
6お正月きほま7989852607883
7早すぎず遅すぎずのっち7991141687783
8知ったかぶりクローバー79128342587387
9そこだ!コレルリ78106444639981
10初詣森チュウ78103346739383





1月の上位入賞者(小6の部110人中)


知らないほうが幸せかも?
ことのは

 青く澄み渡った空に、ふわふわと浮かぶ真っ白な雲。わたしは小さい頃この景色を見上げながら「あの雲に乗ってみたいなあ。食べてみたいなあ。」と思っていた。ふわふわとした雲に乗れば下を見下ろせるし、きっと布団のように柔らかく気持ちのよいものだと空想をふくらませていたのだ。同時に、「雲って何でできているんだろう?}という疑問も心の中に抱えこんでいた。あんなに真っ白で、汚れがなくて、大きくふくらんでいるうえに、空に浮かぶ物なんてあるのだろうか? と感じ、頭の中で思い浮かべてもそれらしき物は考えつかなかった。そもそも空中に浮かぶ物体など、UFOぐらいではないかと開き直ってもいた。それでもあきらめきれず、いつしかわたしは「大きくなったら雲に乗って、色々な場所へ行ってみたい。」と思い描くようになっていった。青い空を白で埋め尽くす巨大な入道雲には、食欲と乗りたい気持ちをかきたてられた。触ってみたらきっと柔らかくて、温かい物なのだろうな、と。しかし、小学校に入学して勉強を始め、雲が水でできていると知った時には「え、あの雲が水だって!?」と大きなショックを受けた。何より驚いたし、「雲にはもう、乗れないんだ。」と失望もした。まさか水道から流れ落ちる水が、真っ白な雲になるなんてありえないことだ。とまだ半信半疑だったが、雲に似ている水蒸気(湯気)に手をかざすと水滴がついたため、「やっぱり雲は水だったんだ。」と納得せざるをえなかった。成長する、大人になると、今まで知らなかったことを知ってしまい、思い描いていた空想も壊れてしまう。子どもの時よりも、世界のことについて知ってしまった今のわたしの周りは、つまらない無色の物になってしまったのだろう。

 小学生になり、もうすぐで中学生になるという年齢になったわたしは、幼い頃よりも純粋に物事を見られなくなった。小さい頃には「どうしてこうなるの?」と思い、大人を問い詰めていたことも、「こうなって当たり前なのだ。」と脳が、頭が、思いこむようになったのだ。「星が落ちてくることはない」「幽霊なんていない」「太陽は輝く物だ」と自分の空想や不思議に感じていたことさえも否定し、当たり前と思うようになってしまった。様々なことを知っている現在よりも、何もかもが不思議でたまらなかった小さい頃の方が幸せだったのかもしれない。しかし、今は空想が叶わないとしても「いつか科学の力で雲に乗れるようになるだろうか。」とほのかに期待を寄せている。大きくなったら今でも、心の隅では子どもの時の憧れ、空想をいまだあきらめきれていない。願い続け、努力をすれば、いつかきっと叶うはずなのだ。初心忘れるべからずと言える。

 人間にとって驚きとは、年を重ねていくにつれて、なくなってしまう物だと分かった。驚くことを放棄した大人達にとっては「何で? どうしてこうなるの?」と疑問を抱く無邪気な子ども達がうらやましくてたまらないのではないだろうか。見る物全て、聞こえる物全て、五感で感じる物全てに疑問を感じ、答えを求めて尋ねて回る。分からない物事は空想をふくらませて楽しむ。そんな小さい子ども達を、少なくともわたしはうらやましいと思っている。年齢でいえば、小学校低学年ぐらいまでの子ども達だろうか。いっそ知らない方が幸せだったかもしれないとということも数えきれないほどある。しかし大人から見れば、わたし達小学生や中学生、はたまた高校生はまだ子ども。驚く能力を失わず、疑問を抱きながら物事を見つめていきたい。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1知らないほうが幸せかも?ことのは85145052617890
2固定観念だけではなくさおりん85121057577586
3当たり前は当たり前ではない闇の女帝85120951607292
4読書きちこ84125352628195
5友達のありがたみマーブルチョコレート84120649577484
6本と映像の特ちょうきんぐ83119749657587
7えんぴつとボールペンこんぺいとう83127462536587
8本と映像しちみ82118948566980
9テレビと本の違いりす82115552576681
10不思議とは!!ペンしろう81111154566783



 次回は、中学生以上です。

森リンの丘

2010年01月の清書記録
2009年12月の清書記録
2009年11月の清書記録
2009年10月の清書記録
2009年09月の清書記録
2006年9月-2009年8月までの清書記録

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 中学生になると、塾に行く子が増えてきます。小学生で20-30%、中学生で50-60%が塾に通っていると言われています。

 塾の立場とすれば、早めに、たくさんの教科を、長時間やらないと勉強ができなくなる、と言いがちです。しかし、実は勉強は学校と家庭で十分です。

 よく、中学生になると勉強が難しくなるから、家で親が教えることはできないのではないかという声を聞きます。そういうことはありません。英語も、数学も、国語も、理科も、社会も、答えのある教科は、答えを見ながら考えれば必ずわかります。

 子供が自分で答えを見て、考えて、その上でわからないのであれば、そこで親に聞きます。親がその答えを見ながら一緒に考えてみると、親も最初はわかりません。しかし、子供と一緒になって考えているうちに、親は子供よりもだんだんとわかるようになってきます。それが年の功です。

 中学生の子供の勉強で、子供がわからないところを親が一緒になって考えてあげていると、やがて親の方が子供よりも勉強ができるようになってきます。

 では、家庭でどのような勉強をしたらよいのでしょうか。

 英語は、教科書を音読して英文を丸ごと暗唱することが土台になります。教科書の1ページ(英文は半分ぐらい、あとは絵や写真や説明)を20回から30回音読すると空で言えるようになります。そのようにしてどんどん読んでいきます。教科書ガイドを1冊用意すると音声のCDがついているので、それを聞きながら読むのがよいでしょう。暗唱の土台の上に単語や文法を理解していきます。

 数学は、学校の教科書では問題がやさしすぎるので、市販のちょっと難しめの問題集を1冊用意します。私(森川林)が家で使ったのは文英堂(シグマベスト)の「くわしい数学」でした。これが百パーセントできれば、難関校の数学の入試でも対応できます。

 ひととおり問題を解き、できなかった問題はすぐに答えを見て理解して、日を置いて繰り返し解きます。できなかった問題だけを繰り返し解くというのは、実はかなり苦痛です。できる問題を解いている方が楽で面白いものですが、できる問題を解いても実力はつきません。1冊の問題集を完璧に仕上げるというのが勉強の基本です。

 国語と理科は、教科書と授業だけでは問題数が少ないので十分な力がつきません。文科省は、もっと学校の教科書だけで間に合うように教科書を充実させてほしいところです。教科書の問題数が少ないので、国語の文法問題や理科の電気配線の問題などでちょっとひねった問題が出ると解けなくなることがあります。そこで、市販の薄い問題集を1冊用意して、問題量の少なさをカバーしていきます。

 社会は、教科書を何度も読むのが基本です。教科書を読書がわりに読んでいれば力がつきます。

 あとは、提出物をしっかり出して真面目に授業を受けていれば中学の勉強は大丈夫です。

 受験が近くなった中学3年生は、夏休み以降に何度か模擬試験を受けて自分の実力を確認します。模擬試験は、塾に行っていなくても受けることができます。

 中学生の定期テストの前は、最初のうち子供は自分で勉強の計画を立てることができないので、親が協力してあげます。テスト範囲を見て、1日目はどの教科をどこまでやって、2日目はどの教科をどこまでやる、という簡単な計画でかまいません。やがて、子供が自分で計画を立てられるようになります。

 勉強は本来自分の力で独学で行っていくものです。中学生のときに、自分で勉強することに慣れておくと、高校生になっても、大学生になっても、社会人になっても自分の力で勉強していくことができるようになります。

 このようなことを書くと、塾の営業妨害になりそうですが、塾にも役割があります。それは、勉強を手取り足取り教えるのではなく、子供に勉強の仕方を教えてあげることです。そうすれば、もっと短時間で能率のよい勉強になります。

 また、子供がわからない問題に遭遇したとき、学校の先生に聞けばいいのですが、学校の先生にはわざわざ聞きにくい雰囲気があります。わからない問題だけを教えてあげるというのも塾の役割になると思います。

 もっと過激なことを言うと(笑)、厚い教科書さえあれば、塾どころか学校に行かなくても十分に勉強はできます。むしろその方がずっと能率のよい勉強ができると思います。

 塾や学校は、勉強をしに行くというよりも、友達と交流し、楽しい中学生生活を送るために行く場所のように思います。

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匿名 20100219  
家で算数の勉強をさせるとき、たとえば、文章問題で、考え方も式もあっているのに、計算のうっかりミスや単位を書き間違えたりがよくあります。
これを直していると、「音読の間違えを直さない」と同じように、子供の意欲をなくさせたり、時間の無駄遣いをしているように感じるのですが、どうなのでしょうか?
それとも、テストになったら、×になる事は、とことん注意して指摘するべきなのでしょうか?

森川林 20100219  
 実力があるかないかということが大事ですから、内容的に合っていれば、細かいことは気にしません。

 しかし、計算のミスがあるというのは、実は間違いやすいパターンがあるということですから、どういうときに間違えているかということを見て、それと同じパターンの問題を練習するといいと思います。

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森川林 2010/02/18 21:25 



◆暗写


 貝原益軒は、「空に読み、空に書く」という指導をしました。(「和俗童子訓」より)

 読むことと書くことは、同じではありません。暗唱の練習は作文に生きてきますが、より作文に生かしやすいのは暗写です。

 しかし、読むことに比べて書くことは時間がかかります。そこで、中心にする勉強はあくまでも暗唱とし、暗唱した文章の一部を暗写することにしました。


 現在、通学教室の中学生以上は、構成図をもとに音声入力をしています。ICレコーダーを使う形の音声入力なので、同じ機器を暗写にも使うことにしました。


 まず、授業の前に、一人ずつ暗唱してきた文章を先生が聞きます。その300字から900字の暗唱が合格したあと、100字程度の一部分をICレコーダーに録音します。

 その際、一文ずつ切って入れていくのがコツです。一文ずつ切っておけば、書き写すために再生するときに自然に文が終わるので、再生停止の操作をしなくて済むからです。

 再生するときは、一文ずつ再生し、作文用紙などに書き写します。長文を見ずに、暗唱した音声だけをもとに書いていき、最後に長文と照合します。

 書けない漢字は、ひらがなでかまいません。しかし、読点や段落は、なるべく元の原稿に合わせるようにします。

 このように暗写の練習をしていると、暗唱のときも、書く文章として意識しながら読めるようになります。

◆音声入力


 この暗写の練習をしていると、音声入力も全く同じようにできます。

 音声入力の場合は、構成図を見ながら、自分が書こうと思う文を一文ずつICレコーダーに入れていきます。読むスピードは書くスピードの10倍以上あるので、1200字の文章でも10分もあれば楽に音声で入れられます。

 全部音声で入れたあと、最初から一文ずつ聞いてテキスト化していきます。


 実は、音声入力も、最初のうちは、なかなかひとまとまりのスムーズな文が出てきません。しかし、慣れてくると、手で書いたりパソコンで入力したりするのと同じように音声で入力することができるようになります。

 作文は、考える過程と書く過程に分けることができますが、これまでは、書きながら考え、考えながら書くというふうに両者が渾然一体のものとなっていました。これはこれで楽しいものですが、忙しいときにはなかなか書くことができないということになります。

 中学生以上の生徒が作文の勉強を続けるときに、いちばんネックになるのが、この書くことに時間がかかるということです。構成図と音声入力は、この時間的な制約をほとんどなくしてしまいます。

 何しろ、わずか15分程度で構成図と音声入力を使って1200字程度の作文ができるのですから、勉強の能率はかなりよくなります。もちろん、その音声をテキスト化する作業を入れると、キーボードを打つ又は手で書くという物理的な時間は必要になります。しかし、忙しいときは音声だけで済ませておき、時間のあるときにテキストに直すということもできるようになります。


 音声入力に慣れてしまうと、手で書くときに書けなくなるのではないかと心配する人もいると思いますが、そういうことはありません。逆に、文を音声で言ってから書くスタイルが身につくと、直接手で書くときにも能率がぐんと上がります。

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森川林 2010/02/18 03:45 


 言葉の森では、表記という言葉を、正しい書き方、正しい表記の仕方という意味で使っています。


 正しい表記ができない原因は、二つに分けて考えます。

 一つは、実力がないために表記ミスがある場合です。

 もう一つは、正しい表記知識を知らないために表記ミスがある場合です。


 第一の実力がないための間違いの例としては、次のようなものがあります。


(1)単なる書き間違い

 「ぼくは」と書くところを「ぼくわ」と書くような例です。

(2)不自然な言い回し

 「おもしろかったです」を「おもしろいでした」と書くような例です。

(3)文のねじれ

 「ぼくが行ったところは、かまくらに行きました」というような例です。

(4)「それで」の多い文

 「……。それで……。それで……。」と続く文です。

 直すときは、「『それで』『そしたら』『それから』『そして』は、原稿用紙1枚に1つだけなら書いていい」と指示します。

(5)「たら」や「して」で続く文

 「……たら、……たら、……たら……。」と延々と続くです。

 直すときは、「早めに『。』をつける」と指示して、実際に文を途中で二つに分けてみせます。


 以上の表記ミスは、子供が自分の作文を読み返すと自然にわかります。

 しかし、こういう間違いをする子は、文章を読むことにまだ慣れていないので、読み返すということ自体がなかなかできません。

 これは、注意して直すというよりも、実力をつけることによって自然に直るのを待つというのが基本です。直すこと自体は問題ありませんが、理屈で注意するだけですぐに直るとは思わないことです。


 第二、正しい表記知識を知らないために起こるミスです。

 しかし、表記の正しさは歴史的なもので時代によって少しずつ変わっていきます。現在、どういう使われ方が主流になっているかということを基準にして正しさというものを考えていきます。

 その際にグーグルなどのヒット件数で多いものが参考になります。ただし、正しくない表記の方が多くヒットするという場合もあるので、ヒット件数はあくまでも参考です。

 例えば、今グーグルで検索をすると(2010年2月現在)「話をする」よりも「話しをする」という言葉の方が多くヒットしますが、正しい書き方は、「話をする」の方です。


 昔と今とでは正しさの基準が違うというものがいくつかあります。

 例えば、「続く」のふりがなは、昔は「つずく」が正しい表記でした。現在は「つづく」が正しいとされています。

 「国旗」「読解」は、昔は「こくき」「どくかい」と読むとされていました。現在は、「こっき」「どっかい」という読み方です。

 ひらがなで書いた方がよい字として、形式名詞の「こと」「とき」「ところ」「もの」があります。しかし、新聞などではスペースの関係で「時」は漢字で書かれています。

 「子供」は昔の常用漢字音訓表では、「子ども」という書き方しか載っていませんでした。現在は「子供」という書き方も載っています。

 「縦書きは漢数字」というのが一般的ですが、新聞では算用数字もよく使われます。パソコンで文章を書く時代は、同じ一つの文章が縦書きにも横書きにも使われることがあるので、どちらにも使える算用数字がこれから主流になってくると思われます。

 小学校では禁則処理として、小さい「ゃゅょっ」を行頭に打たないと指導しているところがあります。禁則処理には、強い禁則処理と弱い禁則処理があり、通常は弱い禁則処理で「句読点やカッコの閉じは行頭に打たない」という程度が基準です。小さい「ゃゅょっ」は禁則処理としない方が普通ですが、どちらも間違いということではありません。ただし、今後はワープロソフトなどのデフォルト(既定値)となっている弱い禁則処理が主流になると思われます。

 会話のカギカッコの中で、文の2行目の行頭を1マス空ける書き方があります。これは手書き時代の名残りです。パソコンで文章を書く時代には、2行目の行頭は1マス空けないのが普通です。


 このあと、次のようなことを説明していきます。


○原稿用紙の使い方

○段落のつけ方

○読点の打ち方

○禁則処理

○ひらがなで書く字

○送り仮名のつけ方

○常体と敬体

○尊敬語と謙譲語


 ここまで読んで来た人は、「こんなにいろいろ気をつけないといけないのか」とうんざりしてきたと思います。
 私も書いていてそう思いました(笑)。

 そこで、息抜きにダジャレでも。

「表記って、いろいろ細かいことがあるから気をつけてね」
「ひょー、きびしいなあ」

「表記が正しくないと、文章が病気になっちゃうんだよ」

「わあ、おもしろい表記」
「それ、ひょうきん」

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
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