記事 1241番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2020/6/1
小学校1、2年生の作文の勉強における予習の仕方
森川林 2011/04/20 20:02 



 作文の勉強で、課題が難しくなってくると、予習が必要になってきます。

 小学校1、2年生のころは自由な題名ですから、予習と言っても、「今度は、何を書くの」と、お母さんが聞き、子供が、「えーと、この前友達とサッカーしたことにするかなあ」などと考えるというのが予習になります。

 この小学校低学年でも、このようにあらかじめ何を書くか決めておくことが大事です。低学年のころは、毎回、「今日のこと」というような題名になることもありますが、それでも、その「今日のこと」の中身を、通信指導の先生から電話の授業がある前に考えておくことが大事なのです。

 もし、小学校低学年の子が、書くことをあらかじめ決めていないと、その場の思いつきで自分のいちばん興味のあることを書くことになります。すると、次のような作文になってしまうことがあります。

 ひとつは、「明日は、○○があるから楽しいなあ」というような、未来のことを作文に書こうとしてしまうことです。まだ起こっていない話は、作文には書きにくいものです。自分の関心はその出来事に向かっているとしても、関心があることと書きやすいこととは違います。実際に自分の経験したことがないと、作文は書きにくくなるのです。

 もうひとつは、「ゲームをしたこと」というような題名です。ゲームで動いているのは、画面の中の登場人物であって、子供自身は指先を動かしているにすぎません。作文に書きやすいのは、自分の体験したことですから、ゲームの作文は体験にはならないのです。だから、ゲームの話は、だれが書いても同じような内容になり、その子らしい個性が出てきません。

 ゲームの作文と似ているのが、「映画を見たこと」「テレビを見たこと」「○○を見たこと」などの作文です。これも、子供自身は興味があって書きたいことかもしれませんが、自分自身の動きが少ないので、作文に書く個性的な中身がなかなか出てこないのです。

 この「見たこと」の作文でも、そこに自分のしたことを入れると、見ただけの話よりも書きやすくなります。例えば、映画を見るために出かけた途中のこと、そこで自分の話したこと、帰り道のことなどです。しかし、本当は、最初から自分のしたことで作文に書く話を決めておいた方がいいのです。

 低学年の作文の予習は、子供が書くことを決めておき、お母さんがその話を聞くということになります。そのときに、子供が、未来の話やゲームの話を書こうとしていたら、その気持ちは尊重しながらも、自分のしたことの方が書きやすいということを静かに教えてあげます。

 しかし、ここで少し注意しておくことは、その1週間の間に子供がすごく書きたいと思う大事件があった場合です。子供は、お母さんやお父さんに、自分の書きたい話を一生懸命説明しようとします。ところが、そこで、お母さんやお父さんがその話をたっぷり聞いてしまうと、子供はそこで話をしたことに満足して、作文に書こうとする精神的なエネルギーをなくしてしまうのです。

 だから、子供が絶対に書きたいというすごくいい話があった場合は、親は全部は話させずに、「じゃあ、続きは作文に書いておしえてね」という形でとどめておくといいのです。
 参加フォーム/言葉の森企画
国語力がつく読解検定5月
学校、塾、地域の団体受検もできます。 解き方のコツは、「読解・作文力の本」を参考にしてください。 言葉の森
 

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 対話(45) 

コメント欄

コメントフォーム
小学校1、2年生の作文の勉強における予習の仕方 森川林 20110420 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
めもやゆ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「めもやゆ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
新着コメント1~3件
言葉の森が考え 森川林
 コスモス先生、ありがとうございます。 8:26
オンライン教育 nane
 言葉の森のオンラインは、リアルでできる 6:59
風邪の中をプロ 森川林
 サラさん、ありがとうございます。   6:52
……次のコメント

オープン教育 1~3件
オープンの川
鳥の村 1~3件
鳥の村
虹の谷 1~3件
虹の谷
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■他の作文通信講座と、言葉の森との比較 4月20日
■小学生のうちだけの作文ではなく、中学生、高校生と続けられる長期的な視野の作文指導(その7) 4月19日
■最近のブームにのった作文通信講座ではなく、30年の伝統のある作文指導(その6) 4月18日
■顔の見えない赤ペン添削ではなく、親しみの持てる担任制の電話指導(その5) 4月16日
■ほかの作文通信講座にはない、受験作文指導の独自のノウハウ(その4) 4月15日
■作文力・記述力・表現力の指導だけではなく、国語力と読解力を結びつけた作文指導(その3) 4月15日
■小学生のときに上手な作文を書くだけではなく、中学生高校生で必要な思考力を育てる作文を書く(その2) 4月14日
■赤ペン添削よりも事前の電話指導(その1のつづき) 4月14日
■中学生のころに読む本で、意外と見落とされがちな「面白い本のよさ」 4月13日
■赤ペン添削よりも事前の電話指導(他の作文通信講座とは違う言葉の森の作文指導 その1) 4月12日
■原発を含め今後の災害に対する心構えと、明るい未来の展望 4月11日
■点数の教育から、文化の教育へ 4月9日
■学校の教育から、家庭の教育へ 4月7日
■受験の教育から、実力の教育へ 4月6日
■日本人の対話と欧米人のディベートとの違い 4月5日
■国語の記述問題にどう取り組むか 4月4日
■公立中高一貫校の勉強は家庭の対話で 4月2日
■日本の経済復興のために 4月1日
■言葉の森で、書くことが好きになり、読解力、作文力がついて、受験にも勝つ 3月31日
■4月1日から、福島県の新学期教材の再発送を開始(生徒父母連絡) 3月31日
■知的な対話が共有できる家族を目指す 3月30日
■放射能汚染対策に本当の科学の力を 3月29日
■作文力は、大学入試でも、大学に入ってからも役立つ 3月29日
■【重要】東日本大震災の被災地への新学期教材発送について(生徒父母向け連絡) 3月28日
■政治の力で日本全国の原発を廃棄しよう 3月28日
■作文を中心とした知的な創造社会 (日本の新しい産業 その八) 3月27日
■創造産業の重点は言語的、知性的なものに (日本の新しい産業 その7) 3月26日
■創造産業のさまざまな形 (日本の新しい産業 その6) 3月26日
■創造産業の広がり方 (日本の新しい産業 その5) 3月25日
■創造産業の前提としての日本の国防 (日本の新しい産業 その4) 3月25日
……前の30件
RSS
RSSフィード

カテゴリー
全カテゴリー

QRコード


通学できる作文教室
森林プロジェクトの作文教室

リンク集
現在作成中です。
FJNBP-1337-6644-8260-5410 ソースネクスト





 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。