謹賀新年――平成29年 今年も一年、ありがとうございました 近未来の作文指導は、構想図+音声入力+人工知能要約に 底辺を広げる勉強、高さを伸ばす勉強 学力は平均で、個性は一点集中で――これからの子育てで大事なこと

記事 2778番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2018/9/19 
アクティブ・ラーニングの効果と限界と今後の展望
森川林 2017/01/01 10:35 


 アクティブ・ラーニングという言葉が流行っています。
 私は、こういう横文字を見ると、どうしてもっとわかりやすい日本語を使わないのかといつも思います。
 同じようなものに、ダイバシティ教育とか、インクルーシブ教育とかいう言葉もあります。
 こういう、初めて見たのでは何だかよくわからない言葉を使いたがるのは、自分の言っていることに自信がないからです。

 アクティブ・ラーニングという言葉は、参加型学習とか発表学習という日本語で十分に内容をカバーできます。
 ダイバシティなどは、そのまま多様性と言えば十分です。

 と話が脱線したところで(笑)、アクティブ・ラーニングの効果と限界と今後の展望について書きたいと思います。

 アクティブ・ラーニングに効果があるのは、その勉強スタイルが、子供たちの意欲を引き出すからです。
 しかも、その教育を行っている学校は、生徒の学力もそれなりに確立しているところが多いので、意欲を引き出すだけで効果が上がってくるのです。

 また、勉強の内容が義務教育レベルの基礎的なものであるというのも、意欲が効果に結びつく条件となっています。
 もし、勉強の内容が受験勉強のレベルであれば、アクティブ・ラーニングで意欲を引き出すだけでは、効果を上げるには不十分です。

 義務教育のレベルは、誰でもわかる基礎知識が前提になっています。
 受験勉強のレベルは、わからない人をできるだけ多くして差をつけることが目的なので、意欲だけで効果を上げることはできません。
 受験勉強に必要なのは、意欲ではなく、教材と方法です。
 教材とは、難しい問題の解法を理解させる教材であり、方法とは、その解法を詰め込むという方法です。

 アクティブ・ラーニングが、今うまく行っているのは、それが進んだ学校で行われているからです。
 もし、これが全国の小中学校で行われるようになるとしたら、かつてのゆとり教育と同じような問題点が出てきます。
 つまり、基礎知識の習得が不十分な生徒は、基礎知識を習得させることが大事なのであって、参加型の学習で意欲を持たせることではないからです。

 アクティブ・ラーニングは、ある意味で簡単な工夫でできます。
 生徒の意欲を引き出すというのは、それほど難しいことではありません。

 難しいのは、退屈な基礎知識を習得させることです。
 その基礎知識を習得させる場は、学校ではなく家庭です。
 家庭で子供たちが自学自習をする仕組みを作ることに、最も難しい問題があるのです。

 言葉の森では、この家庭での自学自習を寺子屋オンエアで行っています。
 また、アクティブ・ラーニングという少人数の参加型の学習を、オンエア講座で行っています。

 これから必要になるのは、この家庭での自学自習と、学校での発表学習を連携させる仕組み作りです。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
アクティブ・ラーニング(0) 教育論文化論(255) 

コメント欄

森川林 2017年1月1日 11時3分 1 
 アクティブ・ラーニングが、今、効果があるように言われているのは、それが学力の備わった子供たちを対象にしているからです。
 十分な基礎学力があるから、授業を参加型にするだけで効果が出てくるのです。
 だから、授業をアクティブにする工夫以上に、家庭での自学自習を継続させる仕組みを作ることが大切です。
 それがなければ、かつてのゆとり教育と同じような問題が出てくると思います。


nane 2017年1月1日 11時7分 1 
 アクティブ・ラーニングなんて言葉使っても、おじいさんやおばあさんはわからないだろう、と思います。
 もっとひどいのは、インクルーシブ教育。
 横文字をそのままカタカナにするのはやめろと言いたい。
 という話じゃなかった(笑)。


namura 2017年1月2日 6時31分 10 
日々の積み重ねが大切ですね。

コメントフォーム
アクティブ・ラーニングの効果と限界と今後の展望 森川林 20170101 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
ふへほま (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ふへほま」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 17,226件
新着コメント1~3件
9月4週に発表 森川林
 9月4週に発表交流会と保護者懇談会を行 9/18
小1親子作文を nane
 子供たちを教える先生という仕事では、知 9/17
小1親子作文を 森川林
 寺子屋オンラインの教育は、google 9/17
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■謹賀新年――平成29年 1月1日
■今年も一年、ありがとうございました 12月31日
■近未来の作文指導は、構想図+音声入力+人工知能要約に 12月31日
■底辺を広げる勉強、高さを伸ばす勉強 12月30日
■学力は平均で、個性は一点集中で――これからの子育てで大事なこと 12月28日
■平成29(2017)年を迎えるにあたって 12月27日
■物を広める時代の教育から、事を高める時代の教育へ 12月26日
■10.29講演会のお礼動画、アマゾン11月中予約のお礼PDF、プラスα 12月25日
■創造性教育試案 12月24日
■本の予約やレビューや紹介、ありがとうございました 12月22日
■学力も個性もある子供たち 12月22日
■クリスマス会で絵を描く練習 12月20日
■作文は、読書や音読などの読む力をつける勉強と合わせて力がつく 12月19日
■作文の勉強も、みんなでやれば楽しくなる 12月17日
■教育の主導権は親が持つ――実力を育てる全身的な勉強を 12月14日
■勉強の目的――創造の時代に対応した勉強観を持つ 12月13日
■この数日で読んだ本 12月12日
■ネット教育の現状と今後の展望 12月8日
■12月7日講演会「勉強せずに学力をつける家庭教育のコツ」の内容 12月6日
■学歴インフレと個性 12月5日
■受験作文のオンエア特別講評終わる 12月5日
■暗唱検定の時間を7分以内とします――暗唱についての質問 12月2日
■本当に役立つ教育は、教えないこと、ワンテンポ遅れてあとからついていくこと 11月30日
■子供たちが、昼は自然の中で自由に遊び夜と朝は自主的に勉強する「森の学校オンエア」を企画中 11月29日
■創造性と勉強 11月28日
■小学校低中学年の読書は、ためになる本よりも、熱中できる本を中心に 11月24日
■難しい勉強と易しい勉強、大事な勉強と小事な勉強 11月23日
■未来の教育の可能性――豊かな自然のある田舎で日本語教育と国際教育 11月20日
■受験作文コースの生徒の作文特別講評は、毎週土曜日1030から 11月18日
■12月に発売する本の内容 11月14日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造力(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
発表交流会(20)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

Donate with IndieSquare