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国語力アップの秘訣(7)――小学1年生の作文指導
森川林 2017/09/28 08:18 

 まず作文を書く以前の、文字を書く練習を始める時期についてです。

 文字は小学校に上がってから書けるようになればいい、という考えがあります。

 しかし、子供は周囲の家族や親や兄弟のしていることを真似したがります。

 兄や姉がノートに字を書いているのを見ると、必ず自分も同じようなことをしてみたくなります。

 子供が文字に興味を持って書き始めた時期が、文字の練習を始める時期です。

 なぜかと言うと、自己流に文字を書く時期が長いと、整った字の書き方を身につけにくくなるからです。

 勉強の開始時期は、機械的に決めるのではなく、本人が興味を持った時期ということを基準にしておくといいのです。

 さて、小学1年生のころは、経験すること、話をすること、読むことが勉強の中心で、書くことはそのあとの勉強です。

 ところが、学校によっては、1年生の早い時期から作文を書く指導を始めるところがあります。

 そのときに、既に読む力が十分にある子は、作文の勉強についていけます。
 しかし、読む力がまだ不十分だと、作文は直されるだけの勉強になり、苦手意識を持ってしまうことがあるのです。

 だから、1年生のころから正しい書き方をできるようにしておく必要があります。

 しかし、それは苦しい思いをさせてやるものではありません。

 1年生の作文の勉強の基本を一言で言えば、楽しく勉強しながら正しい書き方を身につけるということです。

 また、1年生で、作文を上手に書くことを目標にする必要はありません。

 学校の作文の宿題などでは、上手に書くことを求められる面がありますが、小学一年生の子供に上手さを要求すると勉強に無理が出てきます。

 それは楽しく書くことと相反することが多いのです。

 特に1年生のころは、作文のコンクールに入選するというところまでを目標にしないことです。

 コンクールの入選を目標にすると、どうしても親が口を出したくなります。

 子供が自主的にできる範囲を超えて親が作文のアドバイスをすると、確かに上手にはなりますが、子供が自分で書く喜びを失わせる結果になります。

 親が子供の教育に関わることは大事ですが、その関わりはあくまでも子供の自立心や自主性を尊重する方向でやっていく必要があります。

 そのためには多少不十分なところがあっても、本人が自分の力でやれる範囲に留めておき、それ以上の要求はしないという姿勢が必要になります。

 こういう関わり方を続けていけば、子供が高学年になってからも親子で協力して勉強を続けていくことができます。

 さて、作文を書く勉強の第一は、書くことを準備することです。

 時々、よく書ける子の中に、本をよく読んでいるので、実際の自分の経験を作文に書くのではなく、頭の中に浮かんだ物語を作文として書く子がいます。

 小学1年生のころは、読んだものがそのまま頭に入っているので、読んだ本と同じような文章がすらすらと出てきます。

 そういう作文も、もちろん書いていいのです。

 しかし、実際の自分の経験を通して見たり聞いたり行動したりしたことを書くことで、書き方の工夫ができるようになります。

 ですから、作文に書くことは、自分の経験を中心にしますが、たまたまその週にあったことに任せるのではなく、家庭で意識的にそれぞれの季節の行事や遊びなどを取り入れていくといいのです。

 言葉の森では、実行課題集というものを作り、それを参考にして家庭でいろいろな取り組みができるようにしています。

 自然の観察に出かけたり、家で料理を作ったり、工作や実験をしたりというような経験を作文の題材として使っていくのです。

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コメント欄

森川林 20170928 1 
 小学1年生のころの子は、何も教えていないときは、みんな作文が好きです。
 しかし、教え始めると、好きになる子と嫌いになる子が出てきます。
 そして、熱心に教えると、それに比例して嫌いになる子が増えてきます。
 作文のような答えのない勉強は、教え方の工夫が必要なのです。


nane 20170928 1 
 体験学習に来た子に、「作文を書くのは、好き? 普通? 苦手?」などと聞いて、「好き」と言う子は、これまであまり作文指導を受けてこなかった子です。
 ですから、表記もできていないことが多いのですが、その代わり教えられていないから、作文が好きなのです。
 逆に、「苦手」と言う子は、正しい書き方がきちんとできます。
 しかし、作文が嫌いで苦手と思っているのです。


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