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オンライン少人数教育の可能性
森川林 2019/02/02 17:08 

 オンライン教育によって、どこでも誰でも自分の習いたいことを学習できるようになりました。
 しかし、これはかなり前からすでに実現しています。

 最近の特徴は、Zoomなどのウェブ会議システムによって、リアルな教室と同じぐらい身近な感覚でオンラインの教室が運営できるようになったことです。
 しかも、自宅から参加できるので、言葉の森の寺子屋オンラインの場合、夕方の時間になるとラーメンを食べながら参加したり(おいおい)、お菓子をつまみながら参加したりという子もいます。

 通学の教室でも、中高生などは遅く来ると、「先生、ちょっとパンを食べてから始めていいですか」というようなことがありましたから、同じような感じです。(ただし、作文は空腹の方がよく書けるので、食べるのは原則として書いたあとです。)

 オンライン少人数教育の中のオンラインというのは、すでにいろいろなところで行われ、これからさらに普及していくと思いますが、少人数というのは、まだこれからの分野です。

 少人数教育というのは、言葉は平凡ですが、実はこれが大きな可能性を秘めているのです。
 これまでの少人数というのは、個別だとコストがかかるので少人数にするとか、大人数が集まらないので少人数にするとかいう、どちらかと言えばやむをえない理由による少人数がほとんどでした。

 言葉の森の寺子屋オンラインの少人数は、もっと積極的な少人数です。
 5、6人の少人数がコンスタントに維持できると、そこで全員参加型のコミュニケーションができます。
 3、4人だとやや少なくて寂しい感じがし、7、8人だとやや混み合って忙しいいい感じになります。
 5、6人であれば、全員が発表でき、互いに感想を述べ合うこともできるようになります。

 今はまだ学年が混在していたり、多いところや少ないところがあったりしますが、今後クラス数を増やして、同学年の生徒で5、6人の少人数クラスを作れるようになれば、その集まりはかなり楽しいものになると思います。

 子供たちが、学校や塾に行って、何がいちばん楽しいかというと、友達と一緒に帰る時間があることです。
 オンラインのクラスは、一緒に帰るわけには行きません。(すでに家にいるので。あたりまえですが。)そのかわり、授業の中でお互いに話をしたり聞いたりすることができるのです。

 だから、先生の仕事は教えることではありません。
 授業の動画というのは、事前に見られるようになっていますから、それをもとに家庭で準備してくることが、子供たちの勉強の半分ぐらい重要になります。
 自分で学ぶことと、人の学んだことを聞くことが勉強の中心になるのです。

 小中学生のころの勉強は、教科書と自分にあった参考書と問題集でひとりでやるのが最も能率がいいと思います。これは、高校で大学でももちろん同じですが。
 もしわかりにくいところがあった場合、そこだけ身近にいるお父さんやお母さんに聞きます。
 大人であれば、参考書の該当する箇所を詳しく読むか、解法をじっくり見るかすれば、ほとんどのことは子供に教えられます。
 大人が考えても教えられないというのは、その参考書や問題集の説明に問題があるか、又はその問題はできなくてもいい問題だと考えるのです。
 入試問題は、できるべきところができていればいいのであって、全部できなくてはいけないというものではありません。
 だから、ほとんどの勉強は、自学自習と両親の協力でカバーできます。

 ただし、受験には無理にがんばることも必要なので、子供がまだ勉強に自覚がない時期は(自覚ができるのは中3以降で、方法を自分で工夫できるようになるのは高校生になってからだと思いますが)、塾などの一斉指導に参加して無理やり勉強する環境に入るのはいいと思います。
 うちの子2人は、そういう環境に入りませんでしたが、今は受験の時期に塾に行かない子というのは、かなり少ないのではないかと思います。

 さて、このオンラインの少人数クラスの教育は、作文や暗唱や読書紹介や理科実験などばかりでなく、いろいろなところに応用できます。
 いちばんの利点は、みんなの前で発表し、みんなの発表を聞き、みんなで感想を述べ合うという密度の濃いコミュニケーションができるので、自然に意欲的になれることです。

 今、外国人の子供たちの日本語教育をどうするかということが大きな問題になっています。
 従来の教育の形態では、これはかなり難しい取り組みになります。それは、個別指導のようなやり方ではコストがかかりすぎて現実的でないし、一斉市場でやろうとすると教える先生の力量が必要になり、これも結局はコストがかかりすぎて広範に行うことができないからです。
 そして、外国人の子供たちの家庭は、そういうコストを負担できないところも多いと思います。

 しかし、もしこれをオンラインの少人数クラスで行うとすれば、何をどうやるかという方向さえ決めておけば、勉強の中身については子供たちのコミュニケーションの中で自然に意欲的に取り組めるようになります。
 みんなが参加できるというのは、一種の遊びのような感覚で勉強に取り組めるということだからです。

 言葉の森の組織としては、まだこの外国人の日本語教育まではやりませんが、寺オン講師として仕事をする人の中には、そういうことに関心があり、自分で先に取り組む人も出てくると思います。
 この、誰でも、教える仕事を自分の工夫で始められるということも、オンライン少人数クラスのもうひとつの魅力です。

 ただし、オンラインの少人数クラスの教育は、実際に運営するのは、かなり難しいところがあります。
 言葉の森の個別電話指導の作文教育というのも、軌道に乗せるまではかなり時間がかかりましたが、オンラインの少人数の創造力を伸ばす教育というのも、それと同じように難しいところがあります。
 しかし、誰もまだやっていないことで、今後大きな可能性のあることですから、これから全力で取り組んでいきたいと思います。


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森川林 2019年2月2日 17時26分  
 オンライン少人数教育の可能性と言っても、まだピンと来ない人が多いと思います。
 しかし、アメリカでは、ブレンディッド教育というオンとオフをブレンドした教育が大きな成果を上げ始めているようです。
 なぜオンラインだけでなく、オフラインが必要かというと、学校への行き帰りや授業の合間に友達と語り合うことができるからです。
 大人は、学校に行く目的は勉強で、休み時間はそのおまけのように思っていますが、子供たちにとっては学校の目的は休み時間で、勉強はそのおまけのようなものなのです。
 私も小学生のころは、そのおまけが退屈で、教科書に落書きばかりしていました。人物の写真にひげを書いたり(笑)。


nane 2019年2月2日 17時33分  
 ふりかえると、コンビニが普及するのはあっという間でした。
 それ以上に、アマゾンが普及するのはあっという間もないくらいでした。
 これから、銀行がなくなるとか、士業がなくなるとか、タクシーがなくなるとかさまざまなことが言われていますが、今まだ誰も気が付かないところで、急になくなるものが出てくると思います。
 だから、人間は気持ちだけは若くないといけないのです。(結論はそこかい。)


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