記事 3950番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2020/1/21
これからの大学の国語入試の方向
森川林 2019/12/18 10:42 

 大学入試の共通テストから、国語の記述式の問題がなくなることが確定しました。
 これは、当然だと思います。
 120字程度の記述で測定できる能力などまずないからです。

 それでは、今後の国語の入試はどうなるかというと、私は次のように思っています。
 第一は、文章を読む量を増やす方向です。
 第二は、文章を書く量を増やす方向です。
 そして、第三に、これは少し先になりますが、入試問題自体がなくなる方向です。

 第三の話から先に言うと、今の入試の仕組みがあるのは、学校というリアルな教育の場が、教室の広さや座れるイスの数や先生の人数で物理的な制約があるからです。
 しかし、その制約は、ネットワークの世界では既になくなっています。
 唯一の制約は、気の合った友達の数は限られるという制約だけです。

 だから、入試はなくなり、誰でも好きなところに入学ができるようになる代わりに、そこで自分の好きなことを研究し、その同じ分野で気の合った友達を見つけるということが、学習の中心になっていくのです。

 そのときに必要な学力は、ひとつは高校卒業時までの全教科の学力をバランスよくつけておくことです。
 それは、受験に必要だからではなく、自分の専門の研究のために必要になるからです。
 そして、全教科のバランスのよい学力以上に大事なことは、自分の本当に好きな研究の分野を見つけることです。

 これからの勉強は、この方向に進みますから、今の小学生以下の子供の教育は、その子の好きなことを伸ばすことを第一に考え、その一方で苦手分野を作らないことを第二に考えておくといいと思います。
 
 さて、そのような先の未来の話ではなく、当面の入試がどうなるかということに戻ると、第一に文章を読む量が増えることです。
 この文章は、ただ量が多くなるだけでなく、難しい語句や内容が盛り込まれている文章になりますから、速読の勉強などでは対応できません。
 そういう難しい文章を読み慣れることが、これから重要になる勉強です。
 その勉強に対応できるのは、たぶん自主学習クラスの問題集読書になると思います。

 第二には、文章を書く量が増えることです。
 言葉の森のこれまでの指導の経験から言うと、作文の字数と作文の実力は、かなり高い相関関係にあります。
 もちろん、例外もあって、たくさん書けるのに内容が薄いという作文もあります。
 また、深い内容とよく考えられた表現で、字数が短いという作文もあります。
 そういう正反対の例外があることを前提とした上で、それでも、文章を書く字数と文章力の間には高い相関関係があるのです。
 そして、もともと文章力のある子であれば、ある程度練習することによって早く長く書けるようになります。

 したがって、長い文章を読ませ、長い作文小論文を書かせるという方向に、これからの国語の入試は進んでいくと思われます。

 では、その文章の採点をどうするかというと、それはまた別の問題です。
 作文小論文の自動採点ソフトを使うのが最も妥当な方法ですが、当面はまだそれは受け入れられないと思います。
 とりあえず、字数を評価の一つの基準にして、作文小論文の内容を評価するという方向になっていくと思います。
 
 参加フォーム/言葉の森企画
作文の予習と発表に力を入れたオンライン学習
友達と一緒に作文を書くことで互いの予習が参考になり、読書紹介で読書の幅が広がります。 言葉の森
 

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
大学入試(14) 

コメント欄

森川林 2019年12月18日 11時3分  
 大学入試のための国語対策はどうしたらよいかというと、自分の興味のある分野の説明文の本を読むことです。それによって長文を読む力の基礎を作っておくことが第一です。
 第二に、問題集読書でバランスのよい語彙力をつけ、第三に、読解検定で問題の解き方を身につけ、第四に、毎週の作文で1200字の作文を書く練習をしていくことです。
 作文を書く時間がなかなか取れない生徒は、構想図を10分で書き、音声入力10分で1200字の作文を書き、森リンで採点することです。

nane 2019年12月18日 11時22分  
 子供の教育を考える場合、入試がなくなる時代が来ることをひとつの前提としておくことが大事です。
 入試がなくなっても必要な学力とは何かと考えれば、ひとつは個性的な学力です。もうひとつは全教科のバランスのよい学力です。


コメントフォーム
これからの大学の国語入試の方向 森川林 20191218 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ふへほま (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ふへほま」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
新着コメント1~3件
プログラミング nane
 言葉の森の通学教室の卒業生の結構多くの 1/15
プログラミング 森川林
 プログラミング教育は、最初は子供にとっ 1/15
日本一のオンラ nane
 なぜ日本一を目指すかというと、これから 1/13
……次のコメント

オープン教育 1~3件
オープンの川
鳥の村 1~3件
鳥の村
虹の谷 1~3件
虹の谷
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■全く書けなかった記述の問題が楽に書けるようになった――作文の教え方2 12月17日
■自主学習クラス12月保護者懇談会資料 12月16日
■オンラインクラスの12.4週の発表会について 12月16日
■個別の電話指導がある通信の作文 12月16日
■全く書けなかった記述の問題が楽に書けるようになった――作文の教え方1 12月15日
■受験作文コースの生徒対象――志望理由書1回無料添削(再掲) 12月14日
■12.2週、及び12.3週の授業の資料をアップロードしました 12月13日
■学校に行かない子も活用できる自主学習クラス 12月13日
■勉強の能率を上げ、生徒どうしの交流を生かす自主学習クラス――新しいオンライン教育4 12月12日
■【合格速報】関西学院大学理工学部生命医化学科 12月10日
■20年以上前の生徒の作文が載っている「作文の丘から」 12月10日
■12.2週のプレ受験コースの課題アップロード 12月9日
■新しい読解練習の方法――間違えた理由を文章として書かせる 12月9日
■創造力、思考力、発表力などの見えない本当の学力を育てる創造発表クラス――新しいオンライン教育3 12月6日
■読解力低下の原因と対策 12月4日
■発表と質問感想で勉強が進むオンラインの作文クラス――新しいオンライン教育2 12月3日
■新しいオンライン教育――人間の触れ合いのあるオンラインがリアルな教育を超える 12月2日
■読解力は、読む力と解く力の足し算 11月30日
■「ざんねん」は物事の裏側 11月29日
■12.1週の授業の資料をアップロードしました 11月28日
■日本語と英語の暗唱教育――日英暗唱クラスの計画 11月27日
■作文は究極のアクティブラーニング 11月26日
■読解検定11月実施中――今回は学年によって問題が難しかったようです 11月25日
■小学生の「工作」の本をSTEM教育のうちのエンジニアリングの基礎として 11月23日
■本日から読解検定。問題が届いていない人は到着後答えの送信を 11月22日
■自主学習のすすめ 11月21日
■穴埋め式ドリルでは力がつかない 11月20日
■11.4週の資料をアップロードしました 11月19日
■提出率99%の作文通信教育 11月19日
■面白い理科実験とアクティブラーニング 11月18日
……前の30件
RSS
RSSフィード

カテゴリー
全カテゴリー

QRコード


通学できる作文教室
森林プロジェクトの作文教室

リンク集
現在作成中です。





 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。