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身近な人の温かい眼差しが子供を育てる
森川林 2019/04/18 06:47 

 植物に人間の気持ちが伝わるという実験があります。
 塩谷信男さんが、切り取った葉っぱに、何もしない葉っぱ、声かけをする葉っぱ、気持ちを伝える葉っぱなどというような区別をして何日か置いてみたところ、何もしない葉っぱはすぐに枯れてしまったのに、気持ちを伝えた葉っぱは長い期間青々ととしていたというのです。

 植木でも、人間が話しかけたり触れたりして、関心を持たれるような育て方をすると、虫がつきにくいということがあるようです。

 植物でもそういうことがあるのですから、人間でも同じようなことがあるはずです。
 特に、心が素直な子供たちは、そういう影響を最も受けやすい存在です。

 だから、子供を成長させるものは、食べ物とか習い事とか、お金をかけて外側から与えるものではなく、子供にとって最も身近な存在であるお母さんが、その子を見つめて、話をして、聞いてあげ、なでてあげて、その存在をそのまま肯定して認めてあげることなのです。

 今の世の中では、子供は常に社会の側から評価される圧力の中で暮らしています。
 勉強ができるとか、何かの役に立つとか、社会からの評価がよければ認められるが、評価がよくなければ認められないという環境の中で暮らしています。

 何かができたから褒められるということは、もしそれができなかったら自分は褒められる価値がないのだというメッセージを子供に送っていることと同じです。

 だから、母親は、子供がよくできたときも、よくできないときも褒めてあげることが大事なのです。

 出来の悪い子がいた場合、お母さんはそこで悩むべきではありません。
 せっかくのこの人生を、出来が悪いという形で登場してきているならば、その役割を楽しんで生きるというふうに発想を切り替えるのです。

 出来の悪いことも含めて、それはその子の価値ある個性だというふうに発想を転換する必要があります。
 なぜなら、出来のよいい子が普通にまともな人生を送ったとしても誰も何とも思いません。
 しかし、もし出来の悪かった子が、将来社会人になって、こんなに楽しく暮らしているのだということを示すことができれば、それは出来のよいい子が普通にまともに暮らしているよりも、何倍も個性的で、また多くの人に希望や与えることになるからです。

 子供には、できる子、できない子、いい子、だめな子というふうに分類する圧力が、社会の側からは常に送られてきます。
 小さい子供には、まだすぐにその圧力をはねかえす力はありません。

 だから、お母さんが、その出来の悪いことも含めて、あなたがいちばんいい子なんだよというメッセージを常に送ってあげる必要があるのです。

 人間の成長の最も大きな要因は、身近な人からの愛情のこもった眼差しであって、それさえあれば子供は正しく幸福に成長していけるのです。
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森川林 2019年4月18日 6時48分  
 言葉の森の教室に来る子で、ときどき、「ただいまあ」と言って入ってくる子がいます。
 そのあと、「あ、まちがえた」と言いますが。
 また、先生を呼ぶときに、ときどき「お母さん」と呼ぶ子がいます。
 そのあと、「あ、まちがえた」と言いますが。
 教室の居心地がいいのは、先生が、いつも、よくできたところを褒めているからです。
 できなかったところを注意して、ほかの生徒と競争をさせてがんばらせるというようなことをしていないからです。
 そして、そういうのどかな勉強の仕方で、みんな上達していくのです。


nane 2019年4月18日 6時49分  
 親の役割は、子供にあれこれ習わせて、よくできる子に育てるというようなことではなく、「あなたはそのままでいい子なんだよ」という単純なメッセージを、どんなときにでも子供に伝えていくことです。
「勉強ができない? いいんだよ、そんなこと(笑)」
「失敗しちゃった? いいんだよ、そんなこと(笑)」
「あなたが楽しく暮らすことがいちばん大事なんだから、いろいろ困ったことがあっても、その困ったことを楽しみながら暮らしていけばいいいんだよ」
ということを子供に伝えていくことなのです。


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