作文検定4級レペル
中学生の後半は、方法を考えて書こう
中学生の後半は、象徴的な題名を主題にする書き方を身につけます。体験実例も社会実例もできるたけ個性的ほ書きましょう。字数の目標は六〇〇—一二〇〇字です。
▼ここが大切!
▽生き方の主題
象徴的な題名を白分の生き方に結びつけて書く練習です。象徴的な題名とは、「窓」「道」「空」などという題名です。その題名から連想して、どんな生き方をしたいかという形で意見を考えます(「私は、窓のように心を開いた生き方をしたい」など)。
▽複数の方法
意見を実現するための方法を書きます。心構え的な方法と、社会的な方法の両方から考えてみましょう。
▽社会実例(伝記)
社会実例として伝記から実例を選ぶ練習です。本を一冊読んでおくと、その一冊からいろいろな実例が引用できます。『福翁自伝』(福沢諭吉)、『フランクリン白伝』(フランクリン)、『氷川清話』(勝海舟)などを読んでおきましょう。
特に明治時代は近代日本の原点を形成した時代ですから、その時代の伝記を読むと応用が広がります。
▽詩の引用
多くの人に知られている詩、短歌、歌の歌詞などから表現を引用し、意見に合わせて加工して書く練習です
▼作文を書き終えたあとに
中学生の後半は、小学五年生のころから続いた作文のスランプにようやく出口の見える時期です。
中学生の後半に書く作文の中には、大人になったときに読み返しても感動するような優れたものがよくあります。それだけ、白分の言葉で物事を深く考えられるようになったということでしょう。しかし、書いている本人は、よく書けたという自覚がないことが多いので、周囲の人が温かく評価してあげることが大切です。
▼作文のお手本!
森
先日、田舎の祖父の家に行った。祖父の裏山にある森は、春にはタケ/コが出るし、秋にはクリやキノコが採れる、生きた白然のある森だった。確かに、都会の公園にも自然はある。しかし、生きたものという感じがしないのは、やはりそこに多様性がないからだろう。私は、白然の森のように多様なものを許容できる人間になりたい。
そのための方法としては、第一に、外見だけで相手を判断しないことだ。私は昔スズムシを飼っていたごとがある。ある日、母と一緒にスズムシが鳴いているのを見ていたとき、かごの横をゴキブリが通った。そのとき、母は、「スズムシちゃん、いい声ねえ」と言った声のボリュームを急に上げ、「きゃあ。ほら、スリッパ」と、ゴキブリをたたこうとした。しかし、よく考えてみれば、スズムシもゴキブリも、同じ地球の仲間なのだ。
多様性を持つ第二の方法は、互いの意見を交流させることだ。今、世界には、民族や宗教の紛争が続いている。その根底にあるのは、異なる価値観を持った人どうしの対話の不足である。人間は、意見の異なる人とこそ話を交わすべきなのだ。幕末の江戸城明け渡しの立役者、勝海舟と西郷隆盛は、それまでに一度しか会ったごとがなかった。しかし、その二人の対話が江戸を戦火から救ったのだ。
確かに、白分の考えを純粋に貫こうとすることは尊い。しかし、それが白分とは異なるものを拒否することであってはならない。森のよさとは、多様なものを認めるよさである。「ミミズだって、オケラだって、アメンボだって」という歌がある。その歌詞の延長には、やはり「ゴキブリだって」森の中て楽しく生きているはずなのである。
▼中学生後半の日記の書き方
その日に思ったことを、「したい」「なりたい」「べきだ」「問題だ」などと意見化し、「反対意見への理解」が入るように書きましょう。
感想と説明だけの殺風景な日記にならないように、情景描写も工夫してみましょう。
○月○日
今日は、久しぶりにいい天気だった。青く広がる明るい空に、筆でかいたような白い一筋の雲が浮かんでいた。
私は、ごの空のようにいつも明るい心で生きていきたい。
確かに、暗い現実があるときにそれを直視するごとは大切だ。社会の進歩は、否定的な現実を変革することで生まれる。しかし、そのときに、心まで暗くしてはならないと思った。
▼日記を書き終えたあとに
中学生は、文章を書くことがスランプになりがちな時期ですが、中学生後半になると次第に自分の考えが確立してきます。意見や実例の材料となるものは、やはり読書です。書くことがないときは、無理に書こうとするのではなく、まず読むことに力を入れていきましょう。
学年別作文感想文の書き方
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中学生の前半は理由を考えて書こう
中学生の前半は、意見文の基本的な構成を身につけます。意見の理由を複数入れるとわかりやすくなります。各段落は同じぐらいの割合で書きましょう。字数の目標は六〇〇—一二〇〇字です。
▼ここが大切!
▽是葉の主題
よいか悪いかをはっきりさせて主題を考える練習です。書き方は、「……がよいと思う」「……が大切だと思う」「……べきだと思う」のような形になります。
▽複数の理由
意見に対する理由を考え、その理由に対応した実例を考えるという書き方です。
理由を考えるということは、物事を抽象的に考えることなので、最初のうちは書きにくいかもしれません。
▽社会実例(データ)
社会的な実例を書くときに、
数字や固有名詞がわかるようなデータを入れて説得力のある文章を書く練習をします。
▽反難意見への理解
自分の意見と反対の考えに対し理解できる点を書きます。意見を書くときの習慣にしていきましょう。
▽具体的読明の結び
最後の段落で意見を書いたあと、その意見の裏づけとなる具体的な例を書いていきます。
▼作文を書き終えたあとに
中学生の作文は、意見中心の文章になるため、小学生のころの作文よりも上手に書けなくなります。これを克服するためには、意見文にふさわしい実例や語彙を蓄積していくしかありません。文章を書くことがいちばん苦しくなる時期ですから、周囲の人は、よいところを見て励ましてあげることが大切です。そして、その一方で読むカをつけていきましよう。
▼作文のお手本!
あだ名はよいか悪いか
新しいクラスになって一週間もすると、みんなのあだ名がわかってきた。最初は、斉藤さんとか田中君とか呼んでいたが、だんだん、さいちゃん、たな君などと呼ぶようになった。そして、それにつれて、クラスの中でみんなの笑い声が増えていった。私は、あだ名はよいと思う。その理由は二つある。
第一の理由は、あだ名て呼ぶと親しみが増すからだ。私も最初、自分の名前を坂田さんと呼ばれていたときには、白分でもよそ行きの言葉で「はい」と答えていた。しかし、あだ名でキャロラインと呼ばれるようになってからは、返事の仕方も白由になった。
あだ名がよいと思う第二の理由は、あだ名はその人の個性を表すからだ。戦国武将のあだ名で有名なのは、秀吉の「猿」だが、秀吉にそのあだ名をつけた信長は、若いころ、「うつけ」と呼ばれていた。また、秀吉のあと、天下を取った家康は、「たぬき」と呼ばれていた。それぞれ、その人物の性格や雰囲気が伝わってくる。しかし、私だったら、もう少しいいあだ名をつけてあげたいと思う。
確かに、あだ名には人を傷つける面もある。それは、あだ名が往々にして、その人の身体的な特徴をもとにつけられることがあるからだ。例えば、首が長い人をキリンと呼んだり、ロが耳まで続いている人をワニと呼んだり、上半身が黒くて下半身が白い人をバクと呼んだりするのは、本人を傷つけることになる。私はこれから、人を傷つけないようなあだ名を工夫していきたい。
▼中学生前半の日記の書き方
その日に思ったことを、「社会実例(データ)」「反対意見への理解」が入るように書きましょう。日記に社会的な実例を入れるとき、固有名詞や数字などのデータがしっかりしていると説得力が出てきます。内容に関連のあるデータを調べてみましょう。
○月○日
先日、あだ名の作文を書いたので、今日は、英語のニックネームを調べてみた。
ロバートはボブ、ウィリアムはビル、マーガレットはメグ、エリザベスはべティなどの愛称で呼ばれているようだ。私のあだ名のキャロラインは、キャリーで、何だか荷車のような感じがした。
確かに愛称は親しみがわくが、格調高さに欠ける気がしてきた。
▼日記を書き終えたあとに
中学生は、白分の世界を持つ時期です。子供の日記であっても、プライバシーは尊重してあげましょう。中学生のころは、親子で共通に話す話題が乏しくなりがちです。調べたデータなどをもとにすると、新しいコミュニケーションがとれるようになります。
学年別作文感想文の書き方
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宿題を書くときに役立ちました。
m(p_q)mありがとうございましたm(T_T)m
わったーさん、がんばってね。
これ丸々うつしたいですw
写すのも勉強になるからいいと思いますw。
書き方が良く分かります!てか分かりました!(^^) ありがとうございましたぁ★ これを参考にして書いてみます♪
はーい。がんばってねー。ヽ(`▽´)/
役立ちました!有難うございました!
書き方に自信がついたら、今度、森リンの点数アップに挑戦してみてください。
宿題がこれのおかげで早く終わりました☆ありがとうございます。
みっちさん、よかったですね。
これは意見文の書き方の基本なので、大学入試の小論文のときも使えます。
勉強になりました♪あと、自己紹介の作文の書き方も教えてください!
ありがとーございます!
完璧なので写したいぐらいです笑
すごく分かりやすくてお手本にしたいくらいです(^^)
すごく助かりました。おかげで得意じゃなかった作文がすぐ終わりました。ありがとうございました。(^-^)
丸写しした~い!?
最高のクラスとは、って言うテーマなんですが、どう書けば良いと思いますか?
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