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読書の習慣をつけるには as/57.html
cynthia 2006/04/19 12:48 
 言葉の森に来ている生徒は、読書好きの子が多いと思います。しかし、どんなに読書が好きな子でも、新しいジャンルの本に取り組むときにはやはり抵抗があるようです。読書をあまりしない子の場合は、本を読むことそのものに抵抗があります。
 読書をする際に、いちばん大事なことはこの抵抗感をなくすことです。抵抗感をなくすためには、
(1)毎日読むこと
(2)最後まで読むこと
の二つが重要です。
 本というものは、読む力がつけば次第に面白くなります。読む力のないうちは、つまらなく感じます。子供が(大人でもそうですが)、「この本、つまらない」と言う場合、本が子供の実力を超えているのでつまらなく感じるというケースが多いのです。
 親が読書好きだと、いつの間にか自然に本が好きになっていたという自分の経験から、どうしても「毎日読む」「最後まで読む」という人為的なやり方になじめないことが多いようです。しかし、読書でも勉強でも、最初のアプローチがいちばん退屈な部分ですから、ここは半ば強制的に取り組むようにして、楽にできるようになる状態まで早く持っていくことが大切です。
 本は、最後まで読むと、読み切ったという充実感が生まれます。途中までしか読んでいない本は、読んだという気持ちになれません。また、長い時間をかけて読んだ本もやはり、全体像がつかめません。一般の予想とは違って、早く読み終えたものの方が内容を把握しやすいのです。
 具体的にどのくらいのページ数を読むかというと、一区切り50ページというのがわかりやすいと思います。これは単純に計算しやすいからです。大人の人がやや難しい文章を読む場合のスピードは約1ページ(600字程度)1分です。子供の本は字が大きく易しいものが多いので、子供が読む場合は50ページを30分ぐらいで読めます。30分も読んでいると、内容に引き込まれるので、ページ数のことなどは忘れてしまいます。ページ数のことに気づいたときに、50ページという区切りだとすぐにどこまで読めばよかったのか思い出せます。
 50ページ読書の習慣がつけば、生活のいろいろな場面で応用できます。子供がどこかに遊びに行きたいと言ったときには、「よし、読書50ページしてから、どこかに行こうか」などと言えます。「よく学びよく遊べ」です。
 勉強の時間と読書の時間の組み合わせ方には、コツがあります。子供にとって読書は半分遊びのようなもので、気楽に取り組めます。また、読み始めると熱中してそのままずっと読み続けるということもよくあります。ですから、読書を先にして勉強を後にすると、勉強の時間が取れなくなることがしばしばあります。勉強が一通り終わってから読書という形にしておけば、勉強と読書が両立します。
 ただし、小学生のころは、勉強よりも読書を優先するぐらいの方が力がつきます。漢字の書き方を覚えたり計算の練習をしたりすることは、あとからいくらでもできますが、読書の習慣だけはあとからでは間に合いません。ところが、漢字や計算のように結果がすぐに出るものは、子供も大人もつい優先してしまいがちなのです。親は遠い展望を持って、今すぐには結果の出ない読書を、すぐに結果の出る勉強よりも優先させていくべきです。
 自分の力ではなかなか読み進められないやや難しい本に最初に取り組むときは、親が読み聞かせをしてあげるのも一つの方法です。本にはもともと子供を引きつける力があります。最初は退屈そうに聞いていた子も、その本が終わりに近づくころには熱心に聞き入るようになります。そして、興味を持てば、自分でその続きをひとりで読むようになります。親が子供に「自分の力で読みなさい」などと言うのではなく、一緒に楽しく読み聞かせをしているうちに、子供が自然に読むようになるという読ませ方がコツです。
 また、この場合大事なのは、楽しく読むということです。読んだあとに問題を出すなどという勉強的な仕方は、長い目で見て子供を読書から遠ざけます。親自身がその本に面白さを感じているということも重要です。有名な本であっても、親が読んで楽しくなければ、子供にもその退屈さは伝わります。私(森川林)の家では、子供が小学校低学年ころ、中村うさぎの「ゴクドーくん漫遊記」や清水義範の「永遠のジャック&ベティ」を読んだことがありました。小学生相手に読むような本ではありませんが、読みながら親も笑いっぱなしでした。

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今学期の項目 ★ヤマブキの苗(中学校2年生相当)★ as/56.html
cynthia 2006/04/17 12:37 
  複数の意見一 —確かにAという意見もある —
  複数の意見二 —しかしBという意見もある —

 総合化の主題は次のような流れで書いていきます。 「(要約のあと)確かに漫画はよいという意見も理解できる。例えば……。しかし、漫画はよくないという意見もわかる。例えば……。だが、いちばん大事なとこは、漫画自体がよいか悪いかということではなく、漫画以外の読書をどれだけしているかということではないだろうか。」  その最初の意見です。この意見が中心になるわけではないので、「確かに……」のような言葉で抑え気味に意見を展開していくことが大事です。 意見のあとに理由を書き、その理由のあとに実例を書く形が多いです。

 体験実例 —自分らしい体験実例—

 意見を裏づける体験実例を書いてみましょう。

  ユーモア表現 —ユーモアのある表現(笑)—

 読み手を笑わせるような表現を入れます。自分の失敗談を書いたり、物事を大袈裟に書いたりするとよいでしょう。

  総合化の主題 —大事なことはAかBかではなくCである—

 総合化の主題は次のような流れで書いていきます。 「(要約のあと)確かに漫画はよいという意見も理解できる。例えば……。しかし、漫画はよくないという意見もわかる。例えば……。だが、いちばん大事なとこは、漫画自体がよいか悪いかということではなく、漫画以外の読書をどれだけしているかということではないだろうか。」  その結びの意見です。
 総合化は、AとBの意見の単なる折衷案にならないように、別のより高い次元でまとめるように考えていくことが重要です。よくない例としては、「AもBもどちらも大切だから、要はよく考えて使い分けていくことだ」というような書き方です。しかし、これを×としてしまうと、生徒には難しくなりすぎるので、評価の上ではこういう書き方でも◎にします。
 総合化の考え方には、いくつかのパターンがあります。 Aという相手もよいし、Bという相手もよいが、大事なのはCという自分自身だ。 Aという外見もよいし、Bという外見もよいが、大事なのはCという中身だ。 Aという方法もよいし、Bという方法もよいが、大事なのはCという目的だ。 Aという方法もよいし、Bという方法もよいが、大事なのはCという結果だ。 Aという目的もよいし、Bという目的もよいが、大事なのはそれを実行するCだ。
 例:楽しくやるのもいい。厳しくやるのもいい。しかし大事なのはどういう結果を出すかということだ。

  名言の引用 —主題に合わせて名言を引用する —

 https://www.mori7.com/ki/meigenn/print.php">名言集から主題に合う名言をさがして、引用します。

  90分以内 —書き始めから書き終わりまで90分で—

 長文を読む時間、構成メモを考える時間などは入れずに、書き始めから書き終わりまでを90分以内で書いていきます。時間のかかる人は、全体で90分とだけ考えずに、段落ごとに途中経過時間の目安を決めておきましょう。
 
 https://www.mori7.com/mine/nae.php?yama=ya">ヤマブキの苗

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