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オンライン教育は少人数クラスと結びついて初めて効果を発揮する
森川林 2020/06/01 06:16 

 新型コロナウイルスによる学校の休校に対応するために、急速にオンラインビジネスやオンライン学習のニーズが生まれました。
 Teamsの利用者は、2020年3月の1週間で1日当たりのアクティブユーザー数が1200万人増え、合計4400万人になったそうです。
 一方、Zoomの利用者も、2019年12月に1000万人だった1日当たりのアクティブユーザー数が2020年3月には2億人に達したそうです(TechTarget)

 しかし、、現在行われているオンライン学習のほとんどは、単なるビデオ授業であったり、これまでリアルな教育で行っていた授業をそのまま動画として流すものなので、子供たち特に低学年の子供たちの学習意欲を引き出すものになっていません。

 言葉の森では、設立当初から作文の電話指導による「オンライン」教育を行ってきましたが、2013年から、試験的に5人程度の少人数のオンラインクラスを作り、子供たちどうしの対話のある触れ合えるオンライン教育を模索してきた。

 このオンラインシステムには、最初のころはGoogleハングアウトやスカイプを使っていましたが、2017年からZoomを使う形のオンライン教育に切り替えました。
 理由は、性能面でZoomの方が優れていたためです。

 しかし、パソコン操作が苦手という保護者が多く、生徒数はずっと150名程度で推移してきました。

 ところが、2020年3月から、東京都をはじめとする7都府県の学校休校措置が始まり、この休校に対応するため3月8日から国語、算数数学、英語、読書、図工などのオンラインスクールを開始したところ、新規の参加者が増え連日のべ100名の人が朝のオンラインスクールに参加するようになりました。

 オンライン学習は、他の学校や塾でも行われるようになりましたが、言葉の森の場合は5人程度の生徒数を維持し、先生による生徒の個別の指導もあるオンライン学習ですから、1コマ45~60分550円という有料の企画でありながら保護者から参加型の学習によって子供が意欲的に取り組んでいるという高い評価を受けました。

 言葉の森のオンライン教育と他のオンライン教育との違いは、言葉の森の場合は、低学年の生徒が喜んで参加していたことです。
 オンライン教育の先進国と言われているアメリカでも、実質は授業をただオンラインの動画で流すだけなので、低学年の生徒は授業に集中できないという問題が指摘されていました。

 オンライン教育は、リアルの教育ができないからやむを得ずその代替手段として行われるものではなく、リアル教育ではできないオンライン独自の特徴を生かして行われて初めて意味あるものになります。

 そのオンライン独自の特徴とは、同質の少人数のグループの対話と交流のある教育が可能になるということです。
 つまり、オンライン教育に参加する子供たちが、いつの間にかそこで親しい勉強友達になることを目指したオンライン教育だということです。
 そのための参加生徒数の上限は、5名程度です。

 これまでの経験で、生徒数が4~6名であれば、全員が発言し密度の濃い授業ができることがわかりました。
 これが7名になると、かなり忙しく授業をしなければならなくなります。
 しかし、3名以下になると、友達どうしの交流が少ない、やや寂しい授業になります。

 また、学年がほぼ同じで、同性の集団であれば話がはずみますが、そうでないと生徒どうしの自然な交流が少なくなります。
 さらに、授業の形態も、正しい答えを教えるような詰め込み学習的なものではなく、生徒一人ひとりが参加し発言するような性質のものにする必要があります。

 言葉の森の考えるオンライン教育の理想は、小学校低学年のころからオンラインスクールで仲よくなった子供たちが、小学校高学年になっても同じように勉強を続け、中学生になっても、高校生になっても、さらに大学生になっても、社会人になっても同レベルの知的交流を続けていけることです。
 もちろん、途中でクラス替えがあったり、新しい教科による新しい出会いがあったりするでしょうが、学習を通じて交流するというつながりは続いていきます。

 学習を通しての交流を続けるためには、互いに切磋琢磨し、同じレベルの学習を維持しなければなりません。
 その切磋琢磨が今でも既に表れているのが、生徒どうしの読書紹介です。

 少人数のクラスで、ある生徒が面白そうな本を紹介すると、ほかの生徒もその本に関心を持つようになります。
 また、高学年になるにつれて、一人ひとりができるだけ自分なりにレベルの高い本を紹介するようになります。
 毎回、それぞれが自分の読んでいる本を紹介するだけで、読書の質も量も上がっていくのです。

 しかし、この読書紹介と、その読書に対するそれぞれの質問と感想の時間を確保するためには、生徒数が5名程度である必要があります。

 だから、オンライン教育は、少人数クラスと結びついて初めてその効果を十分に発揮できるようになります。
 8人以上の生徒を相手にしたオンライン教育は、よほどうまく運営しない限り、単にリアルな授業をオンラインで流すだけになります。

 知識を詰め込む形の学習であれば、人数が多くても進めることができますが、生徒一人ひとりの発言と参加を促す形の授業であれば、5名程度の生徒数というのは重要な条件になります。
 そして、これから必要とされる学力は、思考力や創造力や共感力という一人ひとりの発言と参加を必要とする学力なのです。

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森川林 20200601  
 オンライン教育がどこでも普通に行われるようになりましたが、生徒数が8人以上のオンライン教育や、マンツーマンのオンライン教育は、リアルな教育をオンラインで代替したものに過ぎず、せいぜい場所の成約がなくなったというものでしかありません。
 オンラインには、リアルにはない独自の価値があります。
 それが、5人程度の少人数を維持するオンライン教育です。
 そこで生まれるのが、学習のコミュニティなのです。


nane 20200601  
 言葉の森のオンラインは、リアルでできることをオンラインでやるのではなく、リアルでできないことをオンラインでやることを目指しています。
 だから、世間一般のオンライン教育とは、最初の発想から違います。
 それは単に時間や空間の制約を超えるという程度のことではなく、永続する学習コミュニティを日本中に作るということです。

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風邪の中をプログラミング
森川林 2020/05/31 20:44 

 コロナウイルスなんて免疫力があれば大丈夫、と思っていましたが、木曜日の夕方から急に風邪を引いたようで(笑)、頭痛と背中の痛みが急に増してきました。

 ちょうど教室が休みだったので、6月からのオンラインスクールのプログラムを作りながら、時どき寝ながら、やっと3日目の今日、プログラムを作り終わりました。

 「プログラミングなど人に任せればいいのに」と言う人がいるかもしれませんが、それは何を作るかが隅から隅まではっきり決まっているときの話です。
 新しいことを始めるときは、自分自身が何を作りたいかかがわかっていないところがあります。
 そして、作っている間に、よりよいアイデアを思いつくことがあるのです。

 ところが、アイデアを思いつくのは簡単ですが、それをこれまでの古い仕組みに組み込むことが非常に大変なのです

 例えて言うと、アイデアは3次元で思いつくのですが、それをプログラミングするときは2次元で作業しなければならないという感じです。

 これをもしほかの人にプログラミングを頼むとしたら、その頼まれた人は、あまりの仕様変更の多さに過労死に近いところまで行くと思います。

 だからこそ、私は、簡単なプログラミングは、誰でも自分でできるようにしておく必要があると思います。

 そして、もうひとつは、今後のプログラミングは、もっと3次元的なものになっていく必要があると思います。
 既にそういう動きはあるのかもしれませんが。

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森川林 20200531  
 オンラインスクールのプログラムがやっとできたので、6月1日から募集開始です。
 これまでの生徒のみなさんには、また改めて通知を出します。
 新しい教育を目指してがんばってやっていきましょう。

nane 20200531  
 考えてみたら、3月から、メールも読まず、記事も更新せず、ひたすらに新しい仕組みを考えていました。趣味=考え(笑)。
 今日やっと当面の仕組みができたので、今後は仕事もちゃんとやっていきたいと思います。

サラ 20200531  
風邪の中、おつかれさまでした!
オンラインスクール、これからますますニーズが増えると思います。
義務教育とは言っても、本来、学校に行く行かないは個人の自由のはず。大切なのは学校に行くか行かないかではなく、幸せに生きる力をつけることで、そのための選択肢が増えることは歓迎すべきことだと思います。
もちろん、日中は学校に通っている人たちにとっても、オンラインスクールは、自分のペースで学力をつけ、自分に合った友達に出会うための貴重な機会になると思います。
これからもがんばってください。

森川林 20200601  
 サラさん、ありがとうございます。
 学校は、勉強のできる子にとっては退屈な場所です。(できない子にとっても。)
 それでも、どうして学校に行くかというと、友達に会えるからです。
 だから、学習機能と友達機能を分け、それらをいずれもオンラインと地域でカバーするようにすればいいのです。
 新しい教育は今の学校とは別のところで生まれてくると思います。

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「プロに聞く『子どもの作文力」劇的に上げる方法』」の記事
森川林 2020/05/27 12:46 

 東洋経済オンラインの記事で、いいことが書いてあると思ったら、自分の本でした(笑)。
https://toyokeizai.net/articles/-/348162

 ここに書かれている内容は、受験作文でよくある「何をどう書いていいかわからない課題のときの書き方」です。
 実は、こういう課題は作文の課題というよりも、発想の仕方の課題ですから、作文力を評価することにはあまり向いていません。
 それは、実力の差よりも、切り口の差の方が大きくなることがあるからです。

 同じ理由で、複数の課題を与えて、どれからひとつを選択して書かせるという作文課題も、作文力の評価としては問題があります。
 課題の選び方によって大きな差が出るからです。

 では、どういう課題がいいかというと、本当は、1人の生徒にさまざまな課題で2本か3本の作文を書かせるのです。
 今は、1本の課題で作文力を評価する試験がほとんどですが、それでは誤差があります。
 2本か3本書けば、その生徒の大体の実力がわかります。

 しかし、作文試験のいちばんの難点は、評価をする人の手間が大変だということです。
 だから、いちばんいいのは、森リンなどの自動採点ソフトで大体の区分をしたあと、最終判断だけを人間がすればいいのです。

 しかし、試験でこういうことをやるのは(全員がパソコン入力ができることが前提になるので)まだ難しいでしょうから、作文検定試験のようなものを併用してやっていくのがいいのだと思います。

 東洋経済の記事を読まれた方は、できればシェアをしてくださるようお願いいたします。

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森川林 20200527  
 この記事を読んだ人は、もうO中学の作文の書き方を迷わないはずです。
 同じような作文課題は、東京都のN高校の入試でもよく出されています。
 ところで、これを、「パターン化された書き方」というのは当たっていません。
 パターンに沿って書くと、みんなの作文のレベルがぐんと上がります。
 そのレベルの上がった作文を評価するのが、本当の評価だからです。


nane 20200527  
「読解・作文力」の本が3刷になりました。
読解検定の解凍チェックに使ってもらうといいと思いましたが、小学生では読みこなせないようなので、夏期講習で読解講座を行うことにしました。(後日詳細を載せます。)

ひかりん母 20200527  
ひかりん母です。
お世話になります。

いつもブログも拝読しております。すみません、当初、コメントするつもりはなかったのですが、あまりにおかしくて(笑)

そうなのですね(^^)

私も長女の時代から、子育てや勉強、読解力、思考力、創造力・・・自分の考える、求める内容をネットで調べる度に先生のブログにたどり着きますよ(笑)

後程、記事の方も拝読させて頂きます。

森川林 20200529  
 ひかりん母さん、ありがとうございます。
 自分で読んでも、結構いいこと書いているなあと思いました(笑)。

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【重要連絡】6月以降の「朝のオンラインスクール」の学習について
森川林 2020/05/18 16:29 

 6月以降の「朝のオンラインスクール」、及び、今後の学習についての話をします。
 日程は、下記のいずれかです。
 ご都合のよい日時を選んでご参加ください。
 時間は説明15分、質疑応答15分の予定です。
 参加できない方は、あとで動画を載せますのでごらんください。

5月23日(土)10:00~
  24日(日)10:00~

 会場は、「■中庭」 https://zoom.us/j/156334327 です。
(言葉の森のホームページの「生徒関係リンク」から「8.■会場中庭」へ行けます。)

 話の内容は、
1.小中学生の勉強について
2.6月からの朝オンの予定
3.朝オン以外の言葉の森の学習紹介

※のちほど、このお知らせをはがきでお送りします(海外の方はメールで)

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【重要】Zoomのブレークアウトルームがビジー状態で使えない場合の対応
森川林 2020/05/15 06:01 

 5/13、5/14の11:00ごろからZoomがビジー状態になり、ブレークアウトルームが使えなくなるクラスがありました。
 現在、Zoomに問い合わせ中です。

 今後も、授業中にブレークアウトルームが使えなくなる場合があると思いますので、その場合は、次のようにしたいと思います。

1.先生が授業の時間配分を決める。
2.先生が生徒に連絡する。
「ブレークアウトルームが使えない場合は、○時○分から□□さん、○時○分から△△さん、……という時間配分で話をするので、その時間になるまでスピーカーの音量を下げて自分の勉強(実習)をしていてね」
3.次の人を呼ぶときはチャットを利用する。
「次の人を呼ぶときは、個別チャットで呼ぶので、自分の時間が来るか、オレンジ色のマークが出たらスピーカーの音量を戻して先生と話ができるようにしてね」

 かなり高度な対応になると思いますが、できる範囲でやっていってください。

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