「見える学力見えない学力」を書いた岸本裕史さんは、家庭塾というものを開いていました。
これは、勉強の土台は、家庭での学習にあるという考えにもとづくものです。
同じ考えで行われていたものに、初代総裁を平澤興氏が務めていた全家研の運動があります。
今は、学習塾の隆盛に押される形で、そういう家庭で自分の計画で行う勉強は少なくなっているのではないかと思います。
しかし、勉強の本来の姿はこの家庭塾なのです。
どんなに面白くわかりやすい授業を聞いても、それは、頭の表面を通り過ぎて行くだけです。
その知識が自分の中に定着し、さらに他の場面にも活かせるようになるためには、その勉強を繰り返し実習するという時間を欠かすことはできません。
ところが、学習環境が豊かになるにつれて、面白い授業を見るだけの勉強の時間が増え、自分でそれを定着させる時間が減っているという状況があるのです。
そのために、塾に長時間通うような勉強をしているのになかなか成績が伸びないとか、塾から出される宿題の量が多くて負担だとかいう問題が起きているのです。
小中学生の勉強は、教科書に準拠した分かりやすい参考書があれば、特にうまく教えてくれる先生がいなくても家庭で十分にやれるものです。
子供たちが勉強の時間をかけるところは、知識を面白く教えてもらうところではなく、それを定着させるために自分で勉強をするところなのです。
自主学習クラスでは、教材を決めて子供たちが自分のペースで勉強をしています。
分からないところは解法を見て自分で理解するか、又は、自分で理解できないときはお母さんやお父さんに聞くかします。
お母さんやお父さんも教えにくい問題のときは先生に聞きますが、ほとんどの勉強は子供が自分で答えを読んで理解できるものですから、人に教えてもらう時間は自然に少なくなります。
わからないところだけ人に聞く勉強なので、最初から最後まで人に教わる勉強よりも、ずっと能率がよい勉強になるのです。
この自主学習クラスのような勉強が、これまでなぜなかったかというと、オンラインで子供たちが集まって一緒に勉強するという仕組みがなかったからです。
言葉の森が始めた自主学習クラスは、古き良き家庭学習の伝統を、オンラインの技術で新しく作り直したものです。
また、単に古いものを新しい技術で復活させただけではなく、教育の目的も新しい理念に基づいて作り上げています。
それは、単に与えられた知識を詰め込むだけではなく(詰め込みの勉強ももちろん必要なことはありますが)、自分の個性を発見し、その個性を生かし、考える力を伸ばし、創造する力を育てるという教育の理念です。
この自主学習クラスを、作文クラス、発表学習クラスと同じようにこれから広げていきたいと思っています。
そして、この自主学習クラスの講師を担う人は、森林プロジェクトで作文講師資格を取得した全国の志ある仲間たちなのです。
▽自主学習クラスの授業から(最後のまとめの部分)
https://youtu.be/GQ4Ei_hUayE
自主学習クラスの勉強の時間のほとんどは、自分で行う実習の時間と、先生と生徒が個別に話す時間です。
しかし、授業の最初と最後は、短時間の交流の場として、みんなで話をする時間をとっています。
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勉強は、本来自分でやるものですが、子供たちには年齢に応じた特性というものがあります。
それは、小学1、2年生のころはお母さんと一緒に勉強したいということで、小学校中高学年から中学生にかけては友達と一緒に勉強したいということです。(高校生になると、ひとりで勉強するようになりますが)
だから、先生と一対一の個別指導ではなく、また能率の悪い一斉指導でもなく、少人数の自主学習が適しているのです。
自主学習の生徒で、前からやっている人は、カメラを机上に向けています。
すると、どんなことをやっているかわかるので、ノートのとり方などについてもアドバイスをすることができます。
小学生の子によくあるのが、行を空けずにびっしり書いていることです。
また、計算式を縦に並べずに、横に並べていくことです。
そんな些細なことも、勉強の能率を上げるためには結構重要なのです。
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小学校高学年や中学生の生徒で、真面目な子ほど作文の提出がたまってしまうことがあります。
それはなぜかと言うと、たまたま定期試験などで休んでしまったものを、あとから取り戻そうと思って1日に2つか3つ書こうなどという無理なことを考えるからです。
これまで、1日に作文の課題を2つ書きたいと言って、そのとおりに2つ仕上げた子はほとんどいませんでした。
それぐらい、600字から1200字の文章を書くというのは、負担の大きい勉強なのです。
ところが、真面目な子と、真面目なお母さんと、そして真面目な先生ほど、「たとえ遅れてもいいから、まだ書けていないものをあとから書くといい」などということを考えたり言ったりしてしまいます。
そのために、書くことがだんだん重荷になってくるのです。
私がいつもすすめている方法は、その日にできなかったものはもうやらないと割り切ることです。
私のうちの子供2人も、何かの都合で休んだとき、別の日に書かせるようなことはしませんでした。
受講料がもったいないと思うなら、電話を受けたその日にやり遂げることです。
あとでやればいいと考えることが、いちばんよくない方法なのです。
作文をためてしまいがちな生徒にとって、最もよい方法はその日のうちに書き上げることです。
そのためのよい方法は、寺子屋オンラインの作文クラスに参加することです。
寺子屋オンラインの作文クラスで、作文の準備を発表し、その場で作文を書き、書き終えたらその旨を連絡して退出する、ということをすれば、欠席しないかぎり作文の提出は100%になります。
小学校高学年や中学生の生徒で、作文の課題がたまりがちな生徒は、一度寺子屋オンラインの作文クラスに見学に来るといいと思います。
▽寺子屋オンライン作文クラスの授業から(準備の発表)
https://youtu.be/EhO4RhLKrHo
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勉強でいちばん大事なのは、長続きさせることです。
そのためには、1回ごとの勉強の中には、手を抜いたり、適当にやったりすることがあっていいのです。
毎回、真面目にやろうとさせると、つい子供を叱るようになります。
叱られてやることは楽しくはないので、子供はますます続けにくくなります。
だから、どんなときでも、いつも褒め続けていくといいのです。
寺オン作文は、準備の発表、作文の実習、作品の発表、質問と感想、読書の紹介、暗唱の発表などと全部やると、5、6人でもすぐに1時間を超えてしまいます。
5、6人の人数で、無理なく、楽しく、簡単にできる運営を今考えているところです。
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塾に行っても国語の成績がなかなか上がらないという人が多いと思います。
それは当然です。
塾の国語の授業で国語力が上がることは、たぶんほとんどありません。
学校でもそうですが、国語の授業の多くは、国語の文章を味わうためのもので、国語の点数を上げるためのものにはなっていないからです。
塾で国語の点数をあげるために行われていることの代表は、国語の問題集を解く勉強です。
ところが、国語の問題集をいくら磨いても国語の成績は上がりません。
その証拠にはならないかもしれませんが、国語の得意な子は、国語の問題集を解くような勉強をまずしていないからです。
では、どうしたら国語の成績を上げることができるのでしょうか。
その方法は、たった二つです。
■読む力をつける
一つは、問題集読書で難しい文章を繰り返して読む練習を続けることです。
要約をしたり穴埋め問題を解いたりするのではなく、ただ読むだけです。
なぜ、ただ読むだけがよいかというと、要約をしたり穴埋め問題を解いたりする勉強の何倍も早く、しかも簡単に勉強ができるからです。
なぜ、簡単に勉強ができるのが大事かというと、その勉強を繰り返し行うことができるからです。
文章の要約や書き写しを5回繰り返して行うことはまずできません。
ところが、文章を繰り返して読むだけであれば、5回以上の繰り返しは簡単にできます。
これが、言葉の森の提案している問題集読書です。
要約であれば、要約の正解のようなものか、要約をチェックする人が必要になります。
穴埋め問題集であれば、その問題集がなければ勉強が続けられませんが、そういう問題集はもともと数が限られています。
問題集読書は、1冊の市販の問題集を買ってくれば、だれでもすぐに始められます。そして、そういう問題集はいくらでも手に入ります。
ところが、この問題集読書を家庭だけでやろうとすると、長続きさせることができません。
ただ読むだけの勉強というのは張り合いがないので、やがて飽きてやらなくなってしまうことがほとんどだからです。
同じようなやりやすそうに見えるが続かない勉強に「1分間速音読」とか「10分間作文」というものがあると思います。
たいていの勉強は、半年続けて初めて成果がわかります。
半年続かないものは、何をやっても大した効果は望めません。
この「1分間速音読」や「10分間作文」の練習を長く続けられる子はまずいません。
これは、それらの教材を批判しているわけではありません。
教材そのものは、それなりに工夫されています。
しかし、実際に子供が続けられるかというと、想像すればわかるように、半年以上続けられる子はまずいないのです。
長く続けられないということは、途中でやめてしまうことなので、結局途中でやめたという結果しか残りません。
それは、新しく音読や作文を始めるときのマイナスの出発点にさえなるのです。
ですから、続けられる展望のないものは、最初からやらないほうがずっといいのです。
では、問題集読書や音読や暗唱を半年以上続けられる方法はあるのでしょうか。
その答えが、自主学習クラスの勉強です。
毎週、先生が見ている中で、友達と一緒に音読や問題集読書をやるのであれば、それは容易に続けることができます。
言葉の森の教材は、小学1年生から中学3年生まで、分野によっては高校3年生まで継続できるように作られています。
だから、先の展望を持って勉強を開始することができます。
■解く力をつける
国語の成績を上げるもう一つのコツは、読む力をつけるだけでなく、解く力をつけることです。
これは、特に、読む力はあるが国語の成績が思うように伸びないという子にとっての勉強です。
この解く勉強の中心が読解検定試験です。
読解検定試験でできなかった問題の理由を考えると、読解問題を解く解き方のコツが分かってきます。
この読解検定の解説も、今度自主学習クラスで行うようにしました。
問題集読書と読解検定と自主学習クラスをセットにして行うことによって、国語力は向上していきます。
読解検定試験の解き方のコツは、宣伝のようになりますが、「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」を読めば、どなたでもわかるようになっています。
ただし、内容が難しいので、子供さんだけでなく、必ずお父さんやお母さんも読んでいただく必要があります。
その上で、できなかった問題の理由を分析することが、読解力を高めるコツになります。
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算数・数学の成績は、夏休みの1か月集中して取り組めば驚くほど上がります。
国語の成績は、読む力に関しては、1か月では上がりません。半年はかかります。
しかし、解く力に関しては、教えてすぐに上がります。
だからこそ、小学校低中学年のうちは、成績を上げることよりも、自由に遊んだり読書をしたりすることに力を入れていくといいのです。
理屈でいうと、読解力は、読力(どくりょく)と解力(かいりょく)の組み合わせです。(いずれも造語)
作文力は、作力(構成力、題材力)と文力(表現力、主題力)の組み合わせです。(同じく造語)
だから、勉強をするときは、こういう区別を知っておくことが大事なのです。
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帰国子女枠の入試でよく出されるテーマですが、日本にいる生徒の場合も、「日本文化と世界の他の文化との比較jということで一度は考えておくといい課題です。
こういう大きいテーマのときは、お父さんやお母さんと話をしてテーマの全体像をつかむようにしましょう。
意見で個性を出すのではなく、意見はよく言われる普通のものでいいので、そのかわり実例と表現の部分で自分らしさを出していきます。
実例の部分は、社会的なテーマの場合、データの引用が生かせます。
このデータは、ほかのテーマのときにも意外と使えるので、新聞の切り抜きなどから探しておくといいでしょう。
書き方のポイントとしては、「日本人は」とか「外国人は」という言葉で、一面的な言い方にならないように注意することです。
ものごとには、必ず例外があり、その例外も考慮した表現にしていく必要があります。
しかし、こういうところに気をつかうというのも、日本的な国民性なのかもしれません。
▼問題
「読解・作文力の本」P118
▼動画
ハイパー作文7.3週の授業
https://youtu.be/0ox2cP-pgOQ
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