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記事 628番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/5
短作文という方法 as/628.html
森川林 2009/09/10 04:42 


 作文の学習の問題は、時間がかかるということです。確かに、構成図を使えば7、8分で考えることができ、音声入力を使えば7,8分で書き上げることができますが、このやり方はまだ一般的とは言えません。

 そこで、短作文という方法を考えました。これを、読書暗唱作文クラブでやっていく予定です。

 短作文は、一段落、約三文、約150字の作文です。この一段落が、長い文章を構成する一つの基礎的なまとまりとなります。

 一段落には、一つのテーマは含まれます。このテーマは、自由です。いわば、その日の日記のような位置づけで、各自が自由に書くことを決めてきます。

 現在、言葉の森の小学3年生以上の課題は、与えられた題名や長文になっていますが、自由なテーマになると、テーマを発見する習慣もつきます。これは、ブログなどに記事を書くのと同じ効果があります。

 なかなか書けないという生徒には、書きやすくするために、表現指導で文を引き出す練習をすることも考えられます。例えば、「もし……だったら」「どうして……」「たぶん……」などの表現項目です。このほか、「会話」「名前・数字」「□○□○」なども使えます。

 しかし、あまり手助けをすると、観念的な言葉遊びになってしまうおそれもあります。基本になるものは、あくまでも本人によるテーマの発見で、表現項目指導は、補助的なものとして考えておきます。


 創造的な活動は、制約がある方が創造性を発揮しやすくなるという面があります。短作文の制約は、三つ考えられます。

 第一は、8行(150字前後)ぴったりにまとめるということです。これは、俳句や短歌と同じで、字数の制約があることによって創造性が引き出しやすくなるとともに、作品としての密度が高まります。

 第二は、「たとえ」や「自作名言」をできるだけに入れるようにして書くということです。こういう表現項目があると、作品の完成度が高まります。

 第三は、消しゴムを使わずに一挙に書き上げるということです。時間制限という制約があると、勉強の集中度が高まります。タイマーのようなものを使って、書き上げた時間を記録するようにしてもいいと思います。


 これまでの普通の作文を仮に長作文と呼ぶと、この短作文と長作文の関連は次のようになります。短作文が基礎作文力の練習で、長作文が構成作文力の練習です。

 この短作文の評価は、基本的に誤字と誤表記のチェックだけです。先生の講評よりも、短作文を書いて発表すること自体が勉強の中身になります。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

マインドマップ風構成図

 記事のもととなった構成図です。



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日本の文化力 as/627.html
森川林 2009/09/09 18:50 


 経済力、軍事力、人口力の大きい国が、世界に対する影響力を持ちます。しかし、その国が文化的大国であるとは限りません。むしろ、歴史的に見ると、領土を広げた国は、その国の文化を広げたのではなくその国以外の文化の交流を促したということも多いのです。

 では、文化とは何かといえばそれは言語です。ある言語のもとで営まれている、生活、思想、芸術の総体が文化にほかなりません。

 日本語が使われている地域の文化、つまり、日本の文化の特徴は、穏やかさ、清潔さ、正直さ、思いやり、知性、技術など、いくつかのすぐれた面を持っています。しかし、日本文化は、それらの特徴を事事しく自己主張するのではなく、静かに育んでいるといった風情です。それが、静かに世界に影響を与えているのです。

 しかし、日本は今後、少子化、高齢化、低成長下で、国力自体は長期的に低下する傾向にあります。この物理的な国力低下を補うものは、文化的な国力上昇です。

 それは、日本語の流通量が世界に広まることによって行われます。具体的には、出版物など流通する情報の量と質、ホームページやブログなど発信される情報の量と質、読書や作文など日本語的な教育の量と質、です。

 もし人口が2分の1になっても、日本語の本を読む量が2倍に増えるか、日本語のブログが2倍に増えるか、日本語の教育レベルが2倍になるかすれば、文化力は発展します。

 逆に人口が2億や3億になっても、本やブログや教育が今と同じ水準に留まるならば、日本の文化力は水増しされ衰退していくといえるのです。

 日本は、これまで技術力と経済力で世界に貢献してきました。これからはそれに加えて、文化力でも世界の平和と発展に寄与していく時代になっているのです。



(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

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子供たち、さまざまな批判をのりこえて進め as/626.html
森川林 2009/09/09 02:32 
 クマザサは いつでも空を 向いている

せっかく書いた自分の作文が、
他の人からけなされることもある。
しかし、それはそういう批判をのりこえて、
もっと上手に書く力を持てという天からのメッセージだ。

世の中には理不尽なことがさまざまに起きる。
それらを克服してよりよい社会を作るためには、
心のきれいな人間であるだけではなく、
あらゆる批判を消化する強い胃袋を持つ必要がある。

批判をした人をうらんだり、批判しかえしたりするな。
そういう人よりももっと大きな人間になれ。
君に孟子の言葉を送ろう。
「天の将に是の人に大任を降(くだ)さんとするや、必ず先ず其の心志を苦しめ、其の筋骨を労せしめる」

ひどく言われれば言われるほど、
大きな将来性があるということだ。
がっかりしたり、しょんぼりしたりしているときではない。
天の期待にこたえて更に前進するようにがんばろう。


※小学生の子供が、せっかく書いた力作を、先生に頭からけなされたと言う。
 その子とお母さんのために、励ましの詩を送ります。

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