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記事 1759番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
子供の習い事をどのように考えるか―国語の学習を生活の中心に as/1759.html
森川林 2013/03/04 02:09 



 子供が健やかに育ってほしいと思うのは、誰にも共通する願いです。そのためのひとつは学力です。この学力を育てることが、子供の成長の中心の課題です。その学力の周辺の余技として音楽やスポーツや様々な趣味の世界があります。だから、学力をつける時間を確保したあとに、音楽やスポーツの時間を確保していくことです。

 音楽の目的は、将来、日常生活の中で音楽を楽しめるようになるための技術を身につけることです。運動の目的も、将来、日常生活の中でスポーツを楽しむための技術を身につけることです。決して、将来プロとなるための練習をしているのであありません(ほとんどの人にとって)。親は総合的に子供の成長を考えて、バランスよく子育てをしていくことが大事です。

 学力を教科によって分けると、国語と算数が二つの大きな柱になります。国語と算数数学は、小中高と学力の中心になります。しかし、この二つの教科は、性格に大きな違いがあります。ひとつは、国語はやらなくてもある程度できるが、やっても完璧にはできない教科であるのに対し、算数はやらなければできないがやれば百点も取れるようになる教科だということです。

 これは、国語と算数が次のような構造を持っているからです。

▽算数
勉強して身につける部分
    /\
   /  \
  /    \
━━━━━━━━━━
/        \
――――――――――
生活の中で身につける部分

▽国語
勉強して身につける部分
    /\
━━━━━━━━━━
  /    \
 /      \
/        \
――――――――――
生活の中で身につける部分

 算数は、勉強をすることがほとんどすべてです。
 国語は、勉強以外の生活を国語的にしていくことが大切です。

 だから、話したり、聞いたり、読んだり、書いたりする日常生活を充実させていくことが大事になります。

 一般に、小学校低学年では、算数にかける時間の2倍から3倍を国語的な勉強にかける必要があります。そのためには、生活の中で国語の力をつけていく工夫をすることが必要になります。

 科学技術教育に力を入れているドイツでも、小学校低学年の国語の授業時間は、算数の授業時間の2~3倍になっています。

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記事 1758番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
対話のある作文。コミュニケーション能力はコミュニケーションによって育つ as/1758.html
森川林 2013/03/03 03:32 



 言葉の森の作文の特徴は、対話があることです。

 ひとつは、先生が毎週電話で生徒に説明するので、先生と生徒の個人的な対話が生まれます。

 もうひとつは、作文に書くことを準備するために、子供が親にいろいろな話をしたり、話を聞いたりします。親子の対話が、作文の勉強の予習になっているのです。

 そのほかに、先生と保護者との電話やメールでの対話もあります。

 facebookなどを通して保護者どうしの対話もこれから増えていくでしょう。

 コミュニケーション能力は、コミュニケーションによって育ちます。
 教材だけが与えられて、それを黙々とこなし提出するという勉強では、コミュニケーション能力の出番はありません。
 反応があるから、書いたり話したりすることに意欲的になれるのです。


 今の社会では、幼児期から、子供たちは、コミュニケーション能力の発達を阻害する環境に取り囲まれています。
 今日のfacebook記事にそんなことを書きました。

 作文の勉強には、生きた人間どうしの触れ合いが必要なのです。


====3日のfacebook記事より====

 情報機器は、成長した大人にとっては便利なツールです。
 しかし、成長途上の幼児にとっては、コミュニケーション能力を阻害する危険なツールになります。

 テレビやビデオやパソコンは、ちょうどアイロンとかヤカンとか電気コンセントのようなものと考えておくといいのです。

 もちろん、今の世の中では、人工的なものを避けることはできません。
 幼児が、テレビやビデオやパソコンの機械的な音声にさらされたら、その倍以上、親が人間のコミュニケーションをすることです。

 大事なことは、人間の音声の背後に本当の人間がいて、人間の表情の背後に本当の人間がいることです。

 機械が機械の音を出したり、音楽を流したりするのはいいのです。
 いけないのは、機械が人間の声を出したり人間の顔を流したりすることです。

 テレビのアニメやCDの読み聞かせがそれだけで与えられれば、子供のコミュニケーション能力は損傷を受けます。
 しかし、親がそばにいて一緒に話しかけるようにすれば、傷ついたコミュニケーション能力はその場で修復されます。

 人間の成長に最も大事なものは、生きた人間なのです。


 「対話の教育」ということを考えていて、ふと、幼児の成長も同じだなあと思いました。


 今日は3月3日、雛祭り。
 お雛様たちも、久しぶりに表に出て楽しくコミュニケーション。

 天気がいいので、子供たちも外に出て、楽しく遊ぶ一日になるでしょう。

====引用ここまで====

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記事 1757番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強 as/1757.html
森川林 2013/03/01 08:33 



 作文や国語の勉強が面白いのは、そこに対話があるからです。
 もちろん、算数にも英語にも理科社会にも対話はあります。しかし、正解がひとつに決まる勉強では、対話がなくてもやっていけます。むしろ、主観的な対話がない方が能率のよい勉強ができるとも言えます。

 しかし、作文はそうではありません。
 作文に書く課題が決まったら、自分が何を書くか考えるとともに、身近なお父さんやお母さんにも取材をします。
 面白い話が出るときもあれば、面白い話が出ないときもあります。しかし、話す中身がないとわかることも対話です。
 「うーん、それはわからないなあ」というのも対話なのです。

 勉強というものには完璧な正解があり、その正解を見つけることが勉強の目的だと思っていると、こういうあやふやな対話は勉強とは思えないかもしれません。
 しかし、子供の思考力は、この対話の中から育っていきます。

 今の社会は、教材が豊富にそろっているので、思考力トレーニングペーパーのようなものもあるかもしれません。ひとりで書ける作文練習帳のようなものもあるかもしれません。
 しかし、漢字や計算のドリルをやるような感覚で、毎日1枚作文を書くということはまずできません。

 小学校1、2年生のうちは、毎日の日記の宿題などもこなしていけますが、それはまだ書くことが子供の中で対話になっていないからです。
 その日に起きた出来事をそのまま書いていくのが、低学年の日記です。
 そこに自分らしい見方や考え方が出てくるようになると、とても毎日1枚のドリルのような感覚で作文を書くことはできないのです。

 お父さんやお母さんと子供との対話、そして、先生と生徒との対話が、作文の勉強の要です。
 そして、そういう対話の機会は、作文を通して行うことで密度の濃いものになるのです。


====28日のfacebook記事より====

 これまでの勉強が、上から下へ水を流すようなやり方なら、これからの勉強は、送り手と受け手が互いに対話をするような、言わば水たまりで水遊びをするような方法になるでしょう。

 先生が一方的に教えて、定着したかどうかを確かめるテストをして、やる気が出るように競争させるという勉強の仕方は、もう時代後れになります。

 先生ばかりでなく、お父さんやお母さんが子供と一緒に対話をする中で、それぞれの個性を通して生きた知識が身につきます。

 誰にでもあてはまる無味乾燥な知識でないから、完成度も低いし、個性的であるがゆえの歪みもあります。

 しかし、世の中の本当の姿は、様々な個性の偏りがオープンに積み重なることで、最終的に最も妥当なものが形成されるということでできています。

 完璧なデータが打ち込まれたロボットのような人間ではなく、多様な個性を許容する柔らかな皮膚を持った人間になるために、これから必要になるのが対話のある勉強です。


 作文の勉強がなぜ教えにくいかというと、それは作文の本質が対話的なものだからです。
 先生と生徒、親と子が対話するだけでなく、作文を書く子供自身が、自分の書こうとする内容と紙の上で対話をしながら書いていきます。

 だから、書き終えるまで、どんなことが、どのくらい、どんなふうに書けるかわかりません。
 それを楽しいと思えるようになることが、作文を好きになるということなのです。

====引用ここまで====

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低学年は、作文を書くことに力を入れる前に、聞くこと、話すこと、読むことの土台を as/1756.html
森川林 2013/02/28 09:20 



 今日のfacebookの記事は、「小学校低学年から、あまり書くことに力を入れないように」です。
 誤解があるかもしれませんが、書くことが重要でないというのではありません。書く前の土台としての聞くこと、話すこと、読むことを抜かして、書くことだけに力を入れると、書くことが苦手になってしまうことが多いということです。

 低学年の子が何かを書くと、そこには必ずと言っていいほど欠点があります。
 勉強というと、間違いを直すことと考えている人が多いので、大人はその欠点をすぐに直そうとしてしまうのです。

 本当は、書くことを直す前の準備に力を入れて、書くときにはもうほとんど間違いがない状態で書かせればいいのですが、今の作文指導はそういう準備はなくただ突然書かせるような勉強になります。
 だから、作文が苦手になる子が多いのです。

 書く前に、もっと読んだり、聞いたり、話したりする指導に力を入れていく必要があるのです。
 それは、学校だけでなく、家庭でももちろん同じです。

====28日のfacebook記事より====

 作文の勉強というと、すぐに文章を書かせることを考えがちですが、それが大きな勘違いのもとです。
 特に、小学校低学年では、書く勉強はできるだけ後回しにした方がいいのです。

 では何をするかというと、それは、書くことではなく、聞くこと、言うこと、読むことです。
 書くことが花だとすると、聞いたり、話したり、読んだりすることは、それを支える根や葉や枝です。

 花だけきれいに咲かせようとすると、子供に無理強いすることが多くなります。
 しかも、子供の書く文章は欠点だらけなのが普通ですから、注意せずに済ませることができなくなります。

 作文を書かせることや、その作文を添削することは、大人であれば誰でもできます。
 しかし、いちばん力を入れなければならないのは、書く前の土台作りです。

 作文を書かせるのは、注意したり直したりする必要がなくなってからです。
 そうすれば、楽しく褒めるだけの勉強になるのです。(それを低学年からやるところが難しい)



 花と言えば、もう梅の花が咲いていました。
 そろそろオタマジャクシも出てきそうです。

 明日から3月、今日もいい一日をお過ごしください。

====引用ここまで====

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記事 1755番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
これからの日本と教育の課題 as/1755.html
森川林 2013/02/27 08:35 



 今日のfacebook記事に、日本(と世界)がこれからだんだんよくなるということを書きました。
 その続きです。

 これから、新しく平和で豊かな社会が来たときに、今から準備しておく大事なことは教育です。
 これからの社会は、今までのように競争に勝つことを目的にした社会ではありません。

 すべての人が、自分の自由な個性を生かし、その個性で互いに価値ある物を与え合うような社会です。
 そのときに最も大事なものは、個性を創造性にまで高める努力と方法です。それが教育の中身になります。

 もちろん、それは従来の教育の土台の上に成立するものですから、これまでのような国数英理社音美家体の教科も必要です。
 しかし、ただ知識や技能を身につけてテストに受かるために勉強するのではなく、自分が新しい何かを創造するために勉強するというところが違ってきます。

 子供たちにこういう教育をするためには、大人も変わらなければなりません。
 子供は、親の後ろ姿を見て育ちます。
 大人もまた、創造的な人生を歩んでいく必要があります。

 しかし、この創造性というものが、人間の能力の中で最もとらえにくいものです。
 知識や技能であれば、結果はすぐに評価できます。
 創造性を育てる教育が、これからの教育の課題になると思います。

====27日のfacebook記事より====

 経済の危機はあるとしても、バブルだったところを切り捨てて、本当の実のある部分を皆で分け合えば、大した不足はありません。
 日本は、そのようにして危機を小規模に抑えることができるでしょう。

 自然の災害はあるとしても、被害のピークをうまく避ければ、やがて元の静かな大地に戻るから、そこで平和に暮らせます。
 日本の社会は、そういう対応ができるでしょう。

 そして、環境や資源や文化という、人間の本当の必要に基づいたものを中心に経済が営まれるようになるから、そこで新たに日本の出番が来ます。

 インターネットで新しい情報が広まり、多くの人の意識が進化するから、古い不要なものは次第に消え去り、新しい有用なものが自然に広がるでしょう。

 そういう時代に私たちは生きているのです。



 今日は、暖かい春の雨。
 これから昼には晴れるようです。

 毎朝やってくる鳥たちも、そろそろ春に向けて子育てのための巣作りを始めるのでしょう。

====引用ここまで====

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