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未来の社会と教育(その8) as/454.html
森川林 2009/04/15 04:36 
 現在の無知と貧困に基づく支配と被支配の関係は、将来大きく変わる可能性があります。
 その理由はひとつには、資源やエネルギーの画期的な技術革新によって、貧困が根本的に克服されるような社会が来る可能性があるからです。今はまだ夢物語のように思われかもしれませんが、人間の科学は将来必ず物質やエネルギーを人間の力で生み出すようなレベルにまで到達すると思います。自然界に存在する資源やエネルギーをただ利用するだけでなく、科学の力で資源やエネルギーを創造することができれば、貧困は根本的に解決します。
 また、もう一つの理由は、無知もまた将来根本的に克服される可能性があるからです。現在すでにインターネットによって、あらゆる知識が自由に手に入る社会が生まれつつあります。
 人間どうしのコミュニケーションは、現在では音声や文字つまり耳や目に頼らなければ成り立ちません。しかし、将来の科学の発達によって、思ったことがそのまま相手に伝わるというような仕組みが考えられるようになると思います。思っただけで相手とコミュニケーションが取れるような技術が開発されれば、知識による差はほとんどなくなります。
 この無知と貧困の克服は、科学の方向からだけではなく、人類の進化という方向から考えることもできるでしょう。しかし、そのような話になると空想の域を出ないので、やはり科学の力で根本的に無知と貧困が解決されやがて支配と被支配の関係がなくなる社会が来ると考えるのが現実的な展望になると思います。
 科学の進歩は現在ますます加速しているので、ここに述べたようなことが決して遠い先の話ではなくかなり早い時期に実現するのではないかと私は考えています。
 そう考えるとますます、勉強の目的は、未来の自由な社会に対応した自己の向上ということになってくるのではないかと思うのです。
(おわり)


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未来の社会と教育(その7) as/453.html
森川林 2009/04/14 08:26 
 現代の社会では、成績のための勉強を避けることはできません。むしろ、成績を上げるための勉強に果敢に取り組んでいくというのが人間として正しい姿勢だと思います。しかし、未来の社会を考えると、それ以上に自己の向上のための勉強ということを考えていく必要があります。
 これは、仕事についても同じようなことが言えます。現代の社会の中では、利益を上げるための仕事というのが仕事の第一の目的です。しかし、未来の社会を考えると、社会に貢献するための仕事ということもそれ以上に考えていかなければなりません。
 そこで、現在の社会がどのようにして生まれたか、そして、未来の社会がどのように生まれるかということを大まかに述べたいと思います。
 これまでの社会を特徴づけるものは、限られた知識と限られた豊富さ、つまり無知と貧困に取り囲まれた世界でした。その無知と貧困を前提にした哲学によって、人間の社会が成り立っていたのです。
 限られた知識と限られた豊かさの中で社会を発展させていくための原動力は、支配と被支配の関係です。近代ヨーロッパの哲学の多くは、この支配と被支配の関係を理論化する役割を果たしました。
 例えば、マルサスの人口論は、限られた富は分かち合うことができないという観念をもたらしました。ダーウィンの進化論は、知識の有無は埋めることのできない生得的なものだという観念をもたらしました。アダムスミスの自由貿易主義は、エゴイズムが世界の利益につながるという観念をもたらしました。
 ところが、日本の社会は、哲学という明確な形こそ持ちませんでしたが、文化という形で自然にこの無知と貧困を克服する道を見つけていました。
 例えば日本人は、限られた富を奪い合うという考え方をしません。限られた富を前提にしてそれをどのように配分するかという考え方をするよりも、限られていること自体を豊かさに変えるという発想をします。つまり、貧しいから差別があるのは当然だと思うのではなく、貧しさを克服する豊かな社会を作ることが社会の目的だという考え方をしやすいのです。
 また知識に関しても、人間には生まれつき生得的な能力の差があるというような考え方をするよりも、誰でも学べば同じような知識に到達することができるという考え方をしがちです。
 さらに、自己の利益が社会の利益につながると考えるよりも、思いやりを持った助け合いの気持ちが、自分自身に返ってくるという発想をしがちです。
 このように、欧米の無知と貧困を前提にした支配と被支配の哲学を克服する文化を日本の社会は持っています。この文化をさらに哲学的なレベルにまで高めていけば、日本の文化が世界の文化を変えることに大きく貢献していくと思います。

 次回は、未来の話です。
(つづく)

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