作文や国語の勉強の中心に、通信教育を行っているいろいろな団体の教材を比較してみました。
取り上げたのは、進研ゼミ、Z会、ブンブンどりむ、学研、ドラゼミ、その他です。言葉の森の教材と比較して考えてみました。
それぞれの通信講座のよいところは、その団体がしっかり宣伝しているので、ここでは問題点を中心に挙げてみます。
まず第一に、通信教育は、通学教育ではできないことをするものですが、そのためには通信を活用した双方向性がなければなりません。しかし、ほとんどすべての通信教育は、ただ教材が定期的に送られてくるだけで、課題の提出とその添削講評というやりとりがかなり少ないのです。1、2か月に1回提出するという勉強では、個別指導や担任制とは言っていても、担任という実質的な意味はありません。
教材が送られてくるだけで、通信的なやりとりの少ないことが現在の通信教育のいちばんの問題です。(言葉の森は週1回の提出で、提出率は91.6%です)
第二は、毎月送られてくる教材の多くが、市販の問題集を薄い分冊にしたようなものだということです。これなら保護者が書店で問題集を自分で選んで使った方が、子供の実態に合わせた勉強ができます。
市販の問題集にも、いろいろな長所や短所がありますが、保護者が自分の目で見て取捨選択できるというところと、通信の教材よりもはるかに割安だというところが優れています。
第三は、教材が毎月送られてくるという性格上、1冊が薄いものになり、薄い教材が何種類もたまる結果になりがちだということです。
薄い教材が多くなると、保管して何度も繰り返すという勉強がしにくくなります。
通信教材は、子供が自分でできるように導入部分は易しく面白く工夫されていますが、そういう易しい問題は、いくらやっても力がつきません。
本当に力がつくのは、すぐにはできなかった問題ですが、1回目にできなかった問題というのは、普通は3、4回繰り返して初めて身につきます。ところが、保管しにくい薄い教材では、繰り返すといってもせいぜい1、2回です。
だから、本当は教材は1年間通して使えるような1冊のものがいちばんいいのです。1冊にまとめた方がいいものを何冊にも分けてあるというのが、今の通信教材の問題点です。(つづく)
【関連ページ】
作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信
作文の通信教育の教材比較 その2
作文の勉強は毎週やることで力がつく
作文教室、比較のための7つの基準
こういうことを言う人がいます。
「作文じゃなくて、小論文だよ」
どちらでも大して変わりません(笑)。
だから、言葉の森では、小学生から高校生まで全部まとめて作文と言っています。
例えば、「私の友達」という課題。
これを作文風に書くとすれば、友達との出来事を中心に書き、最後に自分なりの感想でまとめます。
小論文風に書くとすれば、「友達とは人間にとってどういうものか」という主題を先に考え、その主題に合う実例を書いていきます。
一見大きな違いがあるように見えますが、作文と小論文の間には曖昧なグレーゾーンが幅広くあるのです。
大事なことは、「作文じゃなく小論文だ」というような定義のはっきりしない言葉で、子供がせっかく書いた作文をけなさないことです。
作文には、書いた子供の思い入れがあります。
だから、どんな場合にも、いいところを見つけてあげることが大事で、直すときも子供にはっきりわかる言葉で説明する必要があります。
おおまかに、「これでは○○じゃないか」というような批評にもならない批評はするべきではないのです。
世の中の作文が苦手という子供のほとんどは、周囲の大人が作っていると思います。
(中根)
どのリンゴにもそれぞれのよさ。
それでは、今日もリンゴのような一日をお過ごしください。