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公立中高一貫校の受験に向けての対策は家庭でできる as/1730.html
森川林 2013/01/30 10:29 


 東京の公立中高一貫校の中から、昨年初めての卒業生が出たところが何校かありました。そのうち東大合格者は、白鴎高附属中3人、小石川中4人、桜修館中3人、両国高附属中3人でした。
 また、公立高校の復権も進んでおり、わかりやすい東大合格者で見ると、日比谷高26人、西高22人、浦和高39人、千葉高30人という結果が出ています。

 公立中高一貫校の試験問題は、基本的な問題が中心ですが考える問題が多く、また志願者が増えているために、作文試験などは難しい内容を短時間で書かせるものになっています。更に、学校によっては独特の問題を出すところもあるので、ある程度慣れが必要です。

 作文に関しては、言葉の森で勉強をしていれば基本的な文章力はついていますから、時間内に書く練習と、受験前に過去問の傾向に合わせた練習をすれば、そのまま受験対応の作文を書くことができます。

 作文以外の教科の試験は、受験勉強というよりも、普段から勉強を楽しむ姿勢や考える習慣がついていれば、時間配分に気をつけることがそのまま受験対策になります。
 これは、高学年になってからあわててやるよりも、低学年のころからの家庭での勉強スタイルが重要になります。つまり、知識を覚えたり、問題を解いたりするだけの単純な反復作業の勉強だけでなく、物事を考える勉強をしていくということです。

 このような形で、小学校低学年から、家庭学習の中で公立中高一貫校の受験を意識した勉強をしていれば、長時間の塾通いをするような無理なことはせずに受験対策ができます。また、これは基本問題に向けての受験対策ですから、受験しない場合でも、そこでつけた学力はそのまま中学や高校で役立ちます。

 小学校時代の勉強は、目標がはっきりしていないと確実な学力がつきません。これまでは、受験といえば私立中学受験しかなかったので、受験するかしないかという二つの選択肢しかありませんでした。しかし、これからは、公立中高一貫校の受験という新しい選択肢ができるので、小学校時代の勉強の目標が立てやすくなります。

 言葉の森では、現在、春からの勉強力アップの仕組みを作っています。これは、塾に長時間通ったり、さまざまな通信教材を利用したりせずに、誰でも手に入る市販の参考書や問題集で間に合うような家庭学習の仕組みを作るということです。
 作文のように、家庭で続けるための教材やノウハウがあまりない分野は言葉の森の通信で学習し、それ以外の教科の学習は、市販の教材で自学自習で行っていくという勉強スタイルです。
 通信教材よりも市販の教材の方がいい理由は、その子に合った教材を選べることと、子供の個性や進度に合わせて教材の中身を取捨選択できることです。

 家庭でできる自学自習で、全教科の考える学習を行う仕組みを作ることがこれから大事になってきます。

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高校入試の小論文――意見は簡潔に肯定形で(facebook記事より) as/1729.html
森川林 2013/01/29 14:56 



 昨日、教室がちょうど終わるころ、ファクスが届きました。
 中学3年生で、高校入試の小論文の勉強を塾でしているが、そこで書いた文章がどうなのか、見てほしいというのです。
 はいはい(笑)。

 見ると、最初の意見から否定形で書かれています。
 もとの課題文が、「○○は、必ずしも……ではないのではないだろうか」となっているので、それに合わせて、「私も、……でないと思う」という形で意見を始めています。

 否定形というのは、範囲が漠然としすぎてしまうので、あとの展開が難しくなります。
 だから、ここは、「(……ではない。だから)私は、……だと思う」という形でまとめていく方がいいのです。

 そのほか、いろいろ直すところが見つかりましたが、文章全体はよく考えられているので、実力はある生徒です。
 今の時期に直すところを指摘して自信をなくすのはかえってマイナスです。
 だから、いちばん大事なことだけをいくつかアドバイスしておきました。

 作文や小論文というのは答えのない世界です。
 そのため、勘違いした書き方をしている生徒や、そういう教え方をしている先生(笑)も多いのです。


 志望理由書などでも、ときどき、「私は、この学校で、たくさん友達を作って、自分の好きな音楽やスポーツをして、たっぷり遊びたい」というようなことを書いてくる生徒がいます。
 学校は勉強をするところなので、志望理由書には、友達や部活のことよりも勉強のことをしっかり書かないといけないのです。


 というようなことを言うと、「じゃあ、先生、うそを書いてもいいんですね」などと納得する子がいます。
 そして、そういうことを教えている塾もあるようです。

 小中学生の子供たちには、「うそを書いて合格するよりも、本当のことを書いて不合格になった方が尊い」ということもちゃんと教えておく必要があります。
 受験の合否で人生が決まるのではなく、受験に向かうときの姿勢が、その子のその後の人生を決めていくのです。


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