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子供を低学年のうちから読書好きにさせるためには、親が楽しく本を読んでいる姿を見せること as/5124.html
森川林 2024/07/09 02:38 




 小学1、2年生の子供たちは、親のしていることを模倣しようとします。
 この時期は、何事もそのままに吸収する時期です。

 暗唱も、小学1、2年生の子供であれば、すぐにできるようになります。
 小学3年生以上になると、暗唱は「覚えるもの」という意識ができてくるので、かえって暗唱はしにくくなります。


 この小学1、2年生の何でも模倣できる時期に、親が見本を見せることが大事です。
 その見本のいちばん大事なものは、読書です。

 親が本を読んでいる姿を身近に見る子供たちは、自分も、ああいうふうに本を読む人になりたいと思うのです。

 ところが、多くの親は、仕事でくたびれて帰ってくると、スマホを見たり、パソコンでYouTubeを見たりしています。
 すると、子供は、自分もそういう人になりたいと思うのです。


 大事なことは、習い事をさせたり、宿題のプリントをさせたりすることではなく、家庭の知的な文化を作ることです。

 家庭の知的な文化のひとつは、食事のときは、テレビやパソコンやスマホは消すということです。
 食事の時間は、家族の対話の時間にするのです。


 もうひとつは、読書の時間を作ることです。
 例えば、夕飯のあとは、10分間の読書時間とするのです。

 そのときは、お父さんも、お母さんも、10分間本を読みます。
 本をまだ読めない幼児には、親が読み聞かせをする時間にします。

 こういうことができるのは、子供が小学1、2年生の間です。
 この時期に、家庭の文化を作るのです。


 ただし、お父さんとお母さんで方針が異なる場合もあります。
 大人は、自分の習慣を変えられないので、テレビを見ながら食事をする習慣があった人は、それを今更変えることができません。
 そこは、ある程度の妥協が必要になります。
 お父さんとお母さんが仲よく暮らすことも、家庭の文化だからです。


 読書に関する記事がありました。
====
子供を本好きにする3つの柱とは 東大発1万人が読書にハマったメソッド【書評】
https://news.yahoo.co.jp/articles/13f586c3f7e345799467e1cc67e4cc183dcd2d05

2022年に行われた内閣府の調査では、小学生のインターネットの利用時間は1日あたり平均213.7分で、2014年に行われた同調査の83.3分と比べて3倍近く伸びているという。
 つまり、本より手軽に楽しめる存在が身近にあることで読書をしなくなるのは現代では自然な流れであり、だからこそ子どもが本の魅力に気づける環境づくり、楽しく読んで読書を習慣化できるようサポートする必要があるという。
====


 インターネットを見ることが悪いのではありません。
 読書をする時間を作ることが大事だということです。

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記事 5123番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/17
作文力は、自分では評価できない。他の人に見てもらうことが大事。 as/5123.html
森川林 2024/07/08 07:55 




 国語、算数数学、英語なら、答えがあるので、自分で評価することができます。
 しかし、作文は、自分で自分の文章を評価することができません。

 これまで、体験学習に来た子供たちに、作文が得意かどうかを聞いてみると、共通する傾向がありました。

 「作文が嫌い」というのは普通に書ける子です。
 「作文は普通」というのは、よく書ける子です。
 「作文は好き」というのは、あまり書けない子でした。

 作文力は、自己評価はできないのです。

 答えのある勉強であれば、解答を見て自己評価ができます。
 答えのない勉強は、他人に見てもらわなければ自分の実力がわかりません。

 東洋経済オンラインに、わかりやすい記事がありました。

====
高3までに得たい「文章力」磨くための重要なコツ
「総合型選抜」「公募推薦」で難関大学目指すなら
https://toyokeizai.net/articles/-/662595

「なーんだ、そんなことは学校で習ったし、うちの子も学校で習っているはずだから大丈夫。日本語は書けるわけだし、問題ないでしょ」

とおっしゃる親御さんもいます。それでも、まずは一度、だまされたと思ってお子さんに文章を書かせて、それを見てみてください。十中八九、その期待は裏切られることになると思います。

この中でも特に注意が必要なのは、「『です・ます調』と『だ・である調』の混在と、「話し言葉や若者言葉」です。
====


 「ですます体」と「である体」の混在の作文を書く子は時々います。

 小学5年生以上は、「である体」で書くのが基本です。

 小4までの課題は、「私の好きな食べ物」のような身近な課題が多いので、「ですます体」でいいのです。
 小5からは、「読書の大切さ」のような説明と意見が中心になる課題が多いので、自然に「である体」で書くようになります。

 「ですます体」は、話しかける文章で、「である体」は、内省する文章です。
 「ですます体」は、手紙や志望理由書などのように、相手に語りかける文章のときに使います。
 論説文を「ですます体」で書く人はあまりいません。


 「ですます体」と「である体」を意識的に混在させて書く人もいます。
 野坂昭如さんは、そういう文章を書いていたと思います。


 しかし、作文試験で、「ですます体」と「である体」を混ぜて書くと、それだけでボツになります。
 それは、読み返すときに、文末の違いがあったらおかしいと思うのが普通だからです。
 つまり、作文力以前に、読む力がないとみなされるからです。


 作文力に、正解はありません。
 だから、他人に見てもらうことが必要です。

 昔、慶應義塾大学に、志望理由書を書いて1回落ちた子が、2回目の挑戦のために志望理由書の添削を頼んできたことがありました。
 一読して、自分のことしか書いていないことがわかりました。

 相手にアピールするための文章ではなく、自分のために書いた文章になっているのです。
 それで、内容を添削して直してあげたら、今度は無事に合格しました。

 文章というのは、他人に見てもらわないとわからないのです。

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