ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3020番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/19
分かりやすい映像の授業で思考力が低下する――考える力は文章を読むことによって育つ as/3020.html
森川林 2017/09/03 04:56 


 映像技術の発達によって、学習内容を画像や映像や図解でわかりやすく説明することが多くなってきました。
 タブレットを使った授業などでも、主に映像を見て複雑な事象を理解するというような使われ方がよくされているようです。

 わかりにくいことをわかりやすく理解するという点で、図解や映像による説明は効果的です。
 言葉で説明すると複雑になることでも、図や絵で示せば一目でわかるという例は身の回りにも数多くあります。

 しかし、ここに映像による理解の弱点もまたあるのです。
 それはなぜかというと、映像というものは完全な形として現れるので、それをそのまま事実として受け入れるというような理解の仕方になるからです。

 映像ではなく文章で同じことを説明しようとすると、その結論に至るまでの理由や背景や原因を述べなければなりません。

 比喩的に言えば、映像が身体の表面の皮膚の様子を映し出すのに対して、文章はその表面を形作る内部の筋肉や骨格も合わせて説明する必要があるというようなことです。

 例えば、夕焼けがなぜ赤く見えるのかということを映像で説明しようとすれば、太陽の光の中で波長の長い赤い光が途中の空気中の微粒子との衝突をくぐり抜けて遠くにいる人の目まで届くというような映像になるでしょう。

 すると、あたかもその映像で一目瞭然のように、夕焼けが赤く見える現象が理解できるような気がするのです。
 そこには、ほとんどの場合、何の疑問もわきません。

 ところが、文章で、「光の波長の長さが」というような説明すれば、その「波長」という言葉自体が新たな説明を要する多様な広がりを持ってくるので、現象を理解をするために様々な言葉の理解をする必要が出てきます。

 すると、例えば「波長」という言葉で表していたものが、実は別の言葉でも表せるのではないかというような疑問や発見が生まれることがあるのです。

 文章を読むということは、この多様な言葉の組み合わせを目で読みなぞりながら自分なりに理解することです。
 これが、思考するということです。

 ですから、ある勉強を完成されたものとして理解させるために映像を使うのであれば、それは効果的なことです。

 しかし、子供に自分自身で考える力をつけるためには、分かりやすい映像の理解ではなく文章を通しての理解をさせる必要があります。

 説明文の読書が考える力を育てるというのは、こういう事情があるからなのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170903 1 
 映像型の学習のわかりやすさは、考えなくてもいいという意味のわかりやすさです。
 だから、理解のための学習か、思考のための学習かを使い分けていく必要があります。
 そして、子供時代はできるだけ思考力を育てることを優先させていくといいのです。
 それが、難しい文章を苦労して読むということです。


nane 20170903  
 知識の理解というのは材料で、その材料を結びつけるのが思考です。
 今は、知識はどこからでも手に入るので、「辞書のような人間になるのではなく、辞書を使える人間になれ」という方向の学力がこれからますます必要になるのだと思います。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 国語力読解力(155) 

記事 3019番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/19
小学校低学年の日記の宿題を国語力アップに生かす as/3019.html
森川林 2017/09/02 06:55 

 小学校の低学年のころは、学校で日記の宿題が出されることがあります。
 これは、文章を書くことに慣れるという意味で効果のある宿題です。

 しかし、家庭ではこの日記の宿題に悩むことも多いのです。

 その理由は、第一に、書くことが見つからないときは、子供が日記を書くのに苦労するということがあります。
 第二に、正しい書き方ができないので、子供が書くことを嫌がるという場合もあります。
 第三に、毎日日記を書くということに張り合いがもてないので、いい加減なやっつけ仕事になってしまうことがあるということもあります。

 日記の宿題は、書き慣れるというよい面もありますが、ただ書くだけでは国語力をつけるのにはあまり役立ちません。

 これを次のように使うとよいのです。

 まず日記を書くことを、親子の対話のひとつとして行うということです。
 お父さんでもお母さんでもよいのですが、子供とその日にあったことや思ったことを話すときに、親が構想図をメモしながら聞いてあげるのです。

 そして、余裕があれば、そこに作文の表現項目である「たとえ」を入れたり「声顔動作の様子」を入れたり、「どうしてかというと」という理由を入れたり、「自分なりに考えたこと」を入れたり、「□○□○」という擬声語擬態語を入れたり、「ダジャレ」を入れたりして、その出来事の内容を深めていきます。
 この対話によって、子どもの語彙力と思考力が育ちます。

 そして、親の書いた構造図を参考に子供が日記を書けば、正しい表記の仕方も自然に身につけることができます。

 親子で構造図を書きながら対話する時間は、大体10分程度です。
 10分も話していると、A4サイズ1枚の紙が構想図のメモで埋まります。
 このような対話を、日記の宿題をきっかけに毎日行うことができれば、親も子供も楽しく宿題をこなし、しかも子供の国語力は向上するのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170902 1 
 宿題を、やらなければならない義務のように考えると負担を感じます。
 そうではなくて、親子の楽しい対話のきっかけとして使っていくのです。
 特に、日記の宿題などは、親子の言葉遊びとして活用できると思います。

nane 20170902 1 
 小学生の国語力は、勉強として行うものではありません。
 だから、国語のドリルなどをやっても、国語力はつきません。
 国語力は、勉強としてではなく、家庭における言葉の生活として育てていくのです。
 もし勉強的にやるとしても、それは読書や暗唱のような毎日気軽にできる習慣として行っていくものです。
 日記の宿題も、親子の対話のきっかけとして活用していけばいいのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文の書き方(108) 家庭で教える作文(55) 構成図(25) 
コメント1~10件
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
国語力、読解力 森川林
読検の解答は個別れんらくでお送りください。 12/29
記事 4331番
国語力、読解力 すみひな
本日の読解検定を受け忘れてしまいました。回答をどちらに送れば 12/27
記事 4331番
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
そういう未来が 森川林
 自分には、そういう未来が見える。 >  子犬がいつも 3/14
森川林日記
子犬がいつも楽 森川林
 子犬がいつも楽しく走り回るように、  人間も、生まれてか 3/14
森川林日記
AIの可能性と 森川林
 AIの可能性と限界とは、裏返せば人間の可能性と限界というこ 3/14
森川林日記
Re: 2月分 森川林
 お返事遅れて失礼。 問2のAが×なのは、 「……助 3/7
国語読解掲示板
ChatGPT 森川林
少し大きな話になりますが、かなり現実的な話として書きます。 3/6
森川林日記
Claudeに 森川林
作文検定が成功する確率は何%ぐらいだと思う(笑) (笑 3/6
森川林日記
今後の政治経済 森川林
 Claudeがいちばん自分の考えにぴったり合っていた。 3/6
森川林日記
故障が3件 森川林
 朝、ICレコーダのスイッチが故障した。  オリンパスに問 3/4
森川林日記
AIにふりがな 森川林
●内容(ないよう)には点数(てんすう)をつけませんが、次(つ 2/26
森川林日記
2月分 なかそう
中学2年生の読解検定の質問です。問題3のAは本文の4行目〜5 2/25
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習