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中学高校でも、もっと作文の授業を―構成作文の提案(その1) as/966.html
森川林 2010/07/18 08:07 



 日本の作文教育の特徴は、小学校低学年から作文の指導があるということです。これは、実は世界的にはかなり珍しいことなのです。

 日本語は、音声と文字の一致する言語なので、「わとは」「おとを」「えとへ」などの例外を除けば、話す言葉がそのまま書く言葉になります。

 例えば、日本語では「おかあさん」という音声は、そのまま「おかあさん」という文字になります。しかし、英語では、例えば「レリビー」という音声から「Let it be」という文字は出てきません。だから、欧米では小学校低学年での作文指導ができないのです。

 もちろん、日本における小学校低学年での作文指導にも問題はあります。それは、先の「わとはの区別」のような場面で、読む学習を伴わないまま作文の学習だけを先行させると、単なる間違い直しのための作文指導になってしまうことがあるということです。


 さて、小学校低学年で盛んだった作文指導が、日本では、中学、高校になると途端になくなってしまいます。少なくなるどころか、ほとんどなくなってしまうのです。あるとしても、夏休みの宿題として、税金作文や人権作文といった中高生にはあまり興味の持てない課題が出されるぐらいです。

 それは、なぜかというと、中学、高校では、先生が生徒の作文を読んで評価するだけの時間が物理的にとれないからです。評価する時間がとれないから、指導する時間もなくなるという関係になっているのです。

 では、どうしたらいいのでしょうか。

 言葉の森の作文指導の特徴は、小学校低中学年では項目指導、小学校高学年から中学生高校生にかけては構成指導を中心にしていることです。実は、ここに、日本の中学高校における作文教育の不足を克服するための鍵があります。(つづく)

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言葉の森の提案する新しい教育 as/965.html
森川林 2010/07/16 11:55 


 勉強の中で最も大事なものは、暗唱、読書、作文だと思います。

 暗唱は、理解力を育てます。読書は、思考力を育てます。作文は、表現力を育てます。

 暗唱をすると、記憶力が育つ面もありますが、それ以上に、物事の全体を把握してすばやく理解する力が育つようです。

 読書が育てる思考力は、読む思考力とも言うべきもので、自分が理解したものを頭の中で構造化する力です。

 理解力と思考力は、相互に独立していて、理解力は主に学校の成績に関係し、思考力は主に勉強の学力に関係しています。

 理解力と思考力は相携えて成長していくものですが、成長の途中の過程では拮抗関係になることがあります。例えば、小学校低学年のうちはだれでも暗唱が得意ですが、中学になって思考力がついてくると逆に暗唱が苦手になる、というような関係です。だから、この両者をバランスよく成長させていく必要があります。

 作文が育てる表現力は、書く思考力とも言うべきものです。思考力は物事を構造化する力ですが、読書が読み取ったものを構造化することであるのに対して、作文は自分がこれから書こうとするものを構造化することです。


 この「暗唱、読書、作文」という勉強は、これまで漠然とその重要性は指摘されていましたが、具体的な勉強が進めにくいという面がありました。暗唱や読書や作文については、「馬を川に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」というような言い方がいちばんぴったりするような勉強だったのです。

 これまでは、暗唱、読書、作文について、それらを勉強として身につけさせる方法がほとんどありませんでした。しかし、今は、それらの勉強を強力に押し進めることのできるツールと方法ができています。言わば、馬を川に連れていくだけでなく、川で水を飲ませることもできるようになったのです。そして、水を飲むことができるようになれば、だれでも、今度は自分から進んで川に行けるようになります。生き物には、そのように自ら向上する力が自然に備わっているのです。

 この暗唱、読書、作文という日本語力の総合的な土台の上に、今後、日本の自然、文化、歴史と一体化できるような力をつける勉強も進めていく必要があります。


 このように勉強の内容が変わるとともに、これからは勉強の形態も変わってくることが予想されます。これまでの教育は、解く勉強、教える勉強、競争させる勉強、勝ち負けのための勉強という面を強く持っていました。これからの勉強は、読む勉強、学ぶ勉強、発表する勉強、向上のための勉強という面が強く出てきます。向上のための勉強は、同時に、創造や貢献のための勉強にもつながっています。

 このような新しい形態の勉強は、学校や塾の専門化した分業体制に任せるようなものではなく、自主学習や家庭学習を中心にしたものになります。その家庭学習が集まって、地域での自主学習を作り上げるようになるでしょう。今後、予想される経済危機に対しても、地域での自主学習が行われていれば、教育に関しては自給自足経済で対処していくことができます。

 しかも、現代は、だれもがインターネットで広い世界につながることのできる時代です。

 地に足のついた自主学習と、ネットでのオープンな情報交換によって生まれた新しい教育の土台の上に、正しく民意を反映した新しい政治が行われるようになれば、そこから本当に人間の新しい歴史が始まるのだと思います。

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