ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 5450番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
【連絡】教材注文のページ再開しました as/5450.html
森川林 2026/02/18 13:39 
 教材注文のページは、新年度の教材に一部変更があっったのでストップしていましたが、本日更新しました。
https://www.mori7.com/teraon/jgkyouzai.php

 変更した箇所は、
○小学2年生の「ジュニア新演習国語上・下」をやめて、「ウィンパス国語」にしたことと、
○小学3年生の「ジュニア新演習国語上・下」をやめて、「ウィンパス国語」にしたことです。

 理由は、ジュニア新演習は、それなりに難問がありいい教材でもあったのですが、中には不必要な難問もあったので、標準的な問題集にしたということです。

 「ウィンパス」は、昔からある問題集で、問題の質も高いので、小学2・3年生の学習教材としてはちょうどいいと思います。

 なお、教材注文のページを改訂するまでに、本年1月以降に、小2・3のジュニア新演習国語・算数を申し込まれた方には、新しいウィンパスの教材をお送りしますのでご連絡ください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母連絡(78) 

記事 5448番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
リベラルアーツ力を育てるために――AIオリエンテッドの時代にこそ必要な教養 as/5448.html
森川林 2026/02/18 06:19 



https://www.youtube.com/watch?v=SKlcxDZQaWE

●AIと共に生きる時代の到来

 これからのAI時代には、生活や人生のあらゆる場面がAIと相談する形で進むようになります。

 年配の方にはまだそうした実感は薄いかもしれませんが、大学生のレベルではAIと一緒に生きることが日常化しています。
 それは、ちょうど現在、スマホと一緒に暮らすことが当たり前になっているのと同じです。

 その大学生がやがて就職し、結婚する年齢になると、その子供の教育や子育てもAIとともに行う形になっていきます。
 すると、勉強もAI勉強、受験もAI受験、大学の学部選びもAI選び、就職もAI就職になります。
 そして独立起業する場合もAI独立起業になるでしょう。

●AIに「聞く力」ではなく「問う力」

 そのときに最も必要になるのは、AIに聞く能力ではありません。
 それはただAIの言っていることを受け取るだけで、AI検索と大きな違いはないからです。

 大事なのは、AIに問いかける能力です。
 つまり、自分にしかない個性的な切り口でAIに問いかける力なのです。

●リベラルアーツ力とは何か

 その問いかける力こそがリベラルアーツ力です。
 日本語で言えば、教養です。

 教養には、人文科学、自然科学、社会科学の知識、そして主に古典の知識が必要です。
 それらの知識が身体化されていることが、リベラルアーツの力、つまり教養の力なのです。

●読書・作文・対話が教養を育てる

 では、その力を備えるために何が必要かというと、それは読書と作文と対話です。
 また、その対話を交わすことのできる友達の存在も重要です。

 読書が大事なことは直感的にわかります。
 では、作文が大事なのはなぜでしょうか。

 作文は情報を発信する力だからです。
 自分から情報を発信することによって、他の人と出会うことができます。

●発信の多様性と蓄積できる力

 発信は必ずしも言語による発信だけではありません。
 数学や音楽、芸術やプログラミングによる発信も、立派な発信です。
 顔やスタイルによる人気の発信もありますが、若さに依存した発信は蓄積できないという弱点があります。

 AIの時代には、AIがそうしたことも教えてくれるはずです。

●AIオリエンテッド時代の個性

 AIオリエンテッドの時代には、誰もがより自分らしい人生、より個性的な人生を選択できるようになります。
 そのときに必要なものが、リベラルアーツ力、教養なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
AI教育(0) 生き方(41) 

記事 5447番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
記述問題は“探す力”で解ける――本文に忠実に、字数いっぱいまで書く技術 as/5447.html
森川林 2026/02/18 06:16 



https://youtu.be/3Pq3SMzqhfQ

 記述問題の答えは自分で考えて作るものではなく、本文中の言葉を探してまとめる「作業」であることを理解することが第一歩です。

●記述問題は「考える問題」ではなく「探す問題」

 国語の記述問題というと、「自分の考えをうまくまとめて書く力が必要だ」と思われがちです。しかし実際には、記述問題の答えの多くは、すでに本文中に書かれています。

 つまり、文章を深く考えて独創的な答えを作るのではなく、「答えが書いてある部分を探す」という作業なのです。

 これは読解問題全体にも言えることです。選択肢がある問題でも、「どれが正しいと思うか」ではなく、「本文にその内容が書いてあるかどうか」が基準になります。自分の常識や価値判断ではなく、あくまで本文に忠実であることが大切です。

 記述問題も同じです。オリジナルの表現でうまくまとめることよりも、本文の言葉を使って書くことが基本になります。採点者は一つ一つの答案を丁寧に読み込む余裕があるとは限りません。使われている言葉が本文と対応しているかどうかを中心に評価します。そのため、本文の語句を的確に取り入れることが、得点につながるのです。

●指定字数いっぱいまで書く

 もう一つ大切なのは、指定された字数いっぱいまで書くことです。

 たとえば「600字から800字で書きなさい」とあれば、原則として800字ぎりぎりまで書くのです。これは記述問題だけでなく、作文でも同じです。

 理由は単純です。採点するのは人間だからです。同じような内容であれば、情報量が多く、具体性のある答案の方が評価されやすい傾向があります。また、実際に文章力のある生徒の多くは、指定字数ぴったりに書いています。

 逆に、字数に余裕を残して終わる答案は、どうしても物足りなく見えてしまうことがあります。与えられた枠を使い切ろうとする姿勢そのものも、評価の一要素になるのです。

●記述力を伸ばす一番の近道は作文

 では、記述の力をどのように伸ばせばよいのでしょうか。

 結局のところ、文章を書き慣れることが一番です。その基礎となる練習が作文です。自分の考えたことを文章にまとめる練習をしておけば、記述問題にも自然に対応できるようになります。

 作文の効用は試験対策だけにとどまりません。会議で司会をするときに、論点を理路整然とまとめる力にもつながります。作文が上手な子は、話すことも上手です。頭の中で言いたいことが構造化されているからです。

 説明文や意見文を書く練習を続けていると、話すときにも図解するように、わかりやすく説明できるようになります。書く力は、そのまま考える力、話す力へとつながっていくのです。

●記述式入試の時代へ

 大学入試を見ても、記述式の重要性は明らかです。たとえば東京大学の国語は、ほぼすべてが記述式です。選択肢を選ぶ問題はほとんどありません。

 大学入学共通テストのような選択式試験もありますが、その先では、自分の言葉で書く力が問われます。

 一方で、短い記述問題の採点は、出題者側にとっても難しい面があります。厳密な正解を定めにくく、対策も曖昧になりがちです。50字から60字程度の短文では、AIによる採点も必ずしも容易とは言えません。

 本当に国語力を測ろうとするなら、短い記述問題だけでなく、まとまった作文による評価も有効です。作文であれば、AIによる一次評価も比較的信頼性の高い形で活用できます。その上位答案を人間が内容面で評価すれば、効率的で信頼性のある評価が可能になるでしょう。

●記述問題を怖がらない

 記述問題は、特別な才能が必要な問題ではありません。

 本文をよく読み、答えの根拠となる部分を探し、その言葉を使ってまとめること。そして、指定字数いっぱいまで丁寧に書くこと。その基本を守れば、着実に得点は伸びます。

 そして、その土台を支えるのが、日々の作文練習です。

 書くことを通して考える力を育てること。それが記述問題対策であり、同時に本当の国語力を育てる道なのです。


▽関連記事

記述問題で「字数が足りない」を解決するたった2つの方法(note)
https://note.com/takashi838/n/ncd4c62a30bb2

【中学受験国語】記述問題攻略ガイド(rmkokugojyuku.com)
https://rmkokugojyuku.com/blog/179

Z会東大受験対策サイト「2025年度 東大国語 徹底分析」
https://www.zkai.co.jp/todai-exam/bunseki/kokugo

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
記述力(0) 

記事 5446番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
全科学力クラス2.0という、AIを活用した新しい教育システムの提案 as/5446.html
森川林 2026/02/17 07:35 



https://youtu.be/m5pZ31cwbf0

●AIの登場による教育のパラダイムシフト

 子供たちに勉強を教えるためには、それぞれの教科を専門的に教える力を、講師が持っていることが必要でした。
 しかし、AI時代になってその前提が大きく変わりました。
 これまでの先生の役割は、自分の知っている知識や経験を右から左へ子供たちに伝えることでした。
 そのために生徒がどのようなことを質問しても、それに対応できるだけの指導力が必要だったのです。

●AIが知識を担い、人間が心を育む

 しかし現在、答えのある知識は、AIがほとんどカバーできるようになっています。
 教科によっては、その教科の専門の先生よりもAIの方が詳しく分かりやすく教えることができます。

 そこでいろいろな教科のクラスを統合して、「全科学力クラス」として編成することにしました。
 例えば、国語読解クラスであれば「全科学力クラス(国)」、国語・算数数学・英語を教える講師であれば「全科学力クラス(国数英)」などとなります。

 AIの時代には、先生の役割は、教えることよりも生徒を励ましたり、生徒どうしの交流を促したり、生徒に勉強以外の話を伝えたり、生徒や保護者と対話したりすることになるのです。
 先生に必要な資質は、教える教科の知識よりも、人生の経験、生きる姿勢、自身の体験などになっていきます。

●家庭学習と連動する「2.0」への進化

 これまでの全科学力クラスでは、授業のときだけ勉強するという子もいました。
 現代の子供たちは多忙で、ひっきりなしにいろいろなことをしています。
 そのために、全科学力クラスの勉強でも、自分が消耗しないような関わり方で、そのときだけ熱心にやるという子も比較的多かったのです。

 全科学力クラスは、家庭での日常的な学習とセットになっていなければ、大きな成果を上げることはできません。
 しかし、それは単なる声かけだけでは不十分です。
 もし、毎回の勉強の成果が目で見える形で分かり、それが保護者にも通知され、個々の生徒について今後何をすべきかをアドバイスできるようになれば、週1回の全科学力クラスと毎日の家庭学習が連動し、もっと大きな成果を上げられます。

●AIと人間の対話が支える次世代の学習

 個々の生徒の学習評価と個別のアドバイスはもちろん先生でもできますが、そこにAIが加われば、より詳細で具体的なアドバイスが可能になります。
 そこで、全科学力クラスでは、週1回の授業と毎日の家庭学習を連動させて、子供たちの勉強をさらに能率よく進めることにしました。

 これからの子供たちは、国語、算数・数学、英語のそれぞれの塾などに通う必要はなく、全科学力クラスだけでワンストップの勉強ができるようになります。
 人間の先生は、個々の生徒のアドバイスに関する相談や質問に対応することになります。
 AIのシステムを、講師と生徒と保護者の対話で補強するというのが、新しい全科学力クラスの展望です。
 だから、これまでの全科学力クラスとの違いを明確にするために「全科学力クラス2.0」としたのです。

●未来の教育プラットフォームを目指して

 全科学力クラス2.0が目指しているのは、新しい未来の教育スタイルです。
 オンライン少人数クラスは、4人から5人の少人数で、世界中どこからでも参加でき、欠席した場合も別の時間のオンラインクラスに振り替えることができます。
 全科学力クラスは、子供たちの自学自習と対話のある教育のための、新しいプラットフォームになるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
AI教育(0) 全科学力クラス(0) 

記事 5445番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
国語力を育てる最も単純で、最も確実な方法――音読の力 as/5445.html
森川林 2026/02/17 06:06 



https://youtu.be/rXuTPSjcToU

 問題文を読むときに大事なことは、小さな声でいいので音読をすることです。
 音読には二つの大きな意味があります。ひとつは文章のリズム感が身につくこと。もうひとつは、斜め読みを防ぐことです。

 同じ文章を繰り返し読んでいると、まだ勉強の自覚の十分でない小学生や中学生は、だんだん読み方が雑になっていきます。黙読になると、特にその傾向が強くなります。
 しかし、たとえ口の中でつぶやく程度でも音読をすれば、文章をきちんと追うことができます。

●音読を続けさせる最大のコツ

 子供が音読をしているとき、そばで聞いているお父さんやお母さんは、つい注意をしたくなります。読み間違い、抑揚、スピード……気になることはいくらでもあります。

 しかし、読み方の注意は一切しないことが大切です。注意をすると、子供は音読を負担に感じるようになります。そして、「自分の部屋で読む」と言い出し、やがて音読そのものをしなくなります。

 どんな読み方でもいいのです。ふざけて読んでも、早口でも、言い換えて面白く読んでもいいのです。

 そこで必要なのは、ただひとことの肯定的な言葉です。
「だんだん上手になってきたね」
「難しい文章をよく読んでいるね」

 うそでもいいから褒める。これが子育てのキーワードです。これは子供をコントロールするためではありません。生きていることは基本的に肯定的なことだと伝えるための声かけなのです。不思議なことに、何の注意もしないほうが、音読は自然に上達していきます。

●音読と読書――勉強法は単純

 国語の勉強法は実に単純です。毎日、課題の長文を音読すること。そして、毎日読書をすることです。

 音読は、朝ご飯の前に行うと続けやすくなります。食卓に課題フォルダを置き、「音読してから朝食」という習慣にすれば、特別な努力をしなくても続きます。

 読書は、学年の十倍ページが基本ですが、苦手なうちは毎日十ページでもかまいません。大切なのは、一日も休まず続けることです。

 中学生・高校生は定期テストがありますが、読書力のある子はテスト前でも本を読みます。この読書力こそが、学力の土台になるのです。

●小学1・2年生で差はついている

 小学1、2年生で、字の多い本をすらすら音読できる子は、学力の土台はひとまず安心です。つっかえながら読む子は、今は成績がよくても、後で伸び悩むことが多いのです。将来の学力の差は、すでにこの時期に芽生えています。

●音読は「回数」が命

 音読は、一度や二度では効果は出ません。大事なのは繰り返しです。ただし、同じ文章を続けて何回も読むのではありません。一冊を最後まで読み終えたら、また最初に戻る。そのかたちで一冊を五回読むのです。

 繰り返し読むことで、文章の背後にある考え方、つまり思想が見えてきます。国語の問題文には、実は共通した主題が多くあります。繰り返し読むうちに、その主題を予測できるようになります。すると、新しい文章でも読むスピードが上がります。

 昔から、素読の方法として「百字を百回読む」と言われてきました。音読の効果は、半ば暗唱できるところまで読んで初めて現れます。

●問題集音読の意味

 問題集の問題文を音読させると、多くの子供が一、二か所読み間違えます。それは、その語彙にこれまで接してこなかったからです。一か所も読み違えずに音読できる子は、それだけで国語の力があります。読み違いのある子は、読解のコツを学んでも、少し難しい文章になるとつまずきます。この差は、説明文の読書や問題集読書を毎日しているかどうかの差です。


 音読は地味で単調に見えます。しかし、最も確実で、最も力のつく方法です。
 毎日の音読と読書。この単純なことを、休まず続けること。それが、国語力を育てる王道なのです。


●関連する記事・参考リンク(G)

ベネッセ教育情報「音読をする意味は?効果を上げる方法や保護者のサポートのコツも」
https://benesse.jp/kyouiku/202107/20210706-1.html
(親のサポートのコツが詳しく、録音して振り返る方法なども紹介)

現役小学校教諭の解説「子どもと『音読』 スラスラ読める子は読解力が高い理由」
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/study/HkGPK
(低学年での重要性と家庭でのメリットがわかりやすい)

速読解力関連「音読が子どもにもたらす効果とは?」
https://www.sokunousokudoku.net/media?p=12708
(脳の活性化・集中力・語彙力など6つの効果を科学的にまとめ)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
音読(22) 

記事 5444番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
森リン3.0の開発 as/5444.html
森川林 2026/02/16 08:13 



https://youtu.be/BQkJJbK5rNY

●森リン誕生の背景と開発秘話

 森リンは2013年に開発しました。

 当時、アメリカで開発されていたe-raterという文章自動採点ソフトに対抗するために、日本独自の文章自動採点ソフトを開発したのです。

 アメリカは膨大な資金と人材と年数をかけて開発しましたが、私は着想してから数週間で、費用はプリント代数千円ほどで開発しました(数百円だったかもしれません 笑)。

 森リンの評価の精度はe-raterに匹敵するもので、当時は日本語の文章自動採点システムとしては唯一のものでした。

●森リン2.0――AI講評の導入

 2024年に、言葉の森のサーバーを移転したため、それまでの形態素解析ソフト「ChaSen」が使えなくなり、新たに「MeCab」で語彙力評価を行うことにしました。

 そのとき、すでにAIのAPIが活用できるようになっていたので、APIで400字から600字の講評を書く仕組みも取り入れました。
 これが森リン2.0(AI森リン、森リー)です。

●AIの可能性の発見と森リン3.0の構想

 しかしその後、AIを利用するにつれて、AIは単に講評を書くだけでなく、生徒が項目表の指示に従って書いているかどうかまで評価できることがわかりました。

 また、作文の中に盛り込まれている内容に、個性、挑戦、感動、共感などがあるかどうかも、AIによって認識できることがわかってきました。

 そこで、新たに森リン3.0を開発することを思いついたのです。

●語彙力評価というオープンな基盤

 しかし、森リン3.0でも、これまでの語彙力を分析して採点する方式は今までどおり続けます。
 なぜなら、そうしたオープンな基準が根底にあってこそ、作文を書く生徒が努力することができるからです。

 語彙力評価はAIの主観的な判断ではなく、形態素解析MeCabと、そのデータを集計する独自のアルゴリズムによって行っています。

 例えば、表現語彙の評価では、「同じような言葉を繰り返さずに、多様な表現を使っている」というような評価が出てきます。

 また、知識語彙の評価では、「易しい平凡な言葉だけでなく、その学年の生徒にとって少し背伸びをした難しい言葉も使って書いている」というような評価が出てきます。

 オープンな評価基準がわかれば、作文が苦手な子も苦手なりに努力できるようになり、作文が得意な子はさらに良い作文を書くために努力するようになります。

●アルゴリズムの限界と人間の役割

 しかし、アルゴリズムで評価できるのはそこまでです。

 人間が生徒の作文を評価する場合は、指示した項目ができているかどうか、内容にその子らしい面白さがあるかどうかというところまで見ることができます。

 この項目評価と内容評価は、森リン2.0までは部分的にしか見ることができませんでした。

 森リン1.0の段階では、例えば「たとえが書けているかどうか」という項目評価は、「まるで」「みたい」「よう」といった言葉が使われているかどうかで判断していました。
 そのため、「それはまるでダメでした」というような表現も評価してしまうことがありました。

 もちろん森リン1.0では、作文の内容に個性があるかどうかというところまでは踏み込めませんでした。

 そのため、項目評価と内容評価は人間が行っていたのです。

●森リン3.0が実現する新しい評価

 ところが森リン3.0では、「たとえが書かれているかどうか」を言葉の表面だけでなく、内容的に判断することができます。

 また、その「たとえ」がありきたりのものか、個性的なものかまで評価することができます。

 「書き出しの工夫」や「書き出しと結びの対応」、さらに「書き出しの工夫のレベル」などもAIで判断することができます。

 そして、さらに重要なのは、作文の中で最も人間の直感的な評価に結びついていると思われる、内容面での「個性、挑戦、感動、共感、笑い」なども評価できるようになるということです。

 もちろん、AIの評価は人間がコントロールする必要がありますが、基本的にはAIで作文評価が完結し、それによって作文を書く生徒にとっては、自分の作文が自分の努力なりに正当に評価されたことがわかるようになります。

●評価の本来の目的と今後の展望

 評価とは、生徒に差をつけるためのものではなく、個々の生徒を指導し、生徒が努力できるようにするためのものです。

 言葉の森では、今後、作文力を教育の中心に位置づけられる社会を目指して、「日本語作文検定」を全国に広めていきます。

 そのために、森リン3.0でオープンで客観的な作文評価の方法を確立し、どこでも誰でも日常的に作文教育ができる環境をつくっていきたいと考えています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森リン(103) 日本語作文検定(4) 

記事 5443番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
なぜ問題集を解くだけでは国語力が伸びないのか――国語力を伸ばすコツは、解くことではなく読むこと as/5443.html
森川林 2026/02/16 08:12 



https://youtu.be/PHPeav5e4x8

●国語力を伸ばす三つの柱

 国語力をつけるコツは、大きく三つあります。
 第一は、毎日の読書によって速く読む力を身につけることです。
 第二は、難しい文章を読むこと、すなわち問題集読書によって難読力を身につけることです。
 第三は、読解問題を分析し、解き方のコツを理解することです。

●国語力は身体的な能力

 数学や英語は、知識や理屈を理解すれば、比較的短期間で成績が上がります。しかし国語はそうではありません。読解問題の解き方を理解すること自体は理屈なので、誰でもある程度は分かりますが、自分の力で文章を読み取る力は、理屈ではなく身体的な訓練によって身につくものだからです。国語力は、運動や音楽と同じような身体的な能力なのです。

●解き方よりも読む力の不足

 解き方の理屈を理解しても、易しい文章では正解できるのに、難しい文章になると正解できない生徒がいます。それは、読み取る力が不足しているからです。国語の成績が伸び悩む原因の多くは、理屈以前に、この読む力が足りていないことにあります。

●読書傾向が読む力を示す

 読む力は、その子の読書の傾向を見ればある程度分かります。読む力のある生徒は、自然に読み応えのある難しい本へ向かいます。一方、読む力のない生徒は、易しい本や短い話で終わる本、挿絵や図解が中心の本を選びがちです。中学生以上になっても、事実の経過を中心にした本ばかりを読んでいる場合は、読む力が十分に育っていない可能性があります。

●問題集読書の意義

 そこで必要になるのが、問題集読書です。問題集の問題文は、日常生活ではあまり触れない語彙や、読み取りにくい構造の文章が多く含まれています。小学生が中学入試の問題文を読むと、「異色」「容認」「討論」など、普段の会話では使わない言葉に数多く出会います。こうした語彙に慣れていないと、意味が分かっていても、文章全体を自分のものとして把握することが難しくなります。

●テクニックでは埋まらない差

 試験問題は、もともと読み取りにくい文章の中でも、特に理解が難しい部分を問うように作られています。そのため、読解テクニックだけで点数差を埋めることはできません。難しい語彙や文章に日頃から慣れておくことが、読む力の土台になるのです。

●問題集読書の具体的な方法

 問題集読書の方法はシンプルです。入試問題集を用意し、問題を解かずに問題文だけを毎日少しずつ読みます。大切なのは、一冊を一度で終わらせず、四回、五回と繰り返し読むことです。難しい文章を繰り返し読むためには、音読が効果的です。黙読だけでは、文字を目で追うだけの読みになりやすいからです。

●時間をかけて育つ国語力

 問題集読書は、すぐに成果が見える勉強ではありません。運動や音楽と同じように、時間をかけて少しずつ上達していきます。成果が実感できるまでの目安は、半年ほどです。国語は時間のかかる教科だからこそ、受験直前ではなく、早い時期から取り組むことが大切です。

●語彙が思考の解像度を高める

 語彙が増えると、物事がより高精細に見えるようになります。同じものを見ていても、語彙の豊かな人は、より深く本質を捉えることができます。問題集読書は、成績を上げるためだけでなく、考える力そのものを育てる大切な勉強です。

●本気で伸ばすための実践

 国語の力を本気で伸ばしたい場合は、問題集の問題文を毎日数ページ、音読で読み、一冊を五回以上繰り返すことを目標にしてください。この地道な積み重ねこそが、確かな国語力につながっていきます。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 問題集読書(33) 

記事 5442番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/7
AI時代になぜかけ算の九九をやるのか――それは教育の本質が身体化だから as/5442.html
森川林 2026/02/15 11:51 



https://youtu.be/JOMnEI5vho8

●AI時代に九九を覚える意味

 かけ算の九九を小学2年生ごろにやるときに、「AIで聞けばすぐできるのに、覚える必要はないのではないか」という声が出ることがあります。

 かけ算の九九を覚えるのは、大きい数の掛け算をやるときに便利だからというようなことは大した理由ではありません。
 本当の理由は、数字の概念を身体化することにあるのです。

●小学生時代の教育の本質は身体化

 小学生時代の教育の本質は身体化で、最も重要なものは言葉の身体化です。
 次に、数字の身体化です。
 さらに物の身体化というものもあります。
 例えば、絵を描いたり、積み木を積んだりすることによって、形と物が自分の体の一部として取り込まれていくのです。

●身体化とは何か

 言葉の身体化とは、言葉が自分の手足のように自由に動かせるようになることです。
 数字の身体化も同じです。
 考えずにできるレベルになるのが身体化ということです。

 確かに身体化をしなくても、感想文をAIに書いてもらったり、複雑な計算をAIにしてもらったりすることができます。
 しかし、それは答えがあらかじめわかっている世界の範囲でAIに任せることができるということです。

●未知の問題に向き合う力

 人間が未知の新しい問題に遭遇したときに必要になるものは、その問題をどう処理するかという創造的な発想で、その創造的な発想はひらめきともいうものです。
 そのひらめきはどこから生まれるかというと、身体化された知識から生まれるのです。

●読み書きそろばんの現代的意味

 江戸時代の寺子屋教育の基本は、読み書きそろばんでした。
 これは現代でも通用します。
 読書と文章を書くことと計算をすることは、小学校時代の教育の基本で、この身体化の教育によって子供たちは創造性の土台を作っているのです。

●「書くこと」は作文に限らない

 読み書きそろばんの「書くこと」に関しては、作文ということに限りません。
 ちょっとしたメモでも詩でも俳句でもいいのです。

 書くことによる手と頭が連動していることが大事で、意識的に文字を書こうと思わなくても、考えたことに沿って手が自然に動いて書くというのが「書くこと」の身体化です。

 「書くこと」の身体化は、昔ながらの鉛筆やペンのような筆記用具でなければ身につきません。
 学年が上がれば、パソコンのキーボードで入力したり、スマホの入力で文章を書いたり、音声入力で文章を書いたりすることはできますが、それは子供時代に手書きで文を書いたという蓄積があるからこそできることなのです。

 大人はすでにパソコンで入力しながら考えることもできますが、それはその土台に小学生時代の手書きの蓄積があったからこそです。

●子供時代にこそ身体化を

 だから、子供時代にはまず手書きで書くことを身体化し、考えなくても書けるように、つまり、書くことが自分の手足のように動かせるようになることが大事なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
AI教育(0) 教育論文化論(255) 
コメント331~340件
……前のコメント
基礎学力コース 森川林
幼長、小1、小2対象の基礎学力コースの無料体験学習は、1月1 12/19
記事 4383番
作文の上達度は 森川林
 作文力がどのくらいついたかということは、本人にはわかりませ 12/17
記事 4382番
幼長、小1、小 森川林
 基礎学力コースは、小1の子にはおすすめです。  国語と算 12/5
記事 4377番
即自存在、対自 森川林
 中学生のころは、たぶん子供が人生で最も打算的に生きる時期で 12/3
記事 4374番
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習